監督は、脚本家出身で前作『メッセンジャー(原題)』(日本未公開)が2010年アカデミー賞で、自らの脚本賞ほか2部門にノミネートされたオーレン・ムーヴァーマン。共同脚本には『LA.コンフィデンシャル』や『ブラック・ダリア』の原作者としても知られる巨匠ジェームズ・エルロイ。他にもジャームッシュ組の常連エディター、ジェイ・ラビノウィッツや『ブギーマン』の撮影監督ボビー・ブコウスキーら、超一流のスタッフが集結している。また、監督の手腕に惚れ込み、インディ系作品としては異例の超豪華キャストが勢揃い。ハレルソンを始め、シガニー・ウィーバー、スティーブ・ブシェミほか知名度も演技力も圧倒的なスターたちのアンサンブルを堪能できる。
あらすじ:1999年、ロサンゼルス。ロス市警ランパート分署に勤める警官デイブ。ベトナム帰還兵の彼は汚職に手を染め、犯罪者に容赦なく暴力をふるい、命を奪うことも厭わない悪徳警官であった。私生活においては離婚した2人の妻とその娘たちを一つ屋根の下に住まわせ、自分も一緒に暮らしているという奇妙な関係を続けていた。
ある日、パトロール中の彼のパトカーに突然横から車が衝突。激昂したデイブは逃げようとした運転手をとことん殴りつけ、瀕死の重傷を負わせてしまう。たまたま通りがかった人がその一部始終をビデオに収め、この暴力事件はマスコミによって警察署を巻き込んだ大事件へと発展する。(作品資料より)
<感想>ハリウッドの怪優ウディ・ハレルソンが暴力刑事を演じたクライム・アクション。って観る前から内容が想像ついてしまうのが善し悪しだが、そんな観客の期待を裏切らない最低のダーティ刑事を、嬉々として熱演するハレルソンの役者魂に脱帽の1作である。
1990年代にロサンゼルス市警で実際に起こった事件をもとに描かれた作品。もっともハレルソンだけだったら誰も観てくれないかもしれないので、心配したプロデューサーが、これでどうだとばかりに、シガニー・ウィーバー、スティーブ・ブシェミ、シンシア・ニクソン、アン・ヘッシュにロビン・ライト、ネッド・ビューティー、アイス・キューブといった、単体では観客動員につながらないスターを集めまくったのが、この無駄に豪華なキャスト陣である。
それもそのはず、プロデューサーの一人として名を連ねているのが「メカニック」で新米殺し屋を演じた目下売り出し中の、若手演技派ベン・フォスターなんだから。そういえば「セインツ -約束の果て-」にも保安官パトリックで出演していた。
彼自身も車椅子の路上生活者として出演しているが、今回はプロデュ-サー業に力を注ぎ、脚本には『LA.コンフィデンシャル』の原作者ジェームズ・エルロイも交えたオリジナル脚本で勝負。
警官デイブは人間としてはとても尊敬できるような人物ではない。しかし、悪い奴は徹底的に排除するという目的だけは確固たる信念があるようだ。だから、犯人を警棒でメッタ打ちにしてしまう。その現場をビデオカメラで撮られ、メディア
に流されて彼の破滅は始まるのだが、・・・司法、マスコミ、家族、総てから見放され追いつめられた、暴力刑事の最後のあがきを冷徹に描き出している。
もちろんそこには、水を得た魚のようなハレルソンの怪演もあるが、意外にポイントを稼いでいるのがロビン・ライトのいい女ぶりで、最近の彼女の出演作では最高にセクシーである。それにしても、シガニー叔母さんの枯れっぷりには驚いた。
監督・脚本は「ザ・メッセンジャー」でオスカー候補になったオーレン・ムーヴァーマン。
2015年DVD観賞作品・・・61映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:1999年、ロサンゼルス。ロス市警ランパート分署に勤める警官デイブ。ベトナム帰還兵の彼は汚職に手を染め、犯罪者に容赦なく暴力をふるい、命を奪うことも厭わない悪徳警官であった。私生活においては離婚した2人の妻とその娘たちを一つ屋根の下に住まわせ、自分も一緒に暮らしているという奇妙な関係を続けていた。
ある日、パトロール中の彼のパトカーに突然横から車が衝突。激昂したデイブは逃げようとした運転手をとことん殴りつけ、瀕死の重傷を負わせてしまう。たまたま通りがかった人がその一部始終をビデオに収め、この暴力事件はマスコミによって警察署を巻き込んだ大事件へと発展する。(作品資料より)
<感想>ハリウッドの怪優ウディ・ハレルソンが暴力刑事を演じたクライム・アクション。って観る前から内容が想像ついてしまうのが善し悪しだが、そんな観客の期待を裏切らない最低のダーティ刑事を、嬉々として熱演するハレルソンの役者魂に脱帽の1作である。
1990年代にロサンゼルス市警で実際に起こった事件をもとに描かれた作品。もっともハレルソンだけだったら誰も観てくれないかもしれないので、心配したプロデューサーが、これでどうだとばかりに、シガニー・ウィーバー、スティーブ・ブシェミ、シンシア・ニクソン、アン・ヘッシュにロビン・ライト、ネッド・ビューティー、アイス・キューブといった、単体では観客動員につながらないスターを集めまくったのが、この無駄に豪華なキャスト陣である。
それもそのはず、プロデューサーの一人として名を連ねているのが「メカニック」で新米殺し屋を演じた目下売り出し中の、若手演技派ベン・フォスターなんだから。そういえば「セインツ -約束の果て-」にも保安官パトリックで出演していた。
彼自身も車椅子の路上生活者として出演しているが、今回はプロデュ-サー業に力を注ぎ、脚本には『LA.コンフィデンシャル』の原作者ジェームズ・エルロイも交えたオリジナル脚本で勝負。
警官デイブは人間としてはとても尊敬できるような人物ではない。しかし、悪い奴は徹底的に排除するという目的だけは確固たる信念があるようだ。だから、犯人を警棒でメッタ打ちにしてしまう。その現場をビデオカメラで撮られ、メディア
に流されて彼の破滅は始まるのだが、・・・司法、マスコミ、家族、総てから見放され追いつめられた、暴力刑事の最後のあがきを冷徹に描き出している。
もちろんそこには、水を得た魚のようなハレルソンの怪演もあるが、意外にポイントを稼いでいるのがロビン・ライトのいい女ぶりで、最近の彼女の出演作では最高にセクシーである。それにしても、シガニー叔母さんの枯れっぷりには驚いた。
監督・脚本は「ザ・メッセンジャー」でオスカー候補になったオーレン・ムーヴァーマン。
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