テレビドラマ「検事プリンセス」「王女の男」などで人気の俳優パク・シフが、初の映画主演をこなしたサスペンス。突然自らの罪を告白した美貌の連続殺人犯と彼を執拗(しつよう)に追う刑事、そして凶行によって愛する人を失った残された者たちの物語を丁寧に紡ぎ出す。タフな刑事を熱演するのは、『黒く濁る村』などのチョン・ジェヨン。犯人と刑事の緊迫感あふれる心理戦や、リアルで躍動感あふれるチェイスシーンに圧倒される。
あらすじ:時効の成立後、イ・ドゥソク(パク・シフ)という男が、自分は15年前に世間を騒がせた連続殺人事件の犯人だと告白する。その後、暴露本を出版した彼はそのルックスの良さも味方し、一躍時の人として世間にもてはやされる。一方、ずっと犯人を追い続けてきたチェ刑事(チョン・ジェヨン)は、本の中にまだ解決されていない事件の真相の記述がないことを不審に思い……。
<感想>韓流スターのイケメン俳優、パク・シフってあまり聞いたことがないのですが、ファンの人たちにはよだれがでるくらい筋肉マンのお坊ちゃん顔でした。ポン・ジュノ監督の「殺人の追憶」のモデルともなった華城連続殺人事件をモチーフに、韓国からまたしても新手のスリラーが登場。東北では今日が初日の上映日で、オバサンファンがひしめき凄いなんてもんじゃない、補助椅子もでるくらいに満席でした。
かつて10人もの女性が惨殺された、犯人がまだ捕まらないまま時効成立を迎えた連続殺人事件。残忍な犯行でジメジメとした陰湿なドラマが展開するのかと思いきや、いきなり17年前の飲み屋での壮絶な格闘シーンから始まる。そのまま大迫力の追撃戦に突入し、今時、香港映画でもやらないような体を張ったカーチェイスまで盛り込んだ、呆れるくらいサービス過剰な娯楽作に出来上がっている。壮絶な追いかけっこは、犯人が華麗な回し蹴りしたり、建物から建物へとピョンピョン飛んだりして、「チョコレートファイター」みたいだった。
しかも、その追跡劇の舞台が、韓国の田舎町の路地裏で、雨降っていて夜で薄暗いし、これぞ韓国映画って感じ。ここで、チェ刑事は犯人を取り逃がしてしまうんですよ。
監督・脚本を手がけたチョン・ビョンギルは、命知らずの韓国スタントマンの生態に迫ったドキュメンタリー映画「俺たちはアクション俳優だ」(08)で注目された新鋭監督。どうりで無茶過ぎると思った。
メディアを利用して大々的に展開する鬼刑事VS殺人犯の息詰まる駆け引き、ひたすら本筋をかき回すスーパーな遺族たちの暗殺計画。そして終盤に待ち受けるどんでん返しの波状攻撃も見どころですね。
安藤昇ばりのスカーフェイス刑事役を、満身創痍で熱演するのは、「シルミド」、「黒く濁る村」の強欲な村長役でおなじみのバイプレイヤー、チョン・ジェヨン。
冒頭からひたすら走る、殴る、撃つ、ジャージャー麺を顔目がけてぶん投げるしで、フィジカルなアクションにも全力で取り組んでいる。一方で、愛する女性を救えなかった男の悔根と葛藤も魅力的に演じています。
対するイケメン殺人犯に扮するのは、TVドラマで人気を集める韓流スターのパク・シフ。そうなんですね、今年2月に強姦容疑で告訴された彼なんですよ。ちなみに強姦容疑をかけられた殺人犯役のパク・シフは、被害者女性が告訴を取り下げ、不起訴となったそうです。満を持しての映画デビュー作にして図らずも実録映画的なニュアンスが漂うことになってしまったが、端正なルックスを活かした自己顕示欲に溢れる「笑顔のカリスマ異常者」とでもいいますか、まさにハマリ役ですよね。ラストで明かされる真実に、っていうか、顔面をこんなにイケメン青年に整形手術するもんなのか、疑わしいですね。
被害者の遺族が、毒蛇をプールに放して、筋肉マンのパク・シフの身体を噛むシーンも気の毒に思いました。被害者の遺族の、母親のビンタを食らうチェ刑事も可哀相に。それに被害者の遺族たちも、あの手この手でパク・シフを殺そうと襲ってくるんです。
それで、人気者になったイ・ドゥソクと長年事件を追ってきたチェ刑事が、TVの討論番組に出演することになるんですね。そこへ「私が真犯人だ」と名乗るJという男から電話が入る。驚くわ!・・・「11人目の遺体を埋めた場所を知っている」と言い出す始末。これは見事にワナにハマった真犯人J!・・・。
何となく途中からパク・シフは11人目を殺してはいない。チェ刑事とイ・ドゥソクが真犯人を誘き出すための策略だったというわけ。11人目の女性は、チェ刑事の婚約者で、まだ遺体は見つかっていないのだ。
それでも、極悪非道の鬼畜Jが、番組を面白くするため白い仮面を被って登場する。そして、遺体を掘り出すTV中継もある。
そして、またもやJがまだ11人目の殺人の時効が成立していないことが分かり、Jが逃亡してカーチェイスが凄いのなんの、これでもかと言うくらいに、チェ刑事の車も横転して下敷きになったり、Jも車に這いつくばったり、とにかく生きているのが不思議なくらいトンデモカーチェイスなのだ。
本当に終りまで退屈しない、ラストは、いつもの韓国映画らしくお涙頂戴宜しく描かれていました。
2013年劇場鑑賞作品・・・236 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:時効の成立後、イ・ドゥソク(パク・シフ)という男が、自分は15年前に世間を騒がせた連続殺人事件の犯人だと告白する。その後、暴露本を出版した彼はそのルックスの良さも味方し、一躍時の人として世間にもてはやされる。一方、ずっと犯人を追い続けてきたチェ刑事(チョン・ジェヨン)は、本の中にまだ解決されていない事件の真相の記述がないことを不審に思い……。
<感想>韓流スターのイケメン俳優、パク・シフってあまり聞いたことがないのですが、ファンの人たちにはよだれがでるくらい筋肉マンのお坊ちゃん顔でした。ポン・ジュノ監督の「殺人の追憶」のモデルともなった華城連続殺人事件をモチーフに、韓国からまたしても新手のスリラーが登場。東北では今日が初日の上映日で、オバサンファンがひしめき凄いなんてもんじゃない、補助椅子もでるくらいに満席でした。
かつて10人もの女性が惨殺された、犯人がまだ捕まらないまま時効成立を迎えた連続殺人事件。残忍な犯行でジメジメとした陰湿なドラマが展開するのかと思いきや、いきなり17年前の飲み屋での壮絶な格闘シーンから始まる。そのまま大迫力の追撃戦に突入し、今時、香港映画でもやらないような体を張ったカーチェイスまで盛り込んだ、呆れるくらいサービス過剰な娯楽作に出来上がっている。壮絶な追いかけっこは、犯人が華麗な回し蹴りしたり、建物から建物へとピョンピョン飛んだりして、「チョコレートファイター」みたいだった。
しかも、その追跡劇の舞台が、韓国の田舎町の路地裏で、雨降っていて夜で薄暗いし、これぞ韓国映画って感じ。ここで、チェ刑事は犯人を取り逃がしてしまうんですよ。
監督・脚本を手がけたチョン・ビョンギルは、命知らずの韓国スタントマンの生態に迫ったドキュメンタリー映画「俺たちはアクション俳優だ」(08)で注目された新鋭監督。どうりで無茶過ぎると思った。
メディアを利用して大々的に展開する鬼刑事VS殺人犯の息詰まる駆け引き、ひたすら本筋をかき回すスーパーな遺族たちの暗殺計画。そして終盤に待ち受けるどんでん返しの波状攻撃も見どころですね。
安藤昇ばりのスカーフェイス刑事役を、満身創痍で熱演するのは、「シルミド」、「黒く濁る村」の強欲な村長役でおなじみのバイプレイヤー、チョン・ジェヨン。
冒頭からひたすら走る、殴る、撃つ、ジャージャー麺を顔目がけてぶん投げるしで、フィジカルなアクションにも全力で取り組んでいる。一方で、愛する女性を救えなかった男の悔根と葛藤も魅力的に演じています。
対するイケメン殺人犯に扮するのは、TVドラマで人気を集める韓流スターのパク・シフ。そうなんですね、今年2月に強姦容疑で告訴された彼なんですよ。ちなみに強姦容疑をかけられた殺人犯役のパク・シフは、被害者女性が告訴を取り下げ、不起訴となったそうです。満を持しての映画デビュー作にして図らずも実録映画的なニュアンスが漂うことになってしまったが、端正なルックスを活かした自己顕示欲に溢れる「笑顔のカリスマ異常者」とでもいいますか、まさにハマリ役ですよね。ラストで明かされる真実に、っていうか、顔面をこんなにイケメン青年に整形手術するもんなのか、疑わしいですね。
被害者の遺族が、毒蛇をプールに放して、筋肉マンのパク・シフの身体を噛むシーンも気の毒に思いました。被害者の遺族の、母親のビンタを食らうチェ刑事も可哀相に。それに被害者の遺族たちも、あの手この手でパク・シフを殺そうと襲ってくるんです。
それで、人気者になったイ・ドゥソクと長年事件を追ってきたチェ刑事が、TVの討論番組に出演することになるんですね。そこへ「私が真犯人だ」と名乗るJという男から電話が入る。驚くわ!・・・「11人目の遺体を埋めた場所を知っている」と言い出す始末。これは見事にワナにハマった真犯人J!・・・。
何となく途中からパク・シフは11人目を殺してはいない。チェ刑事とイ・ドゥソクが真犯人を誘き出すための策略だったというわけ。11人目の女性は、チェ刑事の婚約者で、まだ遺体は見つかっていないのだ。
それでも、極悪非道の鬼畜Jが、番組を面白くするため白い仮面を被って登場する。そして、遺体を掘り出すTV中継もある。
そして、またもやJがまだ11人目の殺人の時効が成立していないことが分かり、Jが逃亡してカーチェイスが凄いのなんの、これでもかと言うくらいに、チェ刑事の車も横転して下敷きになったり、Jも車に這いつくばったり、とにかく生きているのが不思議なくらいトンデモカーチェイスなのだ。
本当に終りまで退屈しない、ラストは、いつもの韓国映画らしくお涙頂戴宜しく描かれていました。
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