『ミンボーの女』『恋するトマト』などの名バイプレイヤー、大地康雄が企画と主演を務めた心温まるヒューマンドラマ。絵本の里として知られる北海道上川郡剣淵町をメインの舞台に、最近希薄になりつつある人との出会いの素晴らしさや家族の絆を映し出す。佐藤B作や中井貴恵、板尾創路や手塚理美らベテラン俳優たちが豪華共演。多くの時間を割き丁寧に映画を作り上げるスローシネマという方式を取った、人の優しさや善良さに触れる物語に心癒やされる。
あらすじ:大道芸人の銀三郎(大地康雄)は、宮城県松島町を拠点に「ガマの油売り」の口上などの芸で身を立てている。彼の約束事といえば、北海道で暮らす幼なじみの庄太(佐藤B作)の農場を年に一度手伝うことだけ。かつての妻(手塚理美)と娘とは離婚してから一度も顔を合わせておらず、銀三郎は気ままなシングル生活を送っており……。
<感想>この映画は宮城県の観光名所、松島が舞台で、私の住んでいる仙台市から30分くらいで行ける場所。冒頭で「ガマの油売り」の口上を述べて大道芸人をしている大地康雄が主人公で、銀三郎の住んでいるところなんですね。
見ていると何だか「男はつらいよ」のフーテンの寅さんを演じた渥美清さんを思い出します。本当にそんな感じで、人のいい、人情味があり、美人に弱いところなんてそっくりです。銀三郎の子供時代が映され、炭焼きをして貧しい生活していた父親と一緒に、転々と住居を移した辛い悲しい子供時代が映し出されます。
それでも一応、結婚をして娘をもうけ家族仲良く暮らしてきたのに、原因は銀三郎の失業だったのでしょうか。それでも、父親として娘を可愛がり自分が作った絵本を読み聞かしていた。
離婚をしてからは、妻は東京のクリーニング店主と再婚をして、舅の世話と店の切り盛りなど大変な苦労をしたみたいです。しかし、娘はそんな母親の苦労も知らず反抗をし、養父とは口も利きません。娘には小松美咲さんが、養父には板尾創路、母親に手塚理美が演じてました。
娘は離婚した父親を慕って、田植えの時期に、北海道の農家へ研修生としてやってきます。父親の銀三郎も幼なじみの佐藤B作の農場へと手伝いにやってくるわけ。そこで親子のご対面なんですが、銀三郎は自分の娘、彩香の顔をすっかり忘れてしまって、感動の再会ということにはなりませんでした。それも、友人の佐藤B作から自分の娘が研修にきていることを聞かされて驚きます。
何年も会っていなかったので、成長した娘彩香と、気が付かなかった銀三郎。彩香は口もきかずに、どうして離婚をしたのか、今でも父親のことを許してはいないのだ。遠くから娘のことを眺めて、どうにか仲直りをしようと思うのですが、そうはたやすく二人の心は通い合うことはなかった。
そこで銀三郎が考えたのが、幼いころに読み聞かせた「クロコダイルとイルカ」のお話。クロコダイルのワニが子供のイルカを食べようと襲ってくる話で、イルカがクロコダイルに言うのだ。私はまだ小さいから大きくなったら食べてと、必ず大きくなったら戻ってくるから。という物語で、離婚をすることになり、途中で話の続きをしないまま別れてしまったのだ。その話の続きをなんとか娘に聞かせてあげようと、銀三郎は奮闘するのです。
その間にも、松島の大家さんのおばさんとの縁談話が、その美人の娘がいかにも自分に気のあるそぶりをするので、勘違いをしてしまう銀三郎。こんなところは「男はつらいよ」の、寅さんそっくりですね。その大家の娘は、若い時は売れっ子の女優さんだったという、若村麻由美が演じていました。彼女は今でも綺麗ですね。
「絵本の里」北海道上川郡剣淵町、とても綺麗な町ですね。実際に子供たちに読み聞かせをしているシーンもあります。年に1回ある絵本コンクールへ向けて、銀三郎は娘との約束した「クロコダイルとイルカ」の話を完成させるのです。年月は過ぎても親子の情愛は変わりません。
娘への愛情いっぱいの絵本がコンクールに間に合わなくて、それは別れた妻が電話をしてきて、「もうかかわり合わないこと、娘とも会わないで」と言われて出鼻を挫かれてしまう。でも、コンクールには出さなかったけれど、娘だけへ読み聞かせる絵本として完成してたのです。
これは泣けますから、銀ちゃんが娘を思う父親として、そして育ての父親への感謝の気持ちを教えてくれる、いい父親を演じていました。ラストで、育ての父親が娘の卒業式に参列するシーンでしたが、これは感動もんでした。そのころ銀三郎はモロッコで、「がまの油売り」の大道芸人をしてました。
剣淵市の町おこしもさることながら、親子の情愛をしみじみと本当に心に「じんじん」と伝わってくるいいお話ですね。
2013年劇場鑑賞作品・・・225 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:大道芸人の銀三郎(大地康雄)は、宮城県松島町を拠点に「ガマの油売り」の口上などの芸で身を立てている。彼の約束事といえば、北海道で暮らす幼なじみの庄太(佐藤B作)の農場を年に一度手伝うことだけ。かつての妻(手塚理美)と娘とは離婚してから一度も顔を合わせておらず、銀三郎は気ままなシングル生活を送っており……。
<感想>この映画は宮城県の観光名所、松島が舞台で、私の住んでいる仙台市から30分くらいで行ける場所。冒頭で「ガマの油売り」の口上を述べて大道芸人をしている大地康雄が主人公で、銀三郎の住んでいるところなんですね。
見ていると何だか「男はつらいよ」のフーテンの寅さんを演じた渥美清さんを思い出します。本当にそんな感じで、人のいい、人情味があり、美人に弱いところなんてそっくりです。銀三郎の子供時代が映され、炭焼きをして貧しい生活していた父親と一緒に、転々と住居を移した辛い悲しい子供時代が映し出されます。
それでも一応、結婚をして娘をもうけ家族仲良く暮らしてきたのに、原因は銀三郎の失業だったのでしょうか。それでも、父親として娘を可愛がり自分が作った絵本を読み聞かしていた。
離婚をしてからは、妻は東京のクリーニング店主と再婚をして、舅の世話と店の切り盛りなど大変な苦労をしたみたいです。しかし、娘はそんな母親の苦労も知らず反抗をし、養父とは口も利きません。娘には小松美咲さんが、養父には板尾創路、母親に手塚理美が演じてました。
娘は離婚した父親を慕って、田植えの時期に、北海道の農家へ研修生としてやってきます。父親の銀三郎も幼なじみの佐藤B作の農場へと手伝いにやってくるわけ。そこで親子のご対面なんですが、銀三郎は自分の娘、彩香の顔をすっかり忘れてしまって、感動の再会ということにはなりませんでした。それも、友人の佐藤B作から自分の娘が研修にきていることを聞かされて驚きます。
何年も会っていなかったので、成長した娘彩香と、気が付かなかった銀三郎。彩香は口もきかずに、どうして離婚をしたのか、今でも父親のことを許してはいないのだ。遠くから娘のことを眺めて、どうにか仲直りをしようと思うのですが、そうはたやすく二人の心は通い合うことはなかった。
そこで銀三郎が考えたのが、幼いころに読み聞かせた「クロコダイルとイルカ」のお話。クロコダイルのワニが子供のイルカを食べようと襲ってくる話で、イルカがクロコダイルに言うのだ。私はまだ小さいから大きくなったら食べてと、必ず大きくなったら戻ってくるから。という物語で、離婚をすることになり、途中で話の続きをしないまま別れてしまったのだ。その話の続きをなんとか娘に聞かせてあげようと、銀三郎は奮闘するのです。
その間にも、松島の大家さんのおばさんとの縁談話が、その美人の娘がいかにも自分に気のあるそぶりをするので、勘違いをしてしまう銀三郎。こんなところは「男はつらいよ」の、寅さんそっくりですね。その大家の娘は、若い時は売れっ子の女優さんだったという、若村麻由美が演じていました。彼女は今でも綺麗ですね。
「絵本の里」北海道上川郡剣淵町、とても綺麗な町ですね。実際に子供たちに読み聞かせをしているシーンもあります。年に1回ある絵本コンクールへ向けて、銀三郎は娘との約束した「クロコダイルとイルカ」の話を完成させるのです。年月は過ぎても親子の情愛は変わりません。
娘への愛情いっぱいの絵本がコンクールに間に合わなくて、それは別れた妻が電話をしてきて、「もうかかわり合わないこと、娘とも会わないで」と言われて出鼻を挫かれてしまう。でも、コンクールには出さなかったけれど、娘だけへ読み聞かせる絵本として完成してたのです。
これは泣けますから、銀ちゃんが娘を思う父親として、そして育ての父親への感謝の気持ちを教えてくれる、いい父親を演じていました。ラストで、育ての父親が娘の卒業式に参列するシーンでしたが、これは感動もんでした。そのころ銀三郎はモロッコで、「がまの油売り」の大道芸人をしてました。
剣淵市の町おこしもさることながら、親子の情愛をしみじみと本当に心に「じんじん」と伝わってくるいいお話ですね。
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