「月刊フラワーズ」掲載の西炯子のベストセラーコミックを実写映画化した大人のラブストーリー。過去を引きずり幸せをつかめずにいるキャリアウーマンと、恋愛を拒んできた50代の大学教授が出会い、奇妙な共同生活を通じて心を通わせていく。才色兼備なのに不器用なヒロインに榮倉奈々、50歳を過ぎても独身のままでいるモテ男に豊川悦司。主演の二人とは、それぞれ『余命1ヶ月の花嫁』と『やわらかい生活』でタッグを組んだ廣木隆一監督がメガホンを取る。
あらすじ:キャリアウーマンとして仕事に忙殺されながら、心が締め付けられるような恋愛をしていた堂薗つぐみ(榮倉奈々)は、祖母が亡くなった後に東京から田舎の一軒家に引っ越してくる。そこへ彼女の祖母を慕っていたという大学教授・海江田醇(豊川悦司)が現れ、強引につぐみの家に住み込むようになる。当初は親子ほども年の離れた海江田のアプローチに困惑するつぐみだったが、少しずつ距離が近くなっていく。
<感想>タイトルの感じが気になって調べてみたら、「めおと」ともいうそうな、何だそうなのか、もう初めっからこのカップルは年の差婚で結ばれる運命だったのか。大学教授の52歳の男と、30過ぎで不倫して男と別れて祖母の家へ駈け込んで来た女。
お互いに少しひにくれているような感じがするのだが、母屋と離れで男女が暮らし、食事と洗濯は女がするという設定なので、女性が料理がまぁまぁ上手いと男の胃袋を掴むというか夫婦として成立するみたいです。
どうやらその大学教授は亡き祖母の恋人だったような、肉体関係はあったのかは語られていないが、男の方が祖母の生徒で恋心を抱いて通って来たらしい。
始めはツンケンと女の方が男に対して喧嘩腰の様子だったのだが、男が亭主関白のように、朝飯の茶碗を「メシ」と差し出す仕草は、若い娘に対しての気恥ずかしさもあり、わざと威張っているようにさえ見えた。
そんな男に反発しながらも、相手のペースに従う女の榮倉奈々が可愛らしい。ここのところ、ぐんぐんと女優力の上がって来ている榮倉奈々がいい。
大学教授役の豊川悦司は、頼りがいのある男として最高の男っぷりを見せていて、彼女の足の指を舐めるシーンでは、観ていてドキドキだけど、こんなふうに攻めてくる男って、女性はみんな弱いよね。これでは、30過ぎの結婚願望が強まる年齢の女性には気が気ではない。豊川悦司さんの普段のさりげなく佇んでいる姿も魅力的だし、浴衣を着たトヨエツもカッコいいです。
一緒に住んでいるつぐみだけでなく、母親や村の男たちもつぐみが帰ってきたことで、なんだか落ち着かなく毎日のようにだれ彼と様子を見に顔を出す。
母親が、様子を見に来て、離れに住んでいるとはいえ、結婚を急いでいる娘の相手には、年齢的には年の差があるが、それでも経済的にも申し分のない男で、上手くまとまれば好都合というわけ。それが、つぐみの母親に、海江田がはっきりと娘さんと結婚したいと申し出るのだから。帰り道の母親の足取りの軽いことと言ったら。鼻歌交じりでスキップして帰るのだ。
そこへ、突然遠い親戚の女の息子が家に置き去りにされている。二人はどうしたものかと、警察へ連絡して女の居場所を調べて、帰すようにと。すると、海江田は1週間も過ぎて音沙汰なしでは、この男の子は捨てられたんだという。
だが、家で暫くの間面倒を見るにしても、躾けがなってない男の子。海江田は食事の作法も厳しく躾けて、するとご飯を食べないで、すねてしまい部屋へ行ってしまう。こういう子は、甘やかしてはダメだと、これから待ち受けている将来のためにも、厳しく叱らないとダメだというのだ。これも一理ある。ですが、二人でその男の子の洋服を買いに町へ出るのには、感心しました。
男の子は、母親が絶対に迎えに来てくれると、強く思っていて、電車が駅に着くたびに母親の足音を聞くように待っているのだ。そして、急にその子供がいなくなる。驚いて二人は、探し回るのだ。結局は迎えに来たけれど、お礼という言葉もなく、最近の若い母親の典型的な生き方を目にしてしまった。
だが、つぐみには、会社の妻子のある上司と不倫をしていて、相手が離婚をしてくれなくて、結局は自分の恋愛の過ちを認めて田舎へ逃げてきたのだ。だから、どうも男に対して、また騙されるのは嫌だと嫌悪感を抱いている。
いくら大学教授でも、結婚して子供もいる年齢だし、そのことをはっきりと言わない海江田もずるいと思う。ですが、事情があって、実は本当の両親はいなく養子に貰われて、資産家の育ての母親が京都にいるらしい。その母親が亡くなったという手紙が来て、つぐみを京都の実家へ連れて行く海江田。これは、つぐみと結婚するという意思表示ですよね。
ラスト近くで、東京から不倫した男、向井理がやってくるのだが、そこでトヨエツの足のキックが飛ぶのだ。そして、二人は殴り合い格闘する。軍配はトヨエツで、向井は気絶というか脳震盪で気を失ってしまう。その時、つい、つぐみが、昔の男の向井の身体を気遣言って病院へと運ぶのだ。家へ帰るとトヨエツは、嫉妬に怒り狂い何処かえ行ってしまう。
それでも、夜に台風で嵐になり、つぐみが一人暮らしの老婆のところへ行き、背中に老婆を背負い大嵐のなか真っ暗な道を歩いて転び、そこへトヨエツが帰って来て、老婆を替わりに背負ってくれる優しさに惚れた。
背の高い二人が、浴衣を着て歩いている姿のかっこいいことといったら、脇を固める友達の安藤サクラも演技が上手いので、これまた贅沢ですね。
徹底して男目線の話なのだが、各々のエピソードの語り出しが全て唐突で、そのぶっきらぼうさが味わいになっており、物語設定の説明不足もむしろいい塩梅に仕上がっているとみた。
実際には、こんなに風に目出度く終わるラストは昨今珍しいと思う。開けた縁側のある田舎暮らしというのも中々環境にいいし、これだけでも作品の評価が上がるというもの。
2015年劇場鑑賞作品・・・34映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:キャリアウーマンとして仕事に忙殺されながら、心が締め付けられるような恋愛をしていた堂薗つぐみ(榮倉奈々)は、祖母が亡くなった後に東京から田舎の一軒家に引っ越してくる。そこへ彼女の祖母を慕っていたという大学教授・海江田醇(豊川悦司)が現れ、強引につぐみの家に住み込むようになる。当初は親子ほども年の離れた海江田のアプローチに困惑するつぐみだったが、少しずつ距離が近くなっていく。
<感想>タイトルの感じが気になって調べてみたら、「めおと」ともいうそうな、何だそうなのか、もう初めっからこのカップルは年の差婚で結ばれる運命だったのか。大学教授の52歳の男と、30過ぎで不倫して男と別れて祖母の家へ駈け込んで来た女。
お互いに少しひにくれているような感じがするのだが、母屋と離れで男女が暮らし、食事と洗濯は女がするという設定なので、女性が料理がまぁまぁ上手いと男の胃袋を掴むというか夫婦として成立するみたいです。
どうやらその大学教授は亡き祖母の恋人だったような、肉体関係はあったのかは語られていないが、男の方が祖母の生徒で恋心を抱いて通って来たらしい。
始めはツンケンと女の方が男に対して喧嘩腰の様子だったのだが、男が亭主関白のように、朝飯の茶碗を「メシ」と差し出す仕草は、若い娘に対しての気恥ずかしさもあり、わざと威張っているようにさえ見えた。
そんな男に反発しながらも、相手のペースに従う女の榮倉奈々が可愛らしい。ここのところ、ぐんぐんと女優力の上がって来ている榮倉奈々がいい。
大学教授役の豊川悦司は、頼りがいのある男として最高の男っぷりを見せていて、彼女の足の指を舐めるシーンでは、観ていてドキドキだけど、こんなふうに攻めてくる男って、女性はみんな弱いよね。これでは、30過ぎの結婚願望が強まる年齢の女性には気が気ではない。豊川悦司さんの普段のさりげなく佇んでいる姿も魅力的だし、浴衣を着たトヨエツもカッコいいです。
一緒に住んでいるつぐみだけでなく、母親や村の男たちもつぐみが帰ってきたことで、なんだか落ち着かなく毎日のようにだれ彼と様子を見に顔を出す。
母親が、様子を見に来て、離れに住んでいるとはいえ、結婚を急いでいる娘の相手には、年齢的には年の差があるが、それでも経済的にも申し分のない男で、上手くまとまれば好都合というわけ。それが、つぐみの母親に、海江田がはっきりと娘さんと結婚したいと申し出るのだから。帰り道の母親の足取りの軽いことと言ったら。鼻歌交じりでスキップして帰るのだ。
そこへ、突然遠い親戚の女の息子が家に置き去りにされている。二人はどうしたものかと、警察へ連絡して女の居場所を調べて、帰すようにと。すると、海江田は1週間も過ぎて音沙汰なしでは、この男の子は捨てられたんだという。
だが、家で暫くの間面倒を見るにしても、躾けがなってない男の子。海江田は食事の作法も厳しく躾けて、するとご飯を食べないで、すねてしまい部屋へ行ってしまう。こういう子は、甘やかしてはダメだと、これから待ち受けている将来のためにも、厳しく叱らないとダメだというのだ。これも一理ある。ですが、二人でその男の子の洋服を買いに町へ出るのには、感心しました。
男の子は、母親が絶対に迎えに来てくれると、強く思っていて、電車が駅に着くたびに母親の足音を聞くように待っているのだ。そして、急にその子供がいなくなる。驚いて二人は、探し回るのだ。結局は迎えに来たけれど、お礼という言葉もなく、最近の若い母親の典型的な生き方を目にしてしまった。
だが、つぐみには、会社の妻子のある上司と不倫をしていて、相手が離婚をしてくれなくて、結局は自分の恋愛の過ちを認めて田舎へ逃げてきたのだ。だから、どうも男に対して、また騙されるのは嫌だと嫌悪感を抱いている。
いくら大学教授でも、結婚して子供もいる年齢だし、そのことをはっきりと言わない海江田もずるいと思う。ですが、事情があって、実は本当の両親はいなく養子に貰われて、資産家の育ての母親が京都にいるらしい。その母親が亡くなったという手紙が来て、つぐみを京都の実家へ連れて行く海江田。これは、つぐみと結婚するという意思表示ですよね。
ラスト近くで、東京から不倫した男、向井理がやってくるのだが、そこでトヨエツの足のキックが飛ぶのだ。そして、二人は殴り合い格闘する。軍配はトヨエツで、向井は気絶というか脳震盪で気を失ってしまう。その時、つい、つぐみが、昔の男の向井の身体を気遣言って病院へと運ぶのだ。家へ帰るとトヨエツは、嫉妬に怒り狂い何処かえ行ってしまう。
それでも、夜に台風で嵐になり、つぐみが一人暮らしの老婆のところへ行き、背中に老婆を背負い大嵐のなか真っ暗な道を歩いて転び、そこへトヨエツが帰って来て、老婆を替わりに背負ってくれる優しさに惚れた。
背の高い二人が、浴衣を着て歩いている姿のかっこいいことといったら、脇を固める友達の安藤サクラも演技が上手いので、これまた贅沢ですね。
徹底して男目線の話なのだが、各々のエピソードの語り出しが全て唐突で、そのぶっきらぼうさが味わいになっており、物語設定の説明不足もむしろいい塩梅に仕上がっているとみた。
実際には、こんなに風に目出度く終わるラストは昨今珍しいと思う。開けた縁側のある田舎暮らしというのも中々環境にいいし、これだけでも作品の評価が上がるというもの。
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