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ザ・コール [緊急通報指令室]★★★★

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緊急通報指令室のオペレーターが、何者かに誘拐され車のトランクに監禁された少女からの通報を受け、通話だけを頼りに少女の救出に奔走するサスペンススリラー。『マシニスト』などのブラッド・アンダーソン監督が普段は陰で活躍する緊急通報指令室のオペレーターに焦点を絞って、電話1本で展開する決死の救出劇をスリリングに描く。主演は『チョコレート』でオスカーに輝いたハル・ベリー、彼女に助けを求める少女を『リトル・ミス・サンシャイン』などのアビゲイル・ブレスリンが熱演。
あらすじ:911緊急通報指令室のオペレーター、ジョーダン(ハル・ベリー)は、ある女性からの不法侵入者の通報が最悪な結果に終わり、自信をなくしていた。そんな折、少女ばかりをターゲットにする連続殺人鬼に拉致され、車のトランクに監禁された少女(アビゲイル・ブレスリン)からのSOSを受ける。携帯電話の通話だけを頼りに、ジョーダンはこれまでの知識と経験、能力の限りを尽くして少女の救出にあたるが……。

<感想>電話一本で人命を救出する緊急コールオペレーターを主人公にしたサスペンス。舞台は犯罪多発都市LA。911コールセンター、アメリカの緊急通報の電話番号。日本の110番と119番機能を併せ持つこの番号が、民間人の訓練されたオペレーターによって対応する。本作の導入部で次々と流れる911への通報内容はショッキングでゾクッとくるものばかり。
オペレーターはたわいない通報の合間に、事件性の高いものや、1秒を争う深刻な電話が唐突の入り、それを見極めて的確にサジェッションしていく切り替えが必要になる。
被害者の電話に応対しつつ、被害者の身元や事件発生場所の特定、警察や緊急への指示を、同時に出す難易度の高い作業を鮮やかにこなす、プロフェッショナルな仕事ぶりに引き込まれる見事なオープニング。
冒頭で、ある少女から「今、台所のガラスを破って家の中に誰かが侵入しようとしている」との緊急度の高い通報がはいる。両親は映画に出かけて彼女一人で留守番なのだ。すると、オペレーターが二階の自分の部屋のベランダを開けて、自分はベッドの下へ隠れなさいと指示。そのまま通話状態になっていたのだが、すぐには警察官も駆け付けられなく、強盗犯人は一度はベッドの下をのぞき込み、ベランダが開いていることから外へ逃げたと判断し、部屋から立ち去ったのだ。
しかし、その後にあわてて電話を切ってしまった少女。すかさず緊急オペレーターが電話を掛ける呼び出し音で、犯人が気が付いてしまったのだ。彼女をベッドの下から見つけて、足を引きづり出して、そのまま車のトランクの中へ。その少女は翌日河原で死体となって発見された。
一瞬の判断ミスで最悪な結末を迎えてしまうことになる。ほんの些細な行為が取り返しのつかない結果を招く重さに衝撃を受け、鬱を患い現場から遠のいていたオペレーター。教官として新人オペレーターに講習しているジョーダンには、ハリー・ベリーの演技が光ります。

これは面白かった。展開のテンポがいいのだ。911のオペレーターが通話だけで少女を誘拐犯人から助けようとするというアイディアがまず面白く、プロ意識の魂のようなハリー・ベリーがとても魅力的で、話の展開といい演出といい、観ていて椅子から3回ぐらい飛び上がりそうになった。
それなりにハマってしまい、身を乗り出すような感じでのめり込んで観ていたら、通話が切れたところからまったく別の映画へと転換していく。変質犯罪者が若いブロンド娘を車のトランクへ押し込んで、・・・トランクの中からアビゲイルちゃんが911番へと電話する。受け取るのはもちハリー。
始めは犯罪者についての説明があまりないという展開が恐怖を煽る。アビゲイルを勇気ずけるために、同じ射手座という星座は共に「闘う」というコンセプトは一貫していて勇気づけられたと思う。
それに、車のトランクの内部に詳しいオペレーターの指示で、後部のランプを壊してそこから手を思いっきり振ってと言う。だが誰も気づいてくれない。そこで白いペンキを見つけた彼女がそこから流し込み、後続車に知らせる。警察もその白いペンキを追い掛けたのに。

被害者が閉鎖的な空間でできる限りの救助サインを出し、それが周囲の車のドライバーに伝わっていく過程が面白い。ですが、犯人は狂人なので、後ろからペンキが流れていると教えてくれた男性を、橋の下まで追い掛けてきたのでなぐり殺してしまう。それからトランクの中は、その叔父さんとアビゲイルちゃんの2人となります。その叔父さんが、一度息を吹き返すシーンもびっくりします。
後半では、彼女の足取りが見つからず、ハリー自ら車で検討(電話で、鉄棒に当たる音)をつけて、地面に落ちている携帯電話を見つけ、地下室への入り口を発見。そして普通だったら、警察へ応援を頼むでしょうに、一人で乗り込むのに驚いた。

カルト映画のような犯人が高校生の時の彼女が白血病で亡くなり、その彼女の髪の毛がブロンドだった。だからって、その彼女に似た少女を誘拐して、地下室で麻酔もなしに頭髪をナイフで切りとろうなんてことは、だから、オチには本当にズッコケてしまい、いま観たこれはいったい何だったのか、イライジャ・ウッド演じた「マニアック」のような皮剥ぎ生カツラの恐怖にゾゾゾっと背筋が氷つきます。
アビゲイルちゃんの大人びた体には、成長したなぁと感心して、犯人にボコボコに殴られ、顔がパンパンに腫れたまま生き延びようとする壮絶な役どころの演技も上手くて見応えがあります。それにしても、携帯電話が命の綱な現代、充電はマメにしとおこうと思った。
2013年劇場鑑賞作品・・・336 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング


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