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Channel: パピとママ映画のblog
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スモール・アパートメント ★★★

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小さな安アパートを舞台に巻き起こる世にも奇妙な珍騒動! 新旧豪華スター共演で贈るブラックユーモア満載の犯罪コメディ!
<感想>タイトルに「ワケアリ物件の隣人たち」と付いている、劇場未公開作品。主人公がぽっちゃりデブのニートのフランクリンには、「アリス・イン・ワンダーランド」で双子のデブを演じた英国出身のマット・ルーカスなんです。そして、火災調査員役のビリー・クリスタルにダメ刑事たち、大家にはピーター・ストーメアに、コンビニ店員には、D.J.クオールズなど。それに、啓発本の小説家にドルフ・ラングレンらが共演したブラックコメディ。
舞台はLA。スイスをこよなく愛するニートのフランクリンは、頭はスキンヘットでいつもパンツ一丁の変人。部屋にはラージサイズのペットボトルの炭酸飲料をがぶ飲みし、嫌なことがあるとアルペンホルンを吹きまくる。同居していた会計士の兄が精神を病んで療養施設に入ってしまった。アパートの家賃を滞納して久しかった彼の所へ、大家が家賃を請求に来て揉みあいになり、大家は弾みで転倒して打ちどころが悪く死んでしまう。
そこで、警察にでも電話をしていればよかったものの、慌てたフランクリンは証拠隠滅を図り、死体を大家の自宅へと車のトランクに入れて運ぶ。ガレージで、椅子に座らせて自殺に見せかけようと、拳銃で撃ち、彼の手にショットガンを握らせ、傍にあった油をかけて火をつけ、慌てて自分のかつらで火を消す。
そのままにしてフランクリンは家へ帰るのだが、通報で警察が来て他殺と判定する。そして犯人探しなんですが、カツラが被害者の股間に燃えて残っていたので、警察はその専門カツラを調べるという下ネタ満載のお粗末。
監督は、レディ・ガガやマドンナのPV監督として知られるジョナス・アカーランド。劇映画監督作としては、「SPUN/スパン」、「ホースメン」があるが、本作では吹き溜まりで生きる人間たちをコミカルに描いている。そのため、不衛生でぶっ壊れた生活ぶりが延々と映し出されのだが、ドタバタ群像劇なのに、どこかリリカルで憎めなく、しっかりと犯人が分かっているだけに、後の捜査とか犯人探しの面白さが印象的である。
フランクリンの両隣に住むクスリ漬けのコンビニ店員と偏屈爺さんを、それぞれジョニー・ノックスヴィルとジェームズ・カーンが演じているのを始め、この二人インパクトあり過ぎで、二人とも死んでしまうのが惜しい。
それと、向かいのビルに住んでいる女性を、ジュノ・テンプル、回想シーンのみで登場するフランクリンの兄貴にはジェームズ・マースデン、そして事件を追う火災調査員には、ビリー・クリスタル(かなりハゲていて爺さんになっていた)と、脇役に主演級の俳優ばかり。だから、それぞれのキャラにも美味しい見せ場が与えられて面白おかしく物語が展開していく。
そんな中でも際立っているのが、ドルフ・ラングレンだ。何故か自己啓発本のベストセラー作家を演じさせられている彼は、そのサイテーな人間ぶりで笑いをさらいまくるのだから。
結局、犯人はフランクリンだと分かっていても、彼もバカではない。自分の部屋へ警察が来ている事を知り逃亡するのだ。脳腫瘍で死んだ兄が残した遺産というのが、昔、会計士をしていたころに、蒸留酒を「天使の分け前」と言う名目で少しづつせしめて売り飛ばした金が、確か80万ドルだったような。大金を弟に残して死んだ兄貴はなんと素晴らしいんだろう。
そのお金が、スイス銀行にあるというし、自分もアルペンホルンを堂々と吹けるスイスの山へ行きたかったので好都合。飛行機の中で隣の席に、ドルフ・ラングレンが座ると言うオマケが付いて、これも愉快だった。
2013年DVD鑑賞作品・・・34 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキングへ


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