19世紀末ベル・エポックのパリで、革新的ダンスを披露し一世を風靡した伝説のダンサー、ロイ・フラー。“モダン・ダンスの祖”と呼ばれる彼女の知られざる感動の実話を、フランスの人気歌手ソーコの主演で映画化。夢を叶えるために全てを懸けるロイの不屈の情熱と、若き天才ダンサー、イサドラ・ダンカンとの愛憎入り交じるライバル関係の行方を描く。共演はギャスパー・ウリエル、リリー=ローズ・デップ。監督は、これが長編デビューのステファニー・ディ・ジュースト。
あらすじ:女優を目指してニューヨークの舞台に立つロイ・フラーは、ある時初めて喝采を浴び、ダンスに目覚める。そして彼女の才能を見抜いたドルセー伯爵の支援を得てパリへ渡ると、オペラ座で踊るという夢に向かって突き進む。彼女の独創的なパフォーマンスはパリの観客を魅了し、ついにオペラ座からのオファーが舞い込む。さっそく無名ながら才能に溢れた若いダンサー、イサドラ・ダンカンを共演者に抜擢し、誰も見たことのない舞台を作り上げるべく邁進するロイだったが…。
<感想>子供のころは、田舎の森の中で酔っ払いの父親に育てられ、大きくなったら女優になるのだと夢を描いていた。そんな時に、借金取りだと思うが、馬に乗った男2人に拳銃で撃たれた父親を、バスタブに入れて火をつけて、NY,ブルックリンへと母親の住んでいるところへ行く。
その後は、厳しいカトリック教の母親の教えに堅苦しい生活、長い髪の毛は櫛を通してないので、絡んでしまう。だから、母親はハサミで短く切ってしまう。本当の名前は、マリー・ルイーズ。だが、ロイと短めに自分で付けて、それからはロイ・フラーとなる。性格は男勝りで、一本気、それにこうと決めたら他の誰が何といおうとやり通すのだ。
創作ダンスをやりたいと母親に言うも、時代的に女性が踊りで食べていくのは、娼婦だけだと言われ、家を出ていく。劇場のオーディションを受けたくて、劇場の裏階段で寝泊まりし、劇場の支配人らしき男に見つかり、自分から体を売って男に恩義を作り、オーディションでは一人舞台のように、白い布を纏ってクルクルと回り、長い裾を踏んでしまい布を両手で掴んで上へと上げ、開いたり閉じたりして綺麗ではあるが、人々の想像を掻き立てて幻想を与えた。そういうところが興味深く、男の客には高評を得る。だが、女性客にはなんて卑猥な、はしたない女だと烙印を押されてしまう。
そんなロイの踊りを舞台の端っこで観ていた、ドルセー伯爵に見出されパトロンになり、生活の面では楽になる。部屋には、花やドレスの布地が贈られて、幸せなロイ。だが、やはりパリへ出て自分の踊りをオペラ座で公演したいと思い願って、パリへと旅立つ。
だが、ロイの踊りは、自分流の鑑ばりの舞台装置に、照明や踊りの振り付けと、頭を悩ませて、疲労こんぱい。踊っている時は無我夢中であり、終わると気を失うくらいに倒れてしまうのだ。
ロイ・フラー役には、ミュージシャンで大ブレイクして、女優としても活躍中のソーコ。体力を消耗する踊りなので、3日おきにしか踊れなかったという、ロイのダンスを見事に自分のものとして、不屈の精神力を強く演じきっている。
ミステリアスなドルセー伯爵には、「たかが世界の終わり」でセザール賞を受賞した美形で実力派のギャスパー・ウリエルが、気品高く貴族のように振る舞い、最後には車の中で火を付けて自殺をしたようである。
ロイに見出されて、後には最大のライバルとなる伝説のダンサー、イサドラ・ダンカンには、父親がジョニー・デップと母親がバネッサ・パラディの娘として知られるリリー=ローズ・デップが共演。彼女の小悪魔的な魅力を駆使するリリー=ローズ・デップもダンカン役は、まさにハマり役といっていい。
しかし、ロイも初めは、バレエを習っていたわけでもなく、ダンサーになる肉体を持っていたのでもなく、自分の夢を叶えるために努力でダンサーになった人。コンプレックスを持っていた肉体を、白い布で隠すことによって、表現者として自分の思いを伝えることができた。彼女が毎夜、肉体をトレーニングする機械で、体に筋肉をつけダンスに備えるのだ。
19世紀末から20世紀にかけて、パリの社交界では、照明を生かした彼女の暗闇から光の花が現れ、それは自ら色や角度を設計した光の照明の中で、シルクの衣装が様々な形を織りなす、誰もが初めて目にするダンスであったと思う。それが蝶々のようにも見え、世界に一つのダンサーとして熱狂を巻き起こした。
パリのドルセー伯爵の豪邸に住み着き、ダンスの練習に励むロイと、助手たち。楽しいのもつかの間、年齢も30歳を超え、照明の光で瞳孔が開き、眩しくて眼球も見えなくなりメガネをかけないと見えなってくる。それに、毎日の舞台で踊るダンスが、肉体的に衰えてきて、いつまでも持ち応えることはできない。
ダンカンは、まだ無名だったのにロイが目をかけてあげ可愛がり、だがロイを利用する形で彼女は、自分の自慢の裸を透け透けのドレスを着て、その妖艶な魅力でのし上がっていく。そして、男たちにもてはやされ、ロイのところを去って行く。
パリのオペラ座での公演も打ち切りになり、伯爵の豪邸の庭で開いた粗末な舞台、日本人の踊り子まで呼び三味線で踊ってもらい、中継ぎをしてまで自分のパフォーマンス舞踊をどこまで残したいのだろうか。パリで、自分の踊りの特許を取るために、必死になって自己流のダンスを確保した実話だというから、それが念願の特許が受理されて、ロイの終焉となったように思える。
2017年劇場鑑賞作品・・・165映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング/
あらすじ:女優を目指してニューヨークの舞台に立つロイ・フラーは、ある時初めて喝采を浴び、ダンスに目覚める。そして彼女の才能を見抜いたドルセー伯爵の支援を得てパリへ渡ると、オペラ座で踊るという夢に向かって突き進む。彼女の独創的なパフォーマンスはパリの観客を魅了し、ついにオペラ座からのオファーが舞い込む。さっそく無名ながら才能に溢れた若いダンサー、イサドラ・ダンカンを共演者に抜擢し、誰も見たことのない舞台を作り上げるべく邁進するロイだったが…。
<感想>子供のころは、田舎の森の中で酔っ払いの父親に育てられ、大きくなったら女優になるのだと夢を描いていた。そんな時に、借金取りだと思うが、馬に乗った男2人に拳銃で撃たれた父親を、バスタブに入れて火をつけて、NY,ブルックリンへと母親の住んでいるところへ行く。
その後は、厳しいカトリック教の母親の教えに堅苦しい生活、長い髪の毛は櫛を通してないので、絡んでしまう。だから、母親はハサミで短く切ってしまう。本当の名前は、マリー・ルイーズ。だが、ロイと短めに自分で付けて、それからはロイ・フラーとなる。性格は男勝りで、一本気、それにこうと決めたら他の誰が何といおうとやり通すのだ。
創作ダンスをやりたいと母親に言うも、時代的に女性が踊りで食べていくのは、娼婦だけだと言われ、家を出ていく。劇場のオーディションを受けたくて、劇場の裏階段で寝泊まりし、劇場の支配人らしき男に見つかり、自分から体を売って男に恩義を作り、オーディションでは一人舞台のように、白い布を纏ってクルクルと回り、長い裾を踏んでしまい布を両手で掴んで上へと上げ、開いたり閉じたりして綺麗ではあるが、人々の想像を掻き立てて幻想を与えた。そういうところが興味深く、男の客には高評を得る。だが、女性客にはなんて卑猥な、はしたない女だと烙印を押されてしまう。
そんなロイの踊りを舞台の端っこで観ていた、ドルセー伯爵に見出されパトロンになり、生活の面では楽になる。部屋には、花やドレスの布地が贈られて、幸せなロイ。だが、やはりパリへ出て自分の踊りをオペラ座で公演したいと思い願って、パリへと旅立つ。
だが、ロイの踊りは、自分流の鑑ばりの舞台装置に、照明や踊りの振り付けと、頭を悩ませて、疲労こんぱい。踊っている時は無我夢中であり、終わると気を失うくらいに倒れてしまうのだ。
ロイ・フラー役には、ミュージシャンで大ブレイクして、女優としても活躍中のソーコ。体力を消耗する踊りなので、3日おきにしか踊れなかったという、ロイのダンスを見事に自分のものとして、不屈の精神力を強く演じきっている。
ミステリアスなドルセー伯爵には、「たかが世界の終わり」でセザール賞を受賞した美形で実力派のギャスパー・ウリエルが、気品高く貴族のように振る舞い、最後には車の中で火を付けて自殺をしたようである。
ロイに見出されて、後には最大のライバルとなる伝説のダンサー、イサドラ・ダンカンには、父親がジョニー・デップと母親がバネッサ・パラディの娘として知られるリリー=ローズ・デップが共演。彼女の小悪魔的な魅力を駆使するリリー=ローズ・デップもダンカン役は、まさにハマり役といっていい。
しかし、ロイも初めは、バレエを習っていたわけでもなく、ダンサーになる肉体を持っていたのでもなく、自分の夢を叶えるために努力でダンサーになった人。コンプレックスを持っていた肉体を、白い布で隠すことによって、表現者として自分の思いを伝えることができた。彼女が毎夜、肉体をトレーニングする機械で、体に筋肉をつけダンスに備えるのだ。
19世紀末から20世紀にかけて、パリの社交界では、照明を生かした彼女の暗闇から光の花が現れ、それは自ら色や角度を設計した光の照明の中で、シルクの衣装が様々な形を織りなす、誰もが初めて目にするダンスであったと思う。それが蝶々のようにも見え、世界に一つのダンサーとして熱狂を巻き起こした。
パリのドルセー伯爵の豪邸に住み着き、ダンスの練習に励むロイと、助手たち。楽しいのもつかの間、年齢も30歳を超え、照明の光で瞳孔が開き、眩しくて眼球も見えなくなりメガネをかけないと見えなってくる。それに、毎日の舞台で踊るダンスが、肉体的に衰えてきて、いつまでも持ち応えることはできない。
ダンカンは、まだ無名だったのにロイが目をかけてあげ可愛がり、だがロイを利用する形で彼女は、自分の自慢の裸を透け透けのドレスを着て、その妖艶な魅力でのし上がっていく。そして、男たちにもてはやされ、ロイのところを去って行く。
パリのオペラ座での公演も打ち切りになり、伯爵の豪邸の庭で開いた粗末な舞台、日本人の踊り子まで呼び三味線で踊ってもらい、中継ぎをしてまで自分のパフォーマンス舞踊をどこまで残したいのだろうか。パリで、自分の踊りの特許を取るために、必死になって自己流のダンスを確保した実話だというから、それが念願の特許が受理されて、ロイの終焉となったように思える。
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