トロント映画祭で喝采をあび、アメリカでも「だい・ハード」「24_TWENTY FOUR_」「96時間」のハイブリッドと大絶賛され、ハリウッド・リメイクも決定したフレンチ・ノワール・アクション。
あらすじ:刑事ヴァンサンは相棒マニュエルと共に運び屋からコカインを強奪。しかし、ヴァンサンは手傷を負い、運び屋に顔を見られてしまう。素性のバレたヴァンサンは息子をマフィアのボス、マルシアノに誘拐され、盗んだコカインを彼の経営するクラブに持ってくるように要求される。
<感想>コカイン入りのバッグを、ナイトクラブの男子トイレに隠し、マルシアノとの対決するヴァンサン。コカインの一部と引き換えに息子の無事を確認するが、いざ引き渡しの段になり、隠し場所から肝心のバッグが消え失せているのに気づく。
ヴァンサンを尾行していた女性捜査官がバッグを女子トイレに移動させていたのだ。途方に暮れるヴァンサン。こうして彼の眠れぬ夜が幕を開ける。
本作はなるほど「ダイ・ハード」「24」「96時間」の要素を備えているのだが、しかしそれらを単純に足して3で割ることもなく、それぞれの美点をそのままギュっと凝縮した濃厚な作品になっている。
ハイテンションな作品の多い昨今のフレンチノワールだが、その流れの中でもずば抜けてテンションMAXですから。冒頭の迫力ある強奪シーンに始まり、最後まで息つく暇がないとはこの映画を見ると分かります。
主人公ヴァンサン、相棒マニュエル、彼とつながる汚職捜査官、その部下で清廉潔白な女性捜査官、マフィア、その取引相手と、・・・。それぞれの思惑が一晩のナイトクラブで交錯し、事態は「24」ばりに二転三転と、細かな伏線が張り巡らされた展開からは目が離せません。
さらには、「96時間」のように親子の絆が力強く描かれ、物語はよりいっそうドラマチックになっていきます。息子のために加速度的に悪化していく状況に立ち向かっていく主人公の必至な姿は、まさにジャック・バウワー、ブライアン・ミルズ、もしくはジョン・マクレーンそのものですね。
そ
して「ダイ・ハード」と同じく閉鎖的空間を舞台に、リアルでゴツゴツとしたアクションがさらなるアクションを呼ぶ連鎖反応に、アドレナリンが爆発する。ナイトクラブで主人公がマフィアに追われるシーンで、テーブルの上を駆け抜け、厨房でのアクションも見どころありで、息子が拉致されている玉突き場所も感が働いて見破り、テーブルの下を這いつくばって逃げるシーンとか、とにかくスリル満点で面白い。
本作はまた、意外な大物をスタッフ招いている。撮影監督はなんとクリント・イーストウッド組のトム・スターン。ナイトクラブの光と闇を捉えたり、照明の名手でもある彼の仕事が作品のクオリティを更にアップしているのは間違いありませんね。
2015年DVD鑑賞作品・・・6映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
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あらすじ:刑事ヴァンサンは相棒マニュエルと共に運び屋からコカインを強奪。しかし、ヴァンサンは手傷を負い、運び屋に顔を見られてしまう。素性のバレたヴァンサンは息子をマフィアのボス、マルシアノに誘拐され、盗んだコカインを彼の経営するクラブに持ってくるように要求される。
<感想>コカイン入りのバッグを、ナイトクラブの男子トイレに隠し、マルシアノとの対決するヴァンサン。コカインの一部と引き換えに息子の無事を確認するが、いざ引き渡しの段になり、隠し場所から肝心のバッグが消え失せているのに気づく。
ヴァンサンを尾行していた女性捜査官がバッグを女子トイレに移動させていたのだ。途方に暮れるヴァンサン。こうして彼の眠れぬ夜が幕を開ける。
本作はなるほど「ダイ・ハード」「24」「96時間」の要素を備えているのだが、しかしそれらを単純に足して3で割ることもなく、それぞれの美点をそのままギュっと凝縮した濃厚な作品になっている。
ハイテンションな作品の多い昨今のフレンチノワールだが、その流れの中でもずば抜けてテンションMAXですから。冒頭の迫力ある強奪シーンに始まり、最後まで息つく暇がないとはこの映画を見ると分かります。
主人公ヴァンサン、相棒マニュエル、彼とつながる汚職捜査官、その部下で清廉潔白な女性捜査官、マフィア、その取引相手と、・・・。それぞれの思惑が一晩のナイトクラブで交錯し、事態は「24」ばりに二転三転と、細かな伏線が張り巡らされた展開からは目が離せません。
さらには、「96時間」のように親子の絆が力強く描かれ、物語はよりいっそうドラマチックになっていきます。息子のために加速度的に悪化していく状況に立ち向かっていく主人公の必至な姿は、まさにジャック・バウワー、ブライアン・ミルズ、もしくはジョン・マクレーンそのものですね。
そ
して「ダイ・ハード」と同じく閉鎖的空間を舞台に、リアルでゴツゴツとしたアクションがさらなるアクションを呼ぶ連鎖反応に、アドレナリンが爆発する。ナイトクラブで主人公がマフィアに追われるシーンで、テーブルの上を駆け抜け、厨房でのアクションも見どころありで、息子が拉致されている玉突き場所も感が働いて見破り、テーブルの下を這いつくばって逃げるシーンとか、とにかくスリル満点で面白い。
本作はまた、意外な大物をスタッフ招いている。撮影監督はなんとクリント・イーストウッド組のトム・スターン。ナイトクラブの光と闇を捉えたり、照明の名手でもある彼の仕事が作品のクオリティを更にアップしているのは間違いありませんね。
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