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オールド・ボーイ ★★★

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日本のコミックを韓国の鬼才パク・チャヌク監督が映画化したクライムサスペンスを、『マルコムX』などのスパイク・リー監督がリメイク。理由も一切不明なまま20年間も監禁され突然解放された男の壮絶な復讐(ふくしゅう)劇を、原作コミック、韓国版のベースを生かしつつ新解釈を織り交ぜて描く。『ミルク』などのジョシュ・ブローリンを主演に、『マーサ、あるいはマーシー・メイ』などのエリザベス・オルセン、そのほかシャールト・コプリー、サミュエル・L・ジャクソンらが共演。
<感想>超過激なバイオレンスと、究極の人間ドラマを巧みに融合させた韓国映画の最高峰と言える名作のリメイクだという。ですが、韓国版観てないしで、とにかく「とらわれた夏」のジョシュ・ブローリン主演ということで観に行った。

物語は、1993年、広告代理店重役のジョー・ドーセット(ジョシュ・ブローリン)が、酔っぱらって泥酔しているところを何者かに拉致されて、気が付くと窓のない個室に閉じ込められ監禁される。食事は何故か中華料理っていうか、ギョウザ定食とウォッカの瓶だけが届けられる毎日。その部屋で得られる情報はテレビのみで、この20年に起きた9.11や、クリントン大統領に、ブッシュ大統領によるイラク戦争、そして初めて黒人のオバマ大統領が就任といった歴史的事件が掲示される。

もちろん、テレビの放送には、自分が妻殺しの汚名を着せられ、娘は養子に貰われてチェロの奏者になっていることが判った。理由もわからぬまま、気が狂うような生活が20年間も続いたある日、彼は突然解放される。それも、高級LVの衣装ケースの中に入れられ原っぱに。
その間中、部屋に差し入れられたのは、始めはギョウザ定食なんて臭くて食べられたもんじゃないし、ウォッカを飲んでダラダラと毎日テレビを見て暮らしていた。だが、心を入れ替えて、監禁中に自分を陥れた人間に復讐をしようと、それからは毎日筋トレの特訓をして、20年前の腹の出たブヨブヨ中年男が、見違えるような筋肉バカのような男に変身。何故自分は20年も閉じ込められたのか?・・・犯人の正体は?、解放された理由は?・・・。
オリジナル版をリスペクトするスパイク・リー監督が、舞台を韓国から現代のアメリカへ・ニューオリンズへと移して、オリジナル版を上回る衝撃の展開を用意したという。これでは、やはり韓国版を見なくてはと、どんな感じなのか、韓国版はきっとグロイシーンが満載で容赦しないから、比べ物にならないかもね。
演技派のジョシュ・ブローリンの強いのなんの、タイトルにある金づち振り上げている姿のジョシュ、つまり拳銃とか持ってないのでそこにある物(くぎ抜き、カッター等)を武器にしたっていうこと。しかし、彼のアクションの活躍に驚いた。それに、進境著しい「サイレント・ハウス」のエリザベス・オルセン、7月25日に公開される「GODZILLA ゴジラ」にも出演している。

その他には、監禁部屋のオーナーにサミュエル・L・ジャクソンが、金髪のトサカ頭で真っ赤なシャツ着て変なオジサンって感じ、彼は刑務所のような私設のホテルを経営していて、依頼者から金を受け取るだけ。客の中には脱税者とか、匿って欲しい人間を金を貰って監禁する仕事。
だからなのか、近くにある中華料理屋に出前を頼み、毎日ギョウザ定食を食わせるとは、まぁ、たまにカップラーメンもあったけどね。それにしても、その中華屋のギョウザを食べて店を探し当てて、店の主人に届け先を聞き、サミュエルの監禁部屋を見つけた。そこには、用心棒もいるわけで、いくら20年間鍛え上げた体とはいえ、格闘技を知らないのに、ジョシュの強いのなんの話にならない。もちろん、友達の紹介で拳銃も購入。

それに、ケガとかするとヒロイン役エリザベス・オルセンが現れて助けてくれたり、復讐する相手が実はと、高校生時代のお話で、自分が高校時に見てはならない出来事を見てしまったことに関係しており、つまり友達が父親と近親相姦をしていた現場を目撃してしまったこと。
その時代では、その女の子が傷つくことなど関係ないとばかりに、何気なく言いふらしてしまい、その女の子の家は大金持ちで、父親は娘と近親相姦しているばかりか、息子とも近親相姦していたようで、児童性的虐待だと取り上げられ、父親は妻や娘、息子を拳銃で撃ち殺し、自分も拳銃自殺するという痛ましい事件があった。

ところが、息子は生きており、財産を相続して憎き同級生のジョシュ・ブローリンに復讐するというわけ。そのことが、フラッシュバックのように映し出され、あぁ、なるほどね、って感じで、その御曹司の息子にとっては、父親は尊敬する人物だったわけで、性的悪戯されても愛なのだと、同級生の娘も父親を愛しており、そういう近親相姦をしていても「禁断の愛」偏愛だと感じているようで、他人には分からない彼らだけの秘密だったのだ。

主人公は気付かないうちに誰かを傷つけていたこと。それを思い出させることと、最愛の女性と共に、記憶を消したいほどの罪を負わせるのが本作品の見どころなのですね。
だからって、そのことを言いふらしたジョシュに逆恨みをして拉致し、妻を殺して娘は名前を変えて孤児院へ入れる。だから、娘が養女にもらわれていい暮らしをしているとばかり思っていた父親に、偽の俳優にチェロ奏者として娘のミアに化けさせてテレビで映していたのだ。
だから、親切に近寄ってきたマリー、エリザベス・オルセンと男と女の関係になるのは観客も目に見えて判っていた。エリザベス・オルセンがヌードを披露しているのも見どころらしいが、これはもしかして、自分の本当の娘で近親相姦になるのではと、さすがの私でも気が付いたわ。

映画の本人ジョシュも真実を知り驚き、ワナに嵌められたことに気が付き、これは監禁をさせた金持ちの男、「第9地区」のシャールト・コプリーが演じていたんですね。それに、事があからさまになり、ジョシュに「お前も俺たちと同じ近親相姦してるじゃないか」と笑われる。その目の前で、シャールト・コプリーが拳銃自殺するんですから、口あんぐりですわ。それに、ジョシュの親友のチャッキーを殺して舌を切り、ジョシュの所へ送りつけるという残虐さ。要するに「口は厄の元」と言うことを表したかったのだろう。
その後は、韓国版とは違うそうで、ジョシュがマリーに手紙を書き、「俺の事は全部忘れろ、俺は許されぬ罪を負った。お前は善良な男と幸せになれ」と。ダイヤモンドもマリーに渡す。そして、またあのサミュエルの監禁部屋へと入るのだ。これは、どうしたことか、これではつまんないじゃないか。最近の邦画で「私の男」とか「渇き。」なんて作品の中で、近親相姦を見せつけられている私としては、この映画では拍手喝采とはいかない。絶対にオリジナルを見たい。
2014年劇場鑑賞作品・・・231  映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

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