Quantcast
Channel: パピとママ映画のblog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2328

ラブ×ドック★★

$
0
0

人気バラエティを数多く手がける放送作家で、「ハンサム★スーツ」「新宿スワン」など映画の脚本も手がける鈴木おさむの初の監督作品。鈴木のオリジナル脚本で描く大人のラブコメディで、主人公の飛鳥役で吉田羊が映画単独初主演作を務めた。

あらすじ:スイーツショップ「trad」を経営する40歳の郷田飛鳥は、店で一緒に働くひとまわり以上も年下のパティシエ・花田星矢から突然告白される。それをきっかけに、36歳の時にハマった不倫や、38歳の時に経験した、友人が思いを寄せる整体ジムのトレーナーとの恋など、かつてのつらい恋の思い出が去来する。恋も仕事もすべてが計算通りの人生のはずが、35歳を過ぎてから飛鳥の人生は徐々に計算が狂い始めていた。困り果てた飛鳥は「遺伝子検査をすれば恋にまつわることがすべてわかる」という不思議な診療所「ラブドック」を訪れる。飛鳥に思いを寄せる年下のパティシエに野村周平が扮するほか、篠原篤、吉田鋼太郎、玉木宏らが顔を揃える。

<感想>40過ぎての恋愛ものって興味深々で鑑賞した。主人公のアラフォーの郷田飛鳥には、現在売れっ子の吉田羊さんが演じて、年齢よりも5歳くらい若く見えました。始まりが映画の現在で、そこから過去二つの、恋のしくじりを遡る話法が上手い。

しかし、モノローグの多用と妄想ギャグには感心しません。主人公は妄想をむしろ拒絶するタイプだから、恋に奥手というわけでもなく、これはどう転がるか読めそうで読めない展開も良かった。

職場の上司との恋愛もいいけれど、年下の彼氏もいいですよね。3人目の年下の恋人野村(野村周平)とのエピソードを、もっと見たかったのにね。結婚をするなら、やっぱり年上の上司である吉田鋼太郎かなぁ。

大久保佳代子が恋をする整体ジムのトレーナーには、玉木宏が爽やかでカッコいいので、誰でもが恋をする。それを利用して、客を増やしているような玉木さん。一緒にジムに通ううち、飛鳥も玉木に恋をしてしまう。2人でデートをしているところを、親友の大久保に見つかり、大事な彼を取った、取られたと喧嘩になり、それからは絶縁状態になってしまう。

自己中の恋愛に走って千草を裏切った際の千草の言葉は、親友なるものの危ういさを見せてリアルでもある。実際の大久保もアラフォーで、恋愛に焦っているように見えるので

吉田羊と大久保佳代子、アラフォー二人の女の友情とその破綻という物語を、前面に押し出す手際が真摯で、ただし、そうなると前半が長すぎな気もする。友達の大久保佳代子が妊娠をしていて、相手となる男が出てこないので、シングルマザーなのかもしれない。

それに、主人公の飛鳥が恋愛の成否を、遺伝子で診断する“ラブドック“という設定はともかく、パティシエという仕事を持ちながら、地に足のつかぬ恋愛に走っては失敗を重ねる飛鳥と、大久保佳代子扮する独りで子育てをする親友の千種という組み合わせが物語を支えている。

しかしだ、吉田羊が非常識で猪突猛進型のエキセリントックなキャラというわけでもないので、コメディエンヌとしては弾けていないのが惜しい。男社会の歯車の中で、虚勢を張るだけにしか見えないのだ。

それに、広末医師が運営する不思議な診療所「ラブドック」へ行くも、そんなので恋愛がうまくいくとは限らない。最後にそれが詐欺師とわかり、支払ったお金は戻って来ないのだ。魅惑の女医という役の広末涼子は、短い出番でもったいない。

2時間弱のラブコメという段階で、凝った構成と演出がなければ持たないと思わせるが、大人達のドタバタ恋愛劇の設定はいいにしても、軽快な演出とは程遠くて先が読めてしまうのも残念でならなかった。

2018年劇場鑑賞作品・・・94アクション・アドベンチャーランキング

 

 「映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

 トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29812724


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2328

Trending Articles