「ジャンプ改」で2011年から2013年にかけて連載されて人気を博した筒井哲也のコミックを実写化したサスペンス。法では裁けぬ悪や罪をネット上で暴露し、その対象への制裁を予告しては実行する謎の予告犯シンブンシとエリート捜査官の攻防が展開する。監督は『ゴールデンスランバー』、『白ゆき姫殺人事件』などの中村義洋。『脳男』などの生田斗真が、新聞紙製の頭巾を被った異様な主人公を怪演、その脇を戸田恵梨香、鈴木亮平、濱田岳、荒川良々ら実力派が固める。息詰まるタッチに加え、社会のさまざまな闇に光を当てる硬派な視点にも注目。
<感想>ネット社会を舞台にした犯罪ものかと思えば、主人公のゲイツこと奥田宏明、生田斗真くんが演じているのですが、彼一人が犯人かと思えば、そうではなく、同じように真面目に働いていた若者が、パワハラやイジメに遭ってやむなく会社を辞める。派遣先でのパワハラ、ハローワークに通っても仕事が見つからない厳しさ、やむなく日雇い労働にと。その廃棄場での重労働に、タコ部屋のような飯場に押し込められ、人間扱いされていない若者5人。
ですが、彼らの結束力が固いのは、彼らが社会で除け者にされた人間の集まりだから。中でも、フィリッピンから出てきた少年は、日本へ父親を探しに自分の腎臓を売って金にして来日。しかし、名前しか判らないので父親は見つからず、その飯場で死亡する。親方は、その少年の金を搾取し、死亡したら穴を掘って埋めとけなんて簡単に言う。
食中毒騒ぎを起こした食品会社や、軽薄なバカッター、金の力で世論を誘導しようとする政治家たち。その政治家に殺人予告をするゲイツ。だが、政治家も負けてはいない、バイトのサクラを使ってフォーローする。その政治家には小日向さんが扮してました。
人間の尊厳を平気で踏みにじる企業や権力者、ですが、無責任な若者に次々と鉄槌を下すのだ。警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香には、戸田恵梨香が、彼女も幼い頃に虐めに遭い、川に飛び込んで死のうと思ったこともあったが、自力で克服して刑事になる。だからということなのか、彼らに対してもキツイ言葉で叱りつけ、そんな社会に負けるな、もっと頑張れと歯がゆい若者に怒りを表す吉野絵里香。
警視庁サイバー犯罪課の刑事、吉野絵里香と、下流社会を生き延びてきたゲイツをリーダーとするテロリストグループとの頭脳戦が見どころの一つですね。
ですから、彼らのしていることは、その日雇い労働現場の違法行為など、社会の最下層で追い詰められてきた人間たちの代弁者でもあるのです。だから、彼らは泣き寝入りをしたくなくて、何か法律が裁かない社会悪に対してお仕置きする現代の“仕事人”のようにも見えるんです。IT系の知識と大胆さで、権力者に立ち向かう姿がとってもクールに映る。
シンブンシ:犯行予告の際にいつも新聞紙で作った覆面を被っている謎の男たち。ネット上での人気が次第に高まり、模倣犯や擁護派が現れる。
主人公のゲイツ(生田斗真)、彼はIT系の会社の元派遣社員で、正社員を目指して真面目に働いていたのだが、社内での社長による虐めに遭い、正社員になるどころか掃除夫としてこき使われる。犯行動機は社会への復讐か?
カンサイ(鈴木亮平)、関西弁で話すガテン系で、ロックバンドを組んでいたが、解散の憂き目にあう。自殺願望のあるファンから貰ったペンダントには、毒薬が入っている。
メタボ(荒川良々)、気のいいグループ内のムードメーカーだが、キレると怖い一面もある。何時か回らない寿司を腹いっぱい食べるのが夢だという大食漢。
ノビタ(濱田岳)、メガネをかけた気弱な元ニートで、行きつけのラーメン屋で働く女の子と仲良くなったことから、グループから足抜けを考えている。
彼らが出会う回想シーンは、社会派ドラマの趣もあり、中盤のゲイツが戸田恵梨香演じる刑事吉野に追われて、下水道に逃げ込むシーンは、堺雅人が犯人に仕立てられて逃げ込む下水道と同じような「ゴールデンスランバー」を彷彿とさせる。
やがて、ゲイツたちがネット上で騒ぎを煽った意外な理由が明かされることになります。本当は、飯場の親方を殺したのは4人であり、最後には生きずらい世の中に、ピリウドを打って集団自殺をしてしまうという、悲しい結果になる。ラストではどんでん返しのような展開もあり、全部の犯行をゲイツ一人で被ってしまう動画もあり、自分のためにはもうガンバレなくなっていたゲイツが、仲間のためにと思った時に、こんなアクションが起こせるっていうことなの。
本当の事実は5人とも仲が良くて、飯場に火を付けた後で、海へ行きスーパーで買ってきた寿司を皆で食べ、それが最後の晩餐となるのだ。過激でスピーディな展開で、ゲイツが毒の量を少なくして生き残った3人には、第二の人生を頑張って生き抜いてもらいたいですよね。最後まで一気に見せる、社会派エンタメ作品でもあります。
2015年劇場鑑賞作品・・・119映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
<感想>ネット社会を舞台にした犯罪ものかと思えば、主人公のゲイツこと奥田宏明、生田斗真くんが演じているのですが、彼一人が犯人かと思えば、そうではなく、同じように真面目に働いていた若者が、パワハラやイジメに遭ってやむなく会社を辞める。派遣先でのパワハラ、ハローワークに通っても仕事が見つからない厳しさ、やむなく日雇い労働にと。その廃棄場での重労働に、タコ部屋のような飯場に押し込められ、人間扱いされていない若者5人。
ですが、彼らの結束力が固いのは、彼らが社会で除け者にされた人間の集まりだから。中でも、フィリッピンから出てきた少年は、日本へ父親を探しに自分の腎臓を売って金にして来日。しかし、名前しか判らないので父親は見つからず、その飯場で死亡する。親方は、その少年の金を搾取し、死亡したら穴を掘って埋めとけなんて簡単に言う。
食中毒騒ぎを起こした食品会社や、軽薄なバカッター、金の力で世論を誘導しようとする政治家たち。その政治家に殺人予告をするゲイツ。だが、政治家も負けてはいない、バイトのサクラを使ってフォーローする。その政治家には小日向さんが扮してました。
人間の尊厳を平気で踏みにじる企業や権力者、ですが、無責任な若者に次々と鉄槌を下すのだ。警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香には、戸田恵梨香が、彼女も幼い頃に虐めに遭い、川に飛び込んで死のうと思ったこともあったが、自力で克服して刑事になる。だからということなのか、彼らに対してもキツイ言葉で叱りつけ、そんな社会に負けるな、もっと頑張れと歯がゆい若者に怒りを表す吉野絵里香。
警視庁サイバー犯罪課の刑事、吉野絵里香と、下流社会を生き延びてきたゲイツをリーダーとするテロリストグループとの頭脳戦が見どころの一つですね。
ですから、彼らのしていることは、その日雇い労働現場の違法行為など、社会の最下層で追い詰められてきた人間たちの代弁者でもあるのです。だから、彼らは泣き寝入りをしたくなくて、何か法律が裁かない社会悪に対してお仕置きする現代の“仕事人”のようにも見えるんです。IT系の知識と大胆さで、権力者に立ち向かう姿がとってもクールに映る。
シンブンシ:犯行予告の際にいつも新聞紙で作った覆面を被っている謎の男たち。ネット上での人気が次第に高まり、模倣犯や擁護派が現れる。
主人公のゲイツ(生田斗真)、彼はIT系の会社の元派遣社員で、正社員を目指して真面目に働いていたのだが、社内での社長による虐めに遭い、正社員になるどころか掃除夫としてこき使われる。犯行動機は社会への復讐か?
カンサイ(鈴木亮平)、関西弁で話すガテン系で、ロックバンドを組んでいたが、解散の憂き目にあう。自殺願望のあるファンから貰ったペンダントには、毒薬が入っている。
メタボ(荒川良々)、気のいいグループ内のムードメーカーだが、キレると怖い一面もある。何時か回らない寿司を腹いっぱい食べるのが夢だという大食漢。
ノビタ(濱田岳)、メガネをかけた気弱な元ニートで、行きつけのラーメン屋で働く女の子と仲良くなったことから、グループから足抜けを考えている。
彼らが出会う回想シーンは、社会派ドラマの趣もあり、中盤のゲイツが戸田恵梨香演じる刑事吉野に追われて、下水道に逃げ込むシーンは、堺雅人が犯人に仕立てられて逃げ込む下水道と同じような「ゴールデンスランバー」を彷彿とさせる。
やがて、ゲイツたちがネット上で騒ぎを煽った意外な理由が明かされることになります。本当は、飯場の親方を殺したのは4人であり、最後には生きずらい世の中に、ピリウドを打って集団自殺をしてしまうという、悲しい結果になる。ラストではどんでん返しのような展開もあり、全部の犯行をゲイツ一人で被ってしまう動画もあり、自分のためにはもうガンバレなくなっていたゲイツが、仲間のためにと思った時に、こんなアクションが起こせるっていうことなの。
本当の事実は5人とも仲が良くて、飯場に火を付けた後で、海へ行きスーパーで買ってきた寿司を皆で食べ、それが最後の晩餐となるのだ。過激でスピーディな展開で、ゲイツが毒の量を少なくして生き残った3人には、第二の人生を頑張って生き抜いてもらいたいですよね。最後まで一気に見せる、社会派エンタメ作品でもあります。
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