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モンスターズ・ユニバーシティ ★★★.5

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ピクサー・アニメーションの人気作「モンスターズ・インク」(2001)の12年ぶりとなるシリーズ第2作。学生時代のサリーとマイクがいかにして出会い、怖がらせ屋のコンビを結成することになったのかを描く。幼い頃から怖がらせ屋になることを夢見ていたマイクは、努力の果てに難関を突破し、モンスターズ・ユニバーシティ怖がらせ学部に入学。しかし、怖がらせ屋になるには、見た目がかわいすぎるという致命的な欠点に悩まされる日々を送る。そんなある時、マイクは、名家の出身で怖がらせの才能にあふれたサリーと出会う。マイクはサリーをライバル視するが、自信に充ち溢れたサリーはマイクを見向きもしない。夢をあきらめないマイクは、「最恐の怖がらせ屋」を決める怖がらせ大会に出場するが……。

<感想>人間を怖がらせることを仕事にするモンスターと、人間の少女に芽生える絆を描いて涙と笑いを誘い、世界中でヒットした「モンスターズ・インク」。12年ぶりの第2作は、一つ目モンスターのマイクと、青毛ふさふさの牛の角を持つ巨体サリーの、最恐コンビの誕生を描く青春ドラマです。
タイトルどおり、舞台は彼らの学生時代。名門モンスターズ・ユニバーシティの“怖がらせ学部”に入学したマイクとサリーは、第一印象が最悪の出会いとモンスター界を揺るがす大事件を経て、深い友情で結ばれていく話。
監督は前作のピート・ドクターから、「カーズ」他の脚本に参加し本作が長編アニメ・デビュー作となるダン・スキャンロンに交代。お馴染みのキャラの若いころの造形も可愛らしく、前作同様アクション・シーンもたっぷりと盛り込まれている。
前作を見たのは12年前、すっかり内容も忘れてしまっていた。モンスター大学「怖がらせ学部」の1年生、マイクの悩みは体が小さいこともあって誰も怖がってくれない点。そうそう、彼を使ったマクドナルドのポスター、かわいかったっけ。

彼に限らずモンスター学生はみんなどこかキュートで、正直な話、怖いのなんかいない。彼らに出会った子供たちの悲鳴が、モンスターたちのエネルギー源になるらしいが、近頃のスレた子供が恐がるかなぁ。
大学の設立は十四世紀、つまりヨーロッパ系で、百万名近い卒業生を誇るのだそうだ。ちなみに工学部や経営学部、理学部もある。授業内容が知りたいですよね。下半身がムカデの女性学長はなかなかの迫力で、こういう先生に叱られたら相当怖いだろうと思った。吹き替え版で観たので、この学長の声はヘレン・ミレンだそうです。

前回に続いてマイクは「爆笑問題」の田中裕二が、サリーは「ホンジャマカ」の石塚英彦と、演出も演技も慣れたもので安心して聴いてられる。逃げるブタを追い掛けてサリーがマイクの部屋で暴れたのが二人の出会いだった。サリーはその才能を見込まれ、選ばれたエリートだけが入れる学生クラブ“ROR”の一員になる。スパルタアなナイト教授の期末試験で騒ぎを起こしたサリーとマイクは、ハードスクラブル学長の逆鱗に触れ、転部させられることに。2人は“怖がらせ”大会で優勝すれば怖がらせ学部へ復帰、負ければ退学という約束をするのである。サークル対抗戦で行われる怖がらせ大会に出場するため、落ちこぼれサークルOKに渋々入部する2人。

だが、この大会が遠因となって、やがて2人はもっとも危険な場所、“人間界”に足を踏み入れることになる。
前作とのリンク・ネタのばっちりで、大学で人気者になりたがるメガネのランディは、前作で2人で邪魔したランドール。また、モンスターズ・インクに見学に行った幼いマイクの前に、“怖がらせ屋”がカッコよく現れるシーンも前作そっくりです。7月14日テレビで上映するので見ておくのもいいですね。

複数のスーツケースを引きずって希望に溢れ入学してくるマイク。エリートモンスター、一族のプライドもろとも自信過剰をひけらかしてやって来たサリー。対照的な二人は当然反発し合い、それがやがて親友になるまでの構成の巧さは、アメリカ映画伝統の得意ワザ。日本は劇映画もアニメも、このあたりのテクニックに弱いんですよね。

CGアニメ技術は日に日に進化しているので、毛並がフサフサの上、ブルーの中に部分的に紫が混じるかなり面倒そうなサリーのキャラクター・デザインなども、それを敢えて表現してみせるのが文字通り見せ所なのだろう。手描きではとても出来ない至難の技。
同時上映の短編は、青と赤の傘が恋に落ちる「ブルー・アンブレラ」は、モノトーンの雨の街角にひらく傘の恋。小粒な、愛らしい短編です。ディズニー伝統の中にはこういう人間でも動物でもないキャラクターが、・・・クルマだの家だのを主役にしたジャンルがあるのも素敵ですね。
2013年劇場鑑賞作品・・・224  映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング


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