重力ピエロ」「ゴールデンスランバー」などの人気作家・伊坂幸太郎の小説を基にしたサスペンスコメディー。父親を名乗る4人の男と暮らす男子高校生の風変わりな日常と、彼が巻き込まれた監禁事件のてん末を映し出していく。監督は『SHAKE HANDS』などの藤井道人。『偉大なる、しゅららぼん』などの岡田将生が主演を務め、その脇を佐野史郎や村上淳らが固める。父親たちの珍妙なやり取りだけでなく、家族のあり方を見つめた温かなテーマにも注目。
あらすじ:大学教師の悟(佐野史郎)、ギャンブラーの鷹(河原雅彦)、体育教師である勲(宮川大輔)、元ホストの葵(村上淳)と父親を自称する男4人と同居する高校生の由紀夫(岡田将生)。何かと干渉してくる父親たちをわずらわしいと感じてしまう中、彼は何者かに監禁されてしまう。悟、鷹、勲、葵は、一致団結して由紀夫を救出しようとするが……。
<感想>井坂原作作品に出演するのが3本目だという岡田将生。1989年生まれだから25歳になるのに、何故か高校生役が似合う。いつまでもお坊ちゃんらしさが抜けないのか、今作品での岡田くんもなにげにオトナシイ主人公が、不登校の小宮山を訪ねて事件に巻き込まれ拉致されてしまう。
拉致された主人公の由紀夫には4人の父親がおり、彼らが子供時代に由紀夫の誘拐を心配して、当時の脱獄ドラマを真似て、電線を伝って脱出する訓練をするシーンもあり、これが本当に実行することになるとは。しかしですよ、何よりも魅力的なのは、4人の父親のキャラクターなんですね。一婦多夫なんて羨ましい限り!!よほど魅力的なお母さんなんでしょう。
井坂ミステリーの魅力は、バラバラに見える伏線がラストで見事に収束される痛快さにあると思う。今回も御多分に漏れず、由紀夫の周りで起こる様々な出来事の点と点が、最終的に線で結ばれ、驚きの結末に辿り着くわけ。
原作は読んでいませんが、母親は出張中とのことで最後まで出て来ません。その代わり4人の個性溢れる父親が一緒に住み、朝食、夕食を一緒に囲み1日に起きたことを全てお話すると言う和やかさ。夕食後はマージャンをして、殆ど由紀夫が勝というアットホームな毎日が描かれる。
由紀夫が初めて家に女の子を連れて来るという事件的なことも含めて、あれこれと4人の父親が品定めをし、母親が留守がちなので家の中は、元ホストの葵が主夫をこなしている。宿題だって大学教師の悟が教えてくれるし、スポーツは、体育教師である勲がキャッチボール、サッカーとかで遊んでくれる。
由紀夫の友人関係も親である4人が把握しており、柄本明さん演じる街の顔役である富田林が営むゲーセンで、ある男のカバンがすり替えられる現場を目撃する由紀夫。そのことに興味を持ち好奇心から犯人を追い掛ける由紀夫。怖いもの知らずの由紀夫、バスの中でトラブルメーカーの中学の同級生、鱒二と出会う。
テレビでは、地元の知事選挙が行われるために、立候補者が赤羽と、白石で紅白合戦と称される知事選が佳境にさしかかる中、あのカバンすり替え事件がこの選挙と関係があることが判明。
不登校の小宮山のマンションを訪ねる由紀夫が、そのまま拉致され家に帰らない。そのことから4人の父親が不信に思い動き出すのである。物語自体はさして痛快なアクションと、スリル満点なサスペンスなんてものはあまりなく、最後の方で拉致された由紀夫が、マンションでケータイに葵から連絡があり、つい「お父さん」と、今まで口にしたことのない救援信号を発するのだ。
つまり、小宮山くんのマンションの向かいにある部屋に、知事選挙の白石の愛人が住んでいて、小宮山の部屋にいた中年男女は、娘が不可解な心中事件を起こしたことで仇をとろうと、白石が来たところを殺し屋が射殺するということらしい。つまり巻き添えに遭ったということだ。
これが始まりで、4人が動きだし、一番頭のいい大学教師の悟がテレビのクイズ番組に出て、応援の3人の父親が手旗信号で「明日の朝、10時に窓を開けておけ」と、由紀夫に伝達する。
確かに、殺し屋が一人いて拳銃を持っており、1発だけ弾丸が撃ち込まれるが、由紀夫たち人質には怪我人は出なかった。ラストの救出作戦も、3人が「13日の金曜日」のジェイソンみたいなホッケーマスクを付けて、殴り込んでくると言う勇ましさ。子供時代に話していた電線を伝って下のワゴンカーへ降りるという。何ともユニークな4人の父親たちの連携プレイである。
2014年劇場鑑賞作品・・・118 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:大学教師の悟(佐野史郎)、ギャンブラーの鷹(河原雅彦)、体育教師である勲(宮川大輔)、元ホストの葵(村上淳)と父親を自称する男4人と同居する高校生の由紀夫(岡田将生)。何かと干渉してくる父親たちをわずらわしいと感じてしまう中、彼は何者かに監禁されてしまう。悟、鷹、勲、葵は、一致団結して由紀夫を救出しようとするが……。
<感想>井坂原作作品に出演するのが3本目だという岡田将生。1989年生まれだから25歳になるのに、何故か高校生役が似合う。いつまでもお坊ちゃんらしさが抜けないのか、今作品での岡田くんもなにげにオトナシイ主人公が、不登校の小宮山を訪ねて事件に巻き込まれ拉致されてしまう。
拉致された主人公の由紀夫には4人の父親がおり、彼らが子供時代に由紀夫の誘拐を心配して、当時の脱獄ドラマを真似て、電線を伝って脱出する訓練をするシーンもあり、これが本当に実行することになるとは。しかしですよ、何よりも魅力的なのは、4人の父親のキャラクターなんですね。一婦多夫なんて羨ましい限り!!よほど魅力的なお母さんなんでしょう。
井坂ミステリーの魅力は、バラバラに見える伏線がラストで見事に収束される痛快さにあると思う。今回も御多分に漏れず、由紀夫の周りで起こる様々な出来事の点と点が、最終的に線で結ばれ、驚きの結末に辿り着くわけ。
原作は読んでいませんが、母親は出張中とのことで最後まで出て来ません。その代わり4人の個性溢れる父親が一緒に住み、朝食、夕食を一緒に囲み1日に起きたことを全てお話すると言う和やかさ。夕食後はマージャンをして、殆ど由紀夫が勝というアットホームな毎日が描かれる。
由紀夫が初めて家に女の子を連れて来るという事件的なことも含めて、あれこれと4人の父親が品定めをし、母親が留守がちなので家の中は、元ホストの葵が主夫をこなしている。宿題だって大学教師の悟が教えてくれるし、スポーツは、体育教師である勲がキャッチボール、サッカーとかで遊んでくれる。
由紀夫の友人関係も親である4人が把握しており、柄本明さん演じる街の顔役である富田林が営むゲーセンで、ある男のカバンがすり替えられる現場を目撃する由紀夫。そのことに興味を持ち好奇心から犯人を追い掛ける由紀夫。怖いもの知らずの由紀夫、バスの中でトラブルメーカーの中学の同級生、鱒二と出会う。
テレビでは、地元の知事選挙が行われるために、立候補者が赤羽と、白石で紅白合戦と称される知事選が佳境にさしかかる中、あのカバンすり替え事件がこの選挙と関係があることが判明。
不登校の小宮山のマンションを訪ねる由紀夫が、そのまま拉致され家に帰らない。そのことから4人の父親が不信に思い動き出すのである。物語自体はさして痛快なアクションと、スリル満点なサスペンスなんてものはあまりなく、最後の方で拉致された由紀夫が、マンションでケータイに葵から連絡があり、つい「お父さん」と、今まで口にしたことのない救援信号を発するのだ。
つまり、小宮山くんのマンションの向かいにある部屋に、知事選挙の白石の愛人が住んでいて、小宮山の部屋にいた中年男女は、娘が不可解な心中事件を起こしたことで仇をとろうと、白石が来たところを殺し屋が射殺するということらしい。つまり巻き添えに遭ったということだ。
これが始まりで、4人が動きだし、一番頭のいい大学教師の悟がテレビのクイズ番組に出て、応援の3人の父親が手旗信号で「明日の朝、10時に窓を開けておけ」と、由紀夫に伝達する。
確かに、殺し屋が一人いて拳銃を持っており、1発だけ弾丸が撃ち込まれるが、由紀夫たち人質には怪我人は出なかった。ラストの救出作戦も、3人が「13日の金曜日」のジェイソンみたいなホッケーマスクを付けて、殴り込んでくると言う勇ましさ。子供時代に話していた電線を伝って下のワゴンカーへ降りるという。何ともユニークな4人の父親たちの連携プレイである。
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