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真田十勇士 ★★★

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堤幸彦演出、中村勘九郎主演の同名舞台劇を、同じ堤幸彦監督、中村勘九郎主演で映画化したエンタテインメント時代劇。天下一の名将という真田幸村の伝説は、猿飛佐助によって仕組まれたものだったという大胆な発想のもと、一癖も二癖もある真田十勇士の活躍を描く。共演は松坂桃李、大島優子。

あらすじ:関ヶ原の戦いから14年。天下統一を目前にした徳川家康と、秀吉の側室・淀殿が秀頼を立てて復権を狙う豊臣家の対立がいよいよ深まっていた。そんな中、名将と謳われた真田幸村と抜け忍の猿飛佐助が運命的な出会いを果たす。ところがこの幸村、これまでの武功はたまたま勝ちに恵まれてきただけで、その本性はただの腰抜け男だった。すると佐助は“アンタを本物の英雄にしてあげる”と宣言、さっそく同じ抜け忍の霧隠才蔵を筆頭に、一癖も二癖もある男たちを集め、“真田十勇士”を誕生させる。そして巧みな情報操作で、十勇士の武勇伝を巷に流布していく。やがて淀殿からお声が掛かり、意気揚々と大坂城入りする幸村と佐助たちだったが…。

<感想>舞台劇は観ていませんが、最初っから最後まで主人公猿飛佐助の中村勘九郎が目立っていて、それはもう歌舞伎調のベランメエ口調で見応えありです。「天下の名将として語られてきた真田幸村は、実は運がいいだけの腰抜け男だった」というのが、堤幸彦監督の奇想天外で予想のつかない、びっくり箱を開けるような楽しみがあります。

自分への評価の高さに悩む幸村に加藤雅也が扮しており、貫禄があるのにヘタレという設定。そして、抜け忍・猿飛佐助と運命的に出会い、「あんたを本物の“天下一の英雄”にしてやろうじゃねえか!」とひと肌脱いだ佐助が、個性豊かな男たちを集めて「真田十勇士」を結成。一世一代のハッタリをかまして戦国を駆け抜ける姿が描かれるのだ。

それと、最初とエンディングがアニメーションで作られていて驚きでした。でも、アニメーションだからこそ、良い意味で遊んでいる感が伝わってきて、終始楽しい映画という印象になっている。

だが、途中での映像にアニメの他に屏風絵のようなシーンもあり、なんか手抜き感覚が否めない。ですが、戦場のシーンの迫力は、黒澤明監督の戦国時代の「乱」や「影武者」のような派手な合戦の映像はない。

それでも、大坂の陣でのアクションシーンでは刀でグサッと刺されたり、首がぶっ飛んだりするので、苦手な方には目をおわずにいられません。特に真田幸村が後ろから前からの攻撃に遭い、息子の大助(望月歩)に徳川を倒せと命じて死ぬという場面もある。少年息子の初陣なれど、大群の徳川勢には刃も鉄砲も役に立たず、戦国の世に生まれた男として大助の最後も気の毒なことに。

だが、淀殿(大竹しのぶ)が真田幸村を愛していたという寝床を襲うシーンとかはいらなかったのでは。淀殿が一人城に残り戦うという最後が良かった。ですが、秀吉の息子秀頼は佐助によって薩摩藩に逃亡するという設定にも驚く。


さすがに、猿飛佐助のキレのあるアクションやマントを使ってモモンガのごとく飛ぶというワイヤーアクションの霧隠才蔵(松坂桃李)に、同じく抜け忍の火垂の大島優子が塀の上を飛び越えるのもそうだし、木の上を走るワイヤーアクションをすべてこなしていたのが良かった。これは、中村勘九郎のための舞台劇であり、映画化でもあると思った。

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