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海月姫 ★★★

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ベストセラーを記録し、アニメ化もされた東村アキコのコミックを実写化した異色ドラマ。オタ女子ばかりが住人の男子禁制アパートに暮らすクラゲオタクの女性が、女装男子と育む不思議な友情を追い掛けていく。メガホンを取るのは、『映画 ひみつのアッコちゃん』などの川村泰祐。テレビドラマ「あまちゃん」がブレイクした能年玲奈と『男子高校生の日常』などの菅田将暉が、主人公の男女を熱演する。オタクネタを随所にちりばめた物語もさることながら、ヒロインのオタ仲間にふんした池脇千鶴、太田莉菜、篠原ともえらの怪演も見もの。

<感想>能年玲奈がオタク少女に扮したロマチックコメディです。ジャージにメガネ姿の玲奈ちゃんが、恋する乙女へ鮮やかに変身する姿が見ものです。主人公の月海は、クラゲを偏愛するイラストレーターの卵で、腐れ女子の巣くつとなっているボロアパートでそれなりに楽しく過ごしている。
天水館のオタク女子集団には、鉄道オタクでアフロヘアーのばんばさんに池脇千鶴が、三国志オタクで、後でファッションショーのモデルになる長身のまややに太田莉菜、和物オタク(日本人形)の千絵子には馬場園梓、枯れ専のジジ様には篠原ともえらが、男子禁制のアパート「天水館」でそれぞれ独自のオタク道を極めている。という物語なのだが、つまりはニートでネクラで、人との付き合いが出来ない暗い性格の集まりのように見えた。
主人公のクラゲオタクの月海は、鹿児島から上京してイラストレーターを目指すも、アパートでほぼ引き籠り生活。最初の見せ場のクラゲの飼育について店員に食ってかかるところ、早口でオタしゃべりになっているのに感心。

一人で渋谷の人混みでオタオタして、クラゲの水族館まで行くことが出来ずに帰って来てしまう。それに、お洒落な人を目の前にすると石化してしまう対人恐怖症で、ペットショップで女装した蔵之介と知り合う。蔵之介が女装していたこともあって、不思議と打ち解けて話すことが出来た。

そんな折、蔵之介が月海にお化粧をして素敵なワンピースを着せた時に、蔵之介の兄、長谷川博己が月海を好きになってしまう。蔵之介の父親は与党の大物議員で、兄はその秘書というエリート一家なのだ。兄の運転手に速水もこみちが、父親には平泉成が、漫画なのであまり突っ込まない方がいいと思います。

豪邸暮らしの蔵之介なのに、何故かボロアパートの天水館で過ごすのが好きらしく、毎日のように通ってくる。もち夕ご飯も一緒で、彼女たちは和物オタクの千絵子の母親のアパートで、下宿をしているのだが、みんなお金を稼いでいるようには見えない。一番奥の部屋の漫画家さんが家賃を払っているようで、最後まで顔を見せないし、それで何とか食べていけるようなのだ。

ですが、今住んでいる「天水館」が、蔵之介の父親が地上げ屋をやっていて、再開発するとかでアパートの取り壊しが決定する。じゃぁ、「天水館」を買い上げようではないか?・・・というような感じで、お金を稼がないととハリキリだすわけ。
今回は、その女装の蔵之介がクラ子と偽って、ネクラ女子たちのお尻を叩いて働くことを教える。つまりは、クラゲオタクの月海がデザインする衣裳を製作するのに手伝いをする。

とにかく、菅田将暉くんの女装姿に驚きです。化粧映えするというか、とにかく綺麗でドレス姿も似合うし、優雅なモデル歩きをするのにびっくりですから。

菅田将暉くんは、10キロも減量して、毛を剃り、エステに通い、骨格矯正するなど入念な役つくりで撮影に挑んだそうです。ラストのファッションショーでは、オカマ歩きではなく、見事なウォーキングを披露して、徹底した役作りで少女コミックの世界の実写化を支えているのには、感心しました。
問題のダメすぎるオタク女子が、人一倍の情熱を秘めながらも、表に出せずにいる残念な女子が、王子様との出会いによってシンデレラ姫に変身するファンタジードラマとでもいいましょうか。月海の前に突如出現した鯉渕兄弟との気になる三角関係。月海が、魔法に頼らず自分でドレスを作るところが現代的ですよね。
2014年劇場鑑賞作品・・・370 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング


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