フランス人精神科医フランソワ・ルロールによるベストセラーを、『マイ・フレンド・メモリー』などのピーター・チェルソム監督が映画化。充実した日々を送っていながら、自身の人生に幸せを見いだせなくなってしまった精神科医が、幸せのヒントを求めて世界各地へ旅に出るさまを描く。『ミッション:インポッシブル』シリーズや『宇宙人ポール』などのサイモン・ペッグ。共演に『ゴーン・ガール』などのロザムンド・パイク、トニ・コレット、ステラン・スカルスガルド、ジャン・レノオスカー俳優クリストファー・プラマーら豪華キャストがそろう。
あらすじ:美貌の恋人クララ(ロザムンド・パイク)と一緒にロンドンで満ち足りた日々を過ごす精神科医のヘクター(サイモン・ペッグ)は、自分を不幸だと思い込む患者たちの話を聞き続けるうちに、自身が幸せを感じられなくなってしまう。充実しているはずなのに自分の人生がつまらなく思えてきた彼は、幸せのヒントを求めて中国、チベット、アフリカなどを巡る旅に出るが……。
<感想>公私ともに行き詰まりを覚える精神科医のヘクターが、幸せ探しの世界旅行へ出るお話。これは新興宗教か、はたまた自己啓発の映画かと思いそうなタイトル。ですが、観始めるとアドベンチャー、ファンタジーのそれなりに楽しめる作品になっていた。
ですが、この精神科医のヘクターは金持ちなのか?・・・いい歳をして、世界を股にかけた幸福追求の自分探しの旅に出るのだ。それも、飛行機がファーストクラスで、ホテルも5つ星クラスばかりと贅沢三昧。
イギリスから中国、アフリカ、アメリカなどを旅して、主人公が遭遇するいろんなことが見られるドタバタ劇ですから。
だから、この主人公は、多分に幼児的であり自己中心のナルシズムであり、典型的なミドルクライシスの症状のようでもある。
患者を幸せにするべき医者であることが、皮肉な感じがする。いい人なのだろうが、単純すぎて、いささか問題のある人物なのだ。いい歳をしてもう少し苦労して、大人になれよと言いたい気分だった。
幸福度研究というのは近年わりとホットな分野で、その文脈の一部として現れたっぽい原作を映画化したものである。幸せを実感できない精神科医が、「内なるタンタン」を解放して冒険の旅に出るのだが、その度は結構ハードで、濃密な感情体験を彼にもたらすことになるわけ。
愛嬌のある主人公に、愛らしいアニメーション、そして何よりも世界各地のロケーションの魅力がポイントが高いです。
「完璧な恋人」を演じるのが、あの「ゴーン・ガール」で恐い女を演じたロザムンド・パイク。どうしても怖いイメージがつきものですが、あんなことにはならないのでご心配なく。
キャストは実力派がズラリと、飛行機の中で知り合う金持ちの社長にステラン・スカルスガルド、そしてフランス人の金持ちにジャン・レノが、大学の教授にクリストファー・プラマーという豪華キャストで、舞台のスケールも世界四半周くらいは行っているし、タッチは極めて軽やかでまろやかに仕上がっている。
アフリカの友人を訪ねて、国内の戦争で傷ついた兵士や病気の子供たち、それに、誘拐されてしまい、身代金を請求できないと分かると殺されそうになる。
かなり、のんきな性分なのだろう危機感が感じられないのだ。というか、コメディタッチで描かれているので、そう殺伐した雰囲気にはならない。
だが、ラストの辺りで、幸せについてのアレコレに気づく主人公が、もっとも深く噛みしめるのが、愛する人がいて、愛してくれるひとがいることだったりするのだ。かなり贅沢な悩みだ。
実際にそういう状態にある者なら納得できるだろうが、そうじゃない人にとっては華やかな作品の雰囲気も相まって辛くなるだけのような気がします。
世界中を廻ろうが、結局は、幸せは身近にいる妻だったり、家族に友達だったりするのに、気付くのが遅すぎだと思う。ラストが結婚式だったりして、まだ式を挙げていなかったのだ。男って、いつまでも子供っぽくて手のかかる人、いるよね。
2015年劇場鑑賞作品・・・161映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:美貌の恋人クララ(ロザムンド・パイク)と一緒にロンドンで満ち足りた日々を過ごす精神科医のヘクター(サイモン・ペッグ)は、自分を不幸だと思い込む患者たちの話を聞き続けるうちに、自身が幸せを感じられなくなってしまう。充実しているはずなのに自分の人生がつまらなく思えてきた彼は、幸せのヒントを求めて中国、チベット、アフリカなどを巡る旅に出るが……。
<感想>公私ともに行き詰まりを覚える精神科医のヘクターが、幸せ探しの世界旅行へ出るお話。これは新興宗教か、はたまた自己啓発の映画かと思いそうなタイトル。ですが、観始めるとアドベンチャー、ファンタジーのそれなりに楽しめる作品になっていた。
ですが、この精神科医のヘクターは金持ちなのか?・・・いい歳をして、世界を股にかけた幸福追求の自分探しの旅に出るのだ。それも、飛行機がファーストクラスで、ホテルも5つ星クラスばかりと贅沢三昧。
イギリスから中国、アフリカ、アメリカなどを旅して、主人公が遭遇するいろんなことが見られるドタバタ劇ですから。
だから、この主人公は、多分に幼児的であり自己中心のナルシズムであり、典型的なミドルクライシスの症状のようでもある。
患者を幸せにするべき医者であることが、皮肉な感じがする。いい人なのだろうが、単純すぎて、いささか問題のある人物なのだ。いい歳をしてもう少し苦労して、大人になれよと言いたい気分だった。
幸福度研究というのは近年わりとホットな分野で、その文脈の一部として現れたっぽい原作を映画化したものである。幸せを実感できない精神科医が、「内なるタンタン」を解放して冒険の旅に出るのだが、その度は結構ハードで、濃密な感情体験を彼にもたらすことになるわけ。
愛嬌のある主人公に、愛らしいアニメーション、そして何よりも世界各地のロケーションの魅力がポイントが高いです。
「完璧な恋人」を演じるのが、あの「ゴーン・ガール」で恐い女を演じたロザムンド・パイク。どうしても怖いイメージがつきものですが、あんなことにはならないのでご心配なく。
キャストは実力派がズラリと、飛行機の中で知り合う金持ちの社長にステラン・スカルスガルド、そしてフランス人の金持ちにジャン・レノが、大学の教授にクリストファー・プラマーという豪華キャストで、舞台のスケールも世界四半周くらいは行っているし、タッチは極めて軽やかでまろやかに仕上がっている。
アフリカの友人を訪ねて、国内の戦争で傷ついた兵士や病気の子供たち、それに、誘拐されてしまい、身代金を請求できないと分かると殺されそうになる。
かなり、のんきな性分なのだろう危機感が感じられないのだ。というか、コメディタッチで描かれているので、そう殺伐した雰囲気にはならない。
だが、ラストの辺りで、幸せについてのアレコレに気づく主人公が、もっとも深く噛みしめるのが、愛する人がいて、愛してくれるひとがいることだったりするのだ。かなり贅沢な悩みだ。
実際にそういう状態にある者なら納得できるだろうが、そうじゃない人にとっては華やかな作品の雰囲気も相まって辛くなるだけのような気がします。
世界中を廻ろうが、結局は、幸せは身近にいる妻だったり、家族に友達だったりするのに、気付くのが遅すぎだと思う。ラストが結婚式だったりして、まだ式を挙げていなかったのだ。男って、いつまでも子供っぽくて手のかかる人、いるよね。
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