東日本大震災による福島第一原子力発電所事故を経験した福島県の母親たちと、チェルノブイリ原子力発電所事故後のベラルーシの母親たちに取材したドキュメンタリー。福島とチェルノブイリの母親たちが、放射能の影響に不安を抱きながらも、子供たちのためにできることを考え、実行する姿を追う。監督は、『ミツバチの羽音と地球の回転』などで核や原子力発電所についてのドキュメンタリーを発表してきた鎌仲ひとみ。二つの国の行政の違いに考えさせられ、そして両国に共通する母親たちの愛情に心を動かされる。
あらすじ:福島県二本松市に暮らす住職の妻・佐々木るりさんは、福島第一原子力発電所の事故後も、家族で生活するため福島に住み続けることを決意。寺が運営する幼稚園に通う園児の保護者たちと、子供たちに安全な食事を提供しようと日々活動している。一方、チェルノブイリ原子力発電所事故を経験したベラルーシでは、事故から30年近くが経過した今でも、子供たちを救うための活動が行われている。
<感想>核問題をライフワークとする鎌仲ひとみ監督が、原発事故を母親の視点で捉えるドキュメンタリーです。福島原発事故の被災地、二本松市と、チェルノブイリ原子力発電所事故を経験したベラルーシの母親たちの、その後の生き方をとらえたドキュメンタリー映画でした。
被ばくした土地で、子供の命を守りながら、常に選択をしていかなければならないお母さんたちは、本当に大変だと思う。彼女たちがそのことから視野を広げ、強くたくましく生きているように見えるのが救いだと思う。
福島の原発事故の近くに住み続けると決めた母親や、チェルノブイリ近辺の子供たちを診察する小児科医らを通して、核の脅威から子供たちを守りたい母親の声が、国境を越えて共鳴する。
終り近くで、ベラルーシから保養にきていた子供たちを十九年間、北海道で受け入れてきたNPO法人「チェルノブイリへのかけはし」代表の野呂美加さんの言葉に心に強く響くものを感じました。
「捨てられたんだよ、私たちは。勝手に生きればいい、勝手に死ねばいいって言われたんだよ、国から」という言葉は、今のこの国の現実を物語っているのだ。ですが、それでも、子供たちを守ろうとする母親たちは、自分の手で除染し、安全な食品を集めて分け合うのである。その姿を見ると、子供たちにとって、保養とはいかに大切かを知る上でも意味深い作品だと思います。
福島に生きるということは、汚染された土壌に生きることで、しかしいくらでもやることはあるのだから。絶望している暇はないのだ。というメッセージが伝わってくる。
人間として選択技はいろいろありますが、意識的に選択して行動すること自体が大事なのだろう。生活の中の小さな声を拾い上げ、知らせてくれる映画の大事さや価値を強く感じました。
2015年劇場鑑賞作品・・・90映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:福島県二本松市に暮らす住職の妻・佐々木るりさんは、福島第一原子力発電所の事故後も、家族で生活するため福島に住み続けることを決意。寺が運営する幼稚園に通う園児の保護者たちと、子供たちに安全な食事を提供しようと日々活動している。一方、チェルノブイリ原子力発電所事故を経験したベラルーシでは、事故から30年近くが経過した今でも、子供たちを救うための活動が行われている。
<感想>核問題をライフワークとする鎌仲ひとみ監督が、原発事故を母親の視点で捉えるドキュメンタリーです。福島原発事故の被災地、二本松市と、チェルノブイリ原子力発電所事故を経験したベラルーシの母親たちの、その後の生き方をとらえたドキュメンタリー映画でした。
被ばくした土地で、子供の命を守りながら、常に選択をしていかなければならないお母さんたちは、本当に大変だと思う。彼女たちがそのことから視野を広げ、強くたくましく生きているように見えるのが救いだと思う。
福島の原発事故の近くに住み続けると決めた母親や、チェルノブイリ近辺の子供たちを診察する小児科医らを通して、核の脅威から子供たちを守りたい母親の声が、国境を越えて共鳴する。
終り近くで、ベラルーシから保養にきていた子供たちを十九年間、北海道で受け入れてきたNPO法人「チェルノブイリへのかけはし」代表の野呂美加さんの言葉に心に強く響くものを感じました。
「捨てられたんだよ、私たちは。勝手に生きればいい、勝手に死ねばいいって言われたんだよ、国から」という言葉は、今のこの国の現実を物語っているのだ。ですが、それでも、子供たちを守ろうとする母親たちは、自分の手で除染し、安全な食品を集めて分け合うのである。その姿を見ると、子供たちにとって、保養とはいかに大切かを知る上でも意味深い作品だと思います。
福島に生きるということは、汚染された土壌に生きることで、しかしいくらでもやることはあるのだから。絶望している暇はないのだ。というメッセージが伝わってくる。
人間として選択技はいろいろありますが、意識的に選択して行動すること自体が大事なのだろう。生活の中の小さな声を拾い上げ、知らせてくれる映画の大事さや価値を強く感じました。
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