大阪の団地で大家族と暮らすちょっぴり偏屈な小学3年生の少女のひと夏の成長を、ユーモラスに描いた感動作。「きいろいゾウ」などで知られる西加奈子の小説を、『世界の中心で、愛をさけぶ』など数々の話題作を放ってきた行定勲監督が映画化。人気子役の芦田愛菜が初めて映画で主演を務め、関西弁で毒づくなどこれまでのイメージを覆す新境地を開拓した。共演には八嶋智人、いしだあゆみ、平幹二朗、関ジャニ∞の丸山隆平ら多彩な顔ぶれがそろう。
あらすじ:大阪の団地で祖父母と両親、そして三つ子の姉たちと暮らす小学3年生の渦原琴子、通称こっこ(芦田愛菜)は、大家族の温かな愛情に包まれながらいつも不満だらけで、孤独に憧れていた。家と学校という限定された世界の中でいろいろなことに悩み、考えるこっこは、祖父・石太(平幹二朗)が教えてくれたイマジンという言葉を胸に少しずつ成長していく。
<感想>あの子役で有名な芦田愛菜ちゃん主演の話題作である。普通なんて大嫌い。こっこは、人と違った何かを持つ人を見ては、「カッコええ!」と心底羨ましがる、ちょっと変わった小学3年生の女の子。人と違うことに憧れている好奇心旺盛な琴子=通称・こっこの夏休みを描いた作品で、芦田愛菜ちゃんの愛らしさだけではなく、毒舌家な一面も持つこっこを生き生きと演じているのが最高でした。
タイトルの「円卓」とは、こっこの家にあるダイニングテーブルであり、真っ赤な色は日本の国旗の色だと思った。テーブルの上の段が回転して、料理をそこへ並べてクルクルと回転させて料理を取る方式。何か、この風景は、昭和の円形型ちゃぶ台を思い出します。最近では家族が揃って朝ごはんや、夕ご飯を食べる習慣が薄れているのに、こっこの家では必ずといって全員揃ってご飯を食べます。このテーブルでご飯を一緒に食べると言うことは、家族の絆や、家族の健康、それに子供たちの成長なども自然と判る仕組みになっているのがいいですね。
お話の中に、「イマジン」という言葉が出て来るのですが、こっこのお爺さん(平幹二郎)が、“相手の立場になって想像してごらん“と。これこそが今の日本に必要なことなんじゃないかと、行定勲監督が言ってました。
この物語の主人公であるこっこがイマジンする姿は、健気で、でも子供だからそこの一点を考える。こっこは、在日三世、四世なんて王様みたいやん、かっこええな、と言います。つまり、同級生の中に、韓国人の男の子がいて、立派なお屋敷に住んでいるんだけど、母親は陰で泣き悲しんでいて、おやつに出してくるカルピスジュースも濃くて美味しい。普通は、かなり薄めで水の割合の方が多いので美味しくないのだ。でも、彼の家庭の中は冷え切っていて両親が離婚することになって転校していくわけ。
ただ、単純に立派な家に住んで、在日四世なんていう響きが“カッコええな“なんてこと、やっぱりまだまだ子供なんですよ。でも、この映画の伝えていることは、こっこが言っていることは痛快で、ちょっと行きすぎなくらい、イデオロギーを吹き飛ばすようなことを、子供のこっこが言う。この子は、ジョン・レノンの“イマジン”だと思うんです。国境なんてないよ、ってね。
こっこは、ちょっと変わったことを言うから、周りの人は困ってしまいます。ぽっさんという幼なじみの男の子が、隣にいてあげられる良さ。ぽっさんは、少し言葉を話す時にどもります。でも、誰も吃音のことを虐めの対象にするとかは無いです。
そして、同級生の中に、目にものもらいが出来て眼帯をしている女の子を見て、かっこいいと思い、自分も眼帯をして学校へ行き、体育の時間をさぼります。先生はそんなこっこのことを百も承知で見守っているわけ。それが、夏休みにウサギ小屋に行き、白いモフモフの大きなウサギを抱き、散歩に連れて行ったりして、そのまま手を洗わないで目をこすり結膜炎になってしまい、眼帯をすることになるとは。願ったり叶ったりですよね。受け持ちの先生には、関ジャニの丸山くんが演じてました。
そして、前の席の女の子が、ノートをちぎって“死ね“と何枚も書いたメモ紙を見つけて、こっこは何とか彼女の悩みを和らげてあげようとして、たくさんのちぎったメモ紙に、「たこやき、ホルモン、タオル、ウサギ、てんもん台、中庭、三つ子、しか、つえ、等々」好きな言葉を書き机に忍ばせておきます。それを見た彼女は、校庭で遊んでいるこっこ目がけて、まるで雪でも降っているかのように、その紙を吹雪のように舞い散らせるのです。この場面はとても胸に響き好きですね。こっこちゃんって、本当にいいことするんだと思いました。
こっこの上の三つ子の姉がいるのですが、3人とも同じ人が演じているのに驚きました。狭い団地の部屋でも、大勢の家族で暮らし、それにまたもや子供が産まれることになるとは、たいしたもんです。
彼女のキラキラとした魅力と心の成長が、単純な子供映画にはたまらない深みのある視点で描かれていくのがいいですね。
2014年劇場鑑賞作品・・・230 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:大阪の団地で祖父母と両親、そして三つ子の姉たちと暮らす小学3年生の渦原琴子、通称こっこ(芦田愛菜)は、大家族の温かな愛情に包まれながらいつも不満だらけで、孤独に憧れていた。家と学校という限定された世界の中でいろいろなことに悩み、考えるこっこは、祖父・石太(平幹二朗)が教えてくれたイマジンという言葉を胸に少しずつ成長していく。
<感想>あの子役で有名な芦田愛菜ちゃん主演の話題作である。普通なんて大嫌い。こっこは、人と違った何かを持つ人を見ては、「カッコええ!」と心底羨ましがる、ちょっと変わった小学3年生の女の子。人と違うことに憧れている好奇心旺盛な琴子=通称・こっこの夏休みを描いた作品で、芦田愛菜ちゃんの愛らしさだけではなく、毒舌家な一面も持つこっこを生き生きと演じているのが最高でした。
タイトルの「円卓」とは、こっこの家にあるダイニングテーブルであり、真っ赤な色は日本の国旗の色だと思った。テーブルの上の段が回転して、料理をそこへ並べてクルクルと回転させて料理を取る方式。何か、この風景は、昭和の円形型ちゃぶ台を思い出します。最近では家族が揃って朝ごはんや、夕ご飯を食べる習慣が薄れているのに、こっこの家では必ずといって全員揃ってご飯を食べます。このテーブルでご飯を一緒に食べると言うことは、家族の絆や、家族の健康、それに子供たちの成長なども自然と判る仕組みになっているのがいいですね。
お話の中に、「イマジン」という言葉が出て来るのですが、こっこのお爺さん(平幹二郎)が、“相手の立場になって想像してごらん“と。これこそが今の日本に必要なことなんじゃないかと、行定勲監督が言ってました。
この物語の主人公であるこっこがイマジンする姿は、健気で、でも子供だからそこの一点を考える。こっこは、在日三世、四世なんて王様みたいやん、かっこええな、と言います。つまり、同級生の中に、韓国人の男の子がいて、立派なお屋敷に住んでいるんだけど、母親は陰で泣き悲しんでいて、おやつに出してくるカルピスジュースも濃くて美味しい。普通は、かなり薄めで水の割合の方が多いので美味しくないのだ。でも、彼の家庭の中は冷え切っていて両親が離婚することになって転校していくわけ。
ただ、単純に立派な家に住んで、在日四世なんていう響きが“カッコええな“なんてこと、やっぱりまだまだ子供なんですよ。でも、この映画の伝えていることは、こっこが言っていることは痛快で、ちょっと行きすぎなくらい、イデオロギーを吹き飛ばすようなことを、子供のこっこが言う。この子は、ジョン・レノンの“イマジン”だと思うんです。国境なんてないよ、ってね。
こっこは、ちょっと変わったことを言うから、周りの人は困ってしまいます。ぽっさんという幼なじみの男の子が、隣にいてあげられる良さ。ぽっさんは、少し言葉を話す時にどもります。でも、誰も吃音のことを虐めの対象にするとかは無いです。
そして、同級生の中に、目にものもらいが出来て眼帯をしている女の子を見て、かっこいいと思い、自分も眼帯をして学校へ行き、体育の時間をさぼります。先生はそんなこっこのことを百も承知で見守っているわけ。それが、夏休みにウサギ小屋に行き、白いモフモフの大きなウサギを抱き、散歩に連れて行ったりして、そのまま手を洗わないで目をこすり結膜炎になってしまい、眼帯をすることになるとは。願ったり叶ったりですよね。受け持ちの先生には、関ジャニの丸山くんが演じてました。
そして、前の席の女の子が、ノートをちぎって“死ね“と何枚も書いたメモ紙を見つけて、こっこは何とか彼女の悩みを和らげてあげようとして、たくさんのちぎったメモ紙に、「たこやき、ホルモン、タオル、ウサギ、てんもん台、中庭、三つ子、しか、つえ、等々」好きな言葉を書き机に忍ばせておきます。それを見た彼女は、校庭で遊んでいるこっこ目がけて、まるで雪でも降っているかのように、その紙を吹雪のように舞い散らせるのです。この場面はとても胸に響き好きですね。こっこちゃんって、本当にいいことするんだと思いました。
こっこの上の三つ子の姉がいるのですが、3人とも同じ人が演じているのに驚きました。狭い団地の部屋でも、大勢の家族で暮らし、それにまたもや子供が産まれることになるとは、たいしたもんです。
彼女のキラキラとした魅力と心の成長が、単純な子供映画にはたまらない深みのある視点で描かれていくのがいいですね。
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