『仮面ライダーフォーゼ』シリーズの福士蒼汰、『男子高校生の日常』の野村周平、『FASHION STORY -Model-』の本田翼らが共演した青春作。ひょんなことからタイムトラベルの能力に目覚めてしまった青年が、親友の死を回避し、友人以上恋人未満だった幼なじみの気持ちを確かめようとする姿を描き出す。メガホンを取るのは、『キトキト!』『旅立ちの島唄 〜十五の春〜』などの吉田康弘。主要人物を演じる三人の好演や青春のほろ苦さを巧みにすくい取ったタッチに加え、舞台となる江の島の美しい町並みも見もの。
あらすじ:小学生の頃からの親友同士である、高校生の修太(福士蒼汰)、朔(野村周平)、ミチル(本田翼)。恋と友情の入り交じった関係にある彼らだったが、ミチルの海外留学が決まってしまう。黙って出発した彼女が自分の気持ちをつづった手紙を受け取り、空港へ向かう朔だったがそのまま命を落としてしまう。それから2年。空虚な日々を送っていた修太は、行きたい時と場所を思い浮かべるとその時代に行けるという時空移動の方法が書かれた奇妙な本を手にする。試しに実践してみると、彼は朔が死亡する前日に戻っていた。
<感想>江ノ島を舞台に、幼なじみの仲良し高校生、男女三人組みの友情を軸にしたタイムトラベもので、淡い恋心を瑞々しく描いたファンタジー・
過去の親友の死を回避しようと奔走する、主人公のひたむきさは悪くないです。最初は遠景だった江ノ島が、ドラマの信仰につれて近景になる撮り方にも工夫があってよかった。
今が旬の福士蒼汰君をじっくり鑑賞する映画だということは、始まってすぐに彼が上半身裸になるところで気付いた。そんな福士が幼なじみ2人を、悲劇から救うためのタイムトラベルは、現代オタクカルチャーの「ループもの」からすれば素朴な仕掛けではあるが、仮面ライダーフォーゼや、あまちゃんを通過したツボを押さえた演技と、江ノ島の箱庭感とでゲーム的リアリズムを獲得していると思う。
トンネルを抜けると2年前だった、てきな江ノ電の使い方とか、郷愁感を誘う江ノ島の街並みも効いていると思うし、主人公と先輩時間移動者との切ない交流など。苦くも温かなラストの引きずる感じもいい。デコレーション過多な青春映画がなかった、あの頃に、タイムスリップできるというファンタジックなところが好きです。
その結果、ラストに関しては、ジュブナイルではなくて、実はリセットで“ゼロ”に帰しているだけという疑いもある。
ある日どこかで、「時をかける少年」は、バタフライ・エフェクトを起こすわけでもないが、ふりだしに戻る。そんな感じで古今東西の「タイムスリップもの」の、物事の本当に大切なところへとブチ込み、敬意を払い、しっかりとジュブナイルしている。
しかし、安易に過去と現在を往復するシーンが繰り返されるために、ストーリーの作為が鼻についてくるのは否めない。上手に騙されたいと思いつつ、60年も学校に棲んでいるという少女の今日子の存在など、まるでホラー映画のようなキャラで、突っ込みどころが多すぎます。
それと、江ノ島というと季節は夏というイメージが強すぎて、この映画の設定が12月のクリスマス前という。これだけでも、物悲しい寒い感じがしてならなかった。でも、江ノ電に乗りたくなるという気分にさせるのが最高ですよね。
2013年劇場鑑賞作品・・・261 260 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:小学生の頃からの親友同士である、高校生の修太(福士蒼汰)、朔(野村周平)、ミチル(本田翼)。恋と友情の入り交じった関係にある彼らだったが、ミチルの海外留学が決まってしまう。黙って出発した彼女が自分の気持ちをつづった手紙を受け取り、空港へ向かう朔だったがそのまま命を落としてしまう。それから2年。空虚な日々を送っていた修太は、行きたい時と場所を思い浮かべるとその時代に行けるという時空移動の方法が書かれた奇妙な本を手にする。試しに実践してみると、彼は朔が死亡する前日に戻っていた。
<感想>江ノ島を舞台に、幼なじみの仲良し高校生、男女三人組みの友情を軸にしたタイムトラベもので、淡い恋心を瑞々しく描いたファンタジー・
過去の親友の死を回避しようと奔走する、主人公のひたむきさは悪くないです。最初は遠景だった江ノ島が、ドラマの信仰につれて近景になる撮り方にも工夫があってよかった。
今が旬の福士蒼汰君をじっくり鑑賞する映画だということは、始まってすぐに彼が上半身裸になるところで気付いた。そんな福士が幼なじみ2人を、悲劇から救うためのタイムトラベルは、現代オタクカルチャーの「ループもの」からすれば素朴な仕掛けではあるが、仮面ライダーフォーゼや、あまちゃんを通過したツボを押さえた演技と、江ノ島の箱庭感とでゲーム的リアリズムを獲得していると思う。
トンネルを抜けると2年前だった、てきな江ノ電の使い方とか、郷愁感を誘う江ノ島の街並みも効いていると思うし、主人公と先輩時間移動者との切ない交流など。苦くも温かなラストの引きずる感じもいい。デコレーション過多な青春映画がなかった、あの頃に、タイムスリップできるというファンタジックなところが好きです。
その結果、ラストに関しては、ジュブナイルではなくて、実はリセットで“ゼロ”に帰しているだけという疑いもある。
ある日どこかで、「時をかける少年」は、バタフライ・エフェクトを起こすわけでもないが、ふりだしに戻る。そんな感じで古今東西の「タイムスリップもの」の、物事の本当に大切なところへとブチ込み、敬意を払い、しっかりとジュブナイルしている。
しかし、安易に過去と現在を往復するシーンが繰り返されるために、ストーリーの作為が鼻についてくるのは否めない。上手に騙されたいと思いつつ、60年も学校に棲んでいるという少女の今日子の存在など、まるでホラー映画のようなキャラで、突っ込みどころが多すぎます。
それと、江ノ島というと季節は夏というイメージが強すぎて、この映画の設定が12月のクリスマス前という。これだけでも、物悲しい寒い感じがしてならなかった。でも、江ノ電に乗りたくなるという気分にさせるのが最高ですよね。
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