商社と偽る殺人請負会社で働くプロの殺し屋が、殺しの仕事に懸けたそれまでの人生と愛する女性の間で揺れ動く姿を描くアクション・ドラマ。テレビドラマ「ごめん、愛してる」や『映画は映画だ』のソ・ジソブが主演を務め、『純愛中毒』などのイ・ミヨンが主人公が昔から憧れていた歌手を演じる。監督は、本作で長編映画デビューを飾ったイム・サンユン。殺し屋の完璧なテクニックやし烈なアクションが見応えたっぷりに描かれ、主人公のたどる過酷な運命からも目が離せない。
あらすじ:表向きは普通の貿易商社を装い、その実態は殺人を請け負う会社で働くヒョンド(ソ・ジソプ)は、会社に忠実で社内でも一番の殺し屋だった。そんなある日、ヒョンドは新人のフン(キム・ドンジュン)とコンビを組んで仕事をすることになるが、会社からは密かにフンの殺害を指示されていた。しかし、フンに若き日の自分の姿を重ねたヒョンドは心境に変化が起こりはじめ、ある決断を下す。フンは死の間際に「貯金していた全財産を家族に渡してくれ」とヒョンドに頼み、ヒョンドはその願いを聞き入れてフンの母親ミヨン(イ・ミヨン)に会うが、彼女はヒョンドが少年時代に思いを寄せていた相手だった。
<感想>人気二枚目スターソ・ジソプ演じる、平穏な暮らしを求め始めた殺人請負会社の社員の物語。表向きは金属を扱う貿易会社の会社員。実際の仕事は殺し屋として生きる男と、いう企画には、おそらく韓国という国の中に、そういう虚構を納得させるようなネガティヴな緊張感が潜在しているからなのであろう、と思いたくなる。
そういう想像は間違っているだろうか。殺人が空想社会の中で行われるのではなくて、韓国社会の現実の中でビジネスとして行われる、という設定には何だか無理があるようで、現実にはないだろう。
昔の邦画で松田優作主演の「甦る金狼」を思いだし、それが根底に流れる一途さが、この新人監督イム・サンユンの持ち味であろう。設定の面白さはなかなか活きてこないのに、設定の不自然さの方がどんどん目立ってくる一方で、これは会社人間として暗殺業にいそしむことの、滑稽さにもっと比重をかけるべきではなかったのではなかろうか。
ソ・ジソプ演じる殺し屋が、子分の母親に一目惚れしてしまい、デートを重ねるうち彼女が店を持ちたいというのだ。今まで稼いで貯めた金を、彼女にあげて店を持たせてやろうと思い実行するのだが、会社の社長(ボス)や部長が気が付いて、フンの親子を人質にして全部まとめて殺してしまえと、ところがソ・ジソプの殺し屋が強いのなんの。子分どもを皆殺しする。
こりゃあ、全然ダメだと思って見ていたら、クライマックスで鶴田浩二(古いか)みたいに単身で、機関銃一丁で会社へ乗り込んでいった主人公。それがごくありふれた白昼のオフィスで、ネクタイ姿の男性社員や真面目そうなOLたちと壮絶な銃撃戦を繰り広げるシュールさに感動してしまった。そこからラストまでの、演出の本気っぷりが凄すぎ。銃撃戦だけでなく、カンフーありの消火器を煙幕にして閉じこもり、男一匹死ぬ気の闘いに大いに元気をもらった。
満点を付けてもいいのだが、最後防弾ベスト着ていたから、ソ・ジソプはどこも傷がなく正面玄関から堂々と出てきた。刑事の中に、ソン・ガンホと似ているような男がいてソ・ジソプを怪しいと睨んでいたのだが、すんなりと通れたようですね。その後が、またもや仕事探しに会社へ面接しにいくソ・ジソプが観られ、笑ってしまった。
2013年劇場鑑賞作品・・・200 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:表向きは普通の貿易商社を装い、その実態は殺人を請け負う会社で働くヒョンド(ソ・ジソプ)は、会社に忠実で社内でも一番の殺し屋だった。そんなある日、ヒョンドは新人のフン(キム・ドンジュン)とコンビを組んで仕事をすることになるが、会社からは密かにフンの殺害を指示されていた。しかし、フンに若き日の自分の姿を重ねたヒョンドは心境に変化が起こりはじめ、ある決断を下す。フンは死の間際に「貯金していた全財産を家族に渡してくれ」とヒョンドに頼み、ヒョンドはその願いを聞き入れてフンの母親ミヨン(イ・ミヨン)に会うが、彼女はヒョンドが少年時代に思いを寄せていた相手だった。
<感想>人気二枚目スターソ・ジソプ演じる、平穏な暮らしを求め始めた殺人請負会社の社員の物語。表向きは金属を扱う貿易会社の会社員。実際の仕事は殺し屋として生きる男と、いう企画には、おそらく韓国という国の中に、そういう虚構を納得させるようなネガティヴな緊張感が潜在しているからなのであろう、と思いたくなる。
そういう想像は間違っているだろうか。殺人が空想社会の中で行われるのではなくて、韓国社会の現実の中でビジネスとして行われる、という設定には何だか無理があるようで、現実にはないだろう。
昔の邦画で松田優作主演の「甦る金狼」を思いだし、それが根底に流れる一途さが、この新人監督イム・サンユンの持ち味であろう。設定の面白さはなかなか活きてこないのに、設定の不自然さの方がどんどん目立ってくる一方で、これは会社人間として暗殺業にいそしむことの、滑稽さにもっと比重をかけるべきではなかったのではなかろうか。
ソ・ジソプ演じる殺し屋が、子分の母親に一目惚れしてしまい、デートを重ねるうち彼女が店を持ちたいというのだ。今まで稼いで貯めた金を、彼女にあげて店を持たせてやろうと思い実行するのだが、会社の社長(ボス)や部長が気が付いて、フンの親子を人質にして全部まとめて殺してしまえと、ところがソ・ジソプの殺し屋が強いのなんの。子分どもを皆殺しする。
こりゃあ、全然ダメだと思って見ていたら、クライマックスで鶴田浩二(古いか)みたいに単身で、機関銃一丁で会社へ乗り込んでいった主人公。それがごくありふれた白昼のオフィスで、ネクタイ姿の男性社員や真面目そうなOLたちと壮絶な銃撃戦を繰り広げるシュールさに感動してしまった。そこからラストまでの、演出の本気っぷりが凄すぎ。銃撃戦だけでなく、カンフーありの消火器を煙幕にして閉じこもり、男一匹死ぬ気の闘いに大いに元気をもらった。
満点を付けてもいいのだが、最後防弾ベスト着ていたから、ソ・ジソプはどこも傷がなく正面玄関から堂々と出てきた。刑事の中に、ソン・ガンホと似ているような男がいてソ・ジソプを怪しいと睨んでいたのだが、すんなりと通れたようですね。その後が、またもや仕事探しに会社へ面接しにいくソ・ジソプが観られ、笑ってしまった。
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