夜神里奈のコミックを実写化した青春ラブストーリー。ふられてばかりいた中でモテ期が到来した女子高生に対し、彼女に思いを寄せる血のつながらない兄、女子高生の前に現れる研修医、そのほかのイケメン男子たちが恋の駆け引きを繰り広げる。メガホンを取るのは、『俺物語!!』などの河合勇人。『orange−オレンジ−』などの土屋太鳳が主演を務め、人気グループ「GENERATIONS from EXILE TRIBE」の片寄涼太、『黒崎くんの言いなりになんてならない』などの千葉雄大が共演する。切ない物語に、引き込まれる。
あらすじ:恋に恋するところが災いし、連続で12回も告白してふられている高校生の橘せとか(土屋太鳳)。玉砕してはしょげる彼女を、ヤンキー系でツンデレな血のつながらない兄はるか(片寄涼太)が見守っていた。彼の気持ちも血のつながらないことも全く知らずにいたせとかだったが、初恋の人で超ドSキャラのセレブ研修医・芹川高嶺(千葉雄大)が数年ぶりに現れていい雰囲気に。それを機に人生初のモテ期へと突入したせとかは、次々と年上のイケメンたちから注目され……。
<感想>キラキラ少女漫画の映画化に足を運ぶのは、ほとんどが中高生の女子みたい。しかし、公開されてからだいぶ経って鑑賞したのに、満員御礼状態で客席は空いてないんですから、殆どはカップルで観に来てましたよ。私のお隣さんも、前の席もカップルでいい雰囲気になると手を繋いでいましたね。
主人公の橘せとかを演じた土屋太鳳さんは、最近は女子高生役にハマっていて、これまた演技が上手いと来てる。それに、お兄のはるかに扮している片寄涼太くんって、「GENERATIONS from EXILE TRIBE」なのね。どうりで背が高くてイケメン男子でした。
それに、一人だけ高校生じゃなくて、せとかの初恋の相手として、セレブ研修医・芹川高嶺の千葉雄大くんも、かなりの好感度大でイケメンとうよりも可愛い好青年ですね。千葉雄大くんの浴衣も似合っているし、土屋太鳳さんは花柄ピンク色の浴衣が素敵でしたね。
美人で可愛らしい妹がいるって、兄貴としては悪い虫がつかないか心配で仕方がないのは当たり前。それに、兄貴はだいぶ前から妹のせとかと血が繋がってないことを、つまりせとかが1歳の時に養子で橘家に貰われてきたと言う設定なので、兄貴としては女性として妹を見てしまっているのだ。
そんなことなど知らない妹のせとかは、何でも兄貴に相談して、小さい頃から仲良しで、妹が「大きくなったらお兄ちゃんと結婚する」なんて平気で言うのだから。はるかにとっては、本気モードで妹を誰にも渡したくないと、ガードを張る訳なんですね。
ノンスタ井上演じる教育実習生の講師が、生徒のせとかを好きになり、積極的に英語で「愛している、好きだ」とかアプローチをしてきて、壁ドンを何回もするし、笑わせてくれるので、せとかを好きな男子生徒たちが積極的なのを、ノンスタ井上が上手く緩和させてくれていて良かった。
やっぱ、一番素敵なのは初恋の相手で、高嶺の花だった千葉雄大くんで、せとかに猛突進してくれるし、アウディの外車で学校へ乗りつけ「勉強をさぼって海までドライブしよう」なんて積極的に誘ってくれるのもいいですね。
兄貴としては、経済的にも自立している大人のセレブ研修医・芹川高嶺に対して、ぐうの音もでない。高校卒業して働くにしても、全然宛てがなくて予測がつかない。
映画の初めに、バス通学のせとかが乗ったバスが、くねくねと曲がる坂道を登ってゆく。それは、映画全体の構成脚色そのものを表現しているようなもので、本作では、血縁の手段に依らない兄妹の恋心を描いているのだが、家族関係の多様性を掲げる現代社会においては、二人の関係はある意味で、血縁関係に依らない家族関係でもあると言える。
その道程が、紆余曲折を迎える後半部分では、映画の冒頭で示されているが、ラストカットでは兄妹の行く末が困難であることを示唆して見せているのだ。
心も体も成長していき、大人になる前の17歳、18歳の年頃では、兄妹という血縁関係の法律に縛られて、キス以上は進んで行かないのも良かった。
もしかして、それ以上の男女の関係に発展してしまったら、妹の方がもっと早くに血の繋がりのことを知るべきだし、両親も子供だと思って、二人が恋愛関係になっていることを知らないことも、母親がもっと早くに気づくべきだと思ったのに、母親から最後に意外な返事が返って来るとは驚きでした。
それでも、二人の目前に広がる大海原、それは前途多難を匂わしているようにも取れるのも良かった。
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