SJ・ワトソンのベストセラー小説を実写化したミステリー。前日の記憶を保持できない障害のある女性が、一本の電話を受け取ったのを機に思いも寄らない事態に引きずり込まれていく。製作に『グラディエーター』などのリドリー・スコット。主演に『めぐりあう時間たち』などのニコール・キッドマン、『英国王のスピーチ』などのコリン・ファース、共演に『ビトレイヤー』などのマーク・ストロングと豪華な顔ぶれが結集。謎が謎を呼ぶ先読み不可能な展開に加え、彼らが織り成す濃密なストーリー展開に息をのむ。
あらすじ:目覚めると前日までの記憶が全てリセットされてしまう特殊な障害があるものの、献身的な夫(コリン・ファース)に支えられ日々を送っているクリスティーン(ニコール・キッドマン)。ある日、医師だという人物から電話がかかってくる。それを受けたクリスティーンは、夫に黙って彼のもとで診察を受けていると聞かされ、数週間前から自分が毎日の出来事を映像で記録していることも教えられる。その映像を捜し出して再生する彼女だったが、そこには信じられない光景が収められていた。
<感想>この映画は地方では上映されなかった。それでもさっそくDVDレンタルが始まったので観賞。ニコール・キッドマンもコリン・ファースも大好きな俳優さんなので、どんな作品なのかと思っていたら、前に観た「フェイシズ」というミラ・ジョボビッチ主演の映画と良く似ています。
それにしても二重人格のような鬼気迫るコリン・ファースの演技はいいですね。目が覚めると隣に男が寝ている。夫のベンだという男が、殺人者ではないかという疑惑を持つ妻の恐怖、妻には記憶障害があるのだ。
それに、もう一人主治医のナッシュと名乗る男、マーク・ストロングからの毎朝の電話。夫のベンは事故に遭ったのだというのだが、主治医は襲われて頭を殴られ記憶障害になったという。一緒に車に乗せられて、自分が瀕死の重傷で倒れていた場所へ連れて行かれる。どちらの言葉を信じるか、やはり献身的な医者の方が真実だろう。
ヒロインのニコール・キッドマンはさすがに説得力のある演技をしているが、どうやら、自分は浮気をしていて、夫とは離婚したらしい。それに、10年前に男の子を出産している。それをベンに問いただすと、8歳で髄膜炎で亡くなったというのだ。これも嘘で、最後に明かされるのだが、このラストシーンにもホロリとさせられる。実は生きていて、離婚した夫が引き取り育てていたのだ。
クリスティーンの、起きたらすぐさま疑心暗鬼なシチェーションの繰り返しにゾットするが、いったいここからどうなるのか、とようやくドキドキし始めた途端、自分自身に対する印象がおぞましい方向へと変わっていく。その果てに暴かれる真相には確かにぞっとさせますが、大急ぎでサスペンス状態を解消してしまうのはどうかと思った。
しかし、ラストの献身的な夫ベンだと思っていたコリン・ファースが、実は愛人の男で、ホテルでクリスティーンに襲い掛かる場面では、よくアイロンを見つけたと感心してしまった。ラストで写真の、夫のベンとは余り似ていない俳優さん、コリン・ファースに二役させた方が良かったのに。
事件の展開をヒロインの潜在意識下のフラッシュバックに頼っているのも弱い。フラッシュバックに映し出されるホテルらしき長い通路、それに男が殴りかかってくる映像。そしてデジカメの粗い粒子のなかで慄くニコール・キッドマンの顔。原作は英米で大ベストセラーだそうですが、ミステリーとしてはもう少し犯人の動機を丁寧に描くことが必要だと思った。
2015年DVD鑑賞作品・・・75映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:目覚めると前日までの記憶が全てリセットされてしまう特殊な障害があるものの、献身的な夫(コリン・ファース)に支えられ日々を送っているクリスティーン(ニコール・キッドマン)。ある日、医師だという人物から電話がかかってくる。それを受けたクリスティーンは、夫に黙って彼のもとで診察を受けていると聞かされ、数週間前から自分が毎日の出来事を映像で記録していることも教えられる。その映像を捜し出して再生する彼女だったが、そこには信じられない光景が収められていた。
<感想>この映画は地方では上映されなかった。それでもさっそくDVDレンタルが始まったので観賞。ニコール・キッドマンもコリン・ファースも大好きな俳優さんなので、どんな作品なのかと思っていたら、前に観た「フェイシズ」というミラ・ジョボビッチ主演の映画と良く似ています。
それにしても二重人格のような鬼気迫るコリン・ファースの演技はいいですね。目が覚めると隣に男が寝ている。夫のベンだという男が、殺人者ではないかという疑惑を持つ妻の恐怖、妻には記憶障害があるのだ。
それに、もう一人主治医のナッシュと名乗る男、マーク・ストロングからの毎朝の電話。夫のベンは事故に遭ったのだというのだが、主治医は襲われて頭を殴られ記憶障害になったという。一緒に車に乗せられて、自分が瀕死の重傷で倒れていた場所へ連れて行かれる。どちらの言葉を信じるか、やはり献身的な医者の方が真実だろう。
ヒロインのニコール・キッドマンはさすがに説得力のある演技をしているが、どうやら、自分は浮気をしていて、夫とは離婚したらしい。それに、10年前に男の子を出産している。それをベンに問いただすと、8歳で髄膜炎で亡くなったというのだ。これも嘘で、最後に明かされるのだが、このラストシーンにもホロリとさせられる。実は生きていて、離婚した夫が引き取り育てていたのだ。
クリスティーンの、起きたらすぐさま疑心暗鬼なシチェーションの繰り返しにゾットするが、いったいここからどうなるのか、とようやくドキドキし始めた途端、自分自身に対する印象がおぞましい方向へと変わっていく。その果てに暴かれる真相には確かにぞっとさせますが、大急ぎでサスペンス状態を解消してしまうのはどうかと思った。
しかし、ラストの献身的な夫ベンだと思っていたコリン・ファースが、実は愛人の男で、ホテルでクリスティーンに襲い掛かる場面では、よくアイロンを見つけたと感心してしまった。ラストで写真の、夫のベンとは余り似ていない俳優さん、コリン・ファースに二役させた方が良かったのに。
事件の展開をヒロインの潜在意識下のフラッシュバックに頼っているのも弱い。フラッシュバックに映し出されるホテルらしき長い通路、それに男が殴りかかってくる映像。そしてデジカメの粗い粒子のなかで慄くニコール・キッドマンの顔。原作は英米で大ベストセラーだそうですが、ミステリーとしてはもう少し犯人の動機を丁寧に描くことが必要だと思った。
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