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Channel: パピとママ映画のblog
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救いたい ★★★.5

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『白い手』などの神山征二郎が監督を務め、川村隆枝のエッセイ「心配ご無用 手術室には守護神がいる」を基にした感動作。震災後の東北を舞台に、鈴木京香演じる麻酔科医と彼女を取り巻く人々が悲しみを抱えながらも前向きに生きる姿を描き出す。被災地で地域医療に携わる、主人公の夫を三浦友和、苦悩する部下の麻酔科医を貫地谷しほりが熱演。さまざまな人々の熱い思いと祈りが交錯する再生のドラマに心打たれる。

<感想>2011年3月11日の2時45分に発生した、東日本大震災を今更ながらに映画の映像の中で、マジマジと見据えて恐怖と戦いながら今まで暮らしてきたことを思い返してみた。あの時は、近所の区役所に居て、ズッシーンという突き上げる揺れと、地鳴りと共に押し寄せる大きな揺れに、これはただならぬことになると感じて、身体が硬直したのを今でも覚えています。
自分は何とか、家まで辿り着き、すると家の中からワンコの吠える声が聞こえてきて、まだ1歳にもならない我が家の愛犬が、ゲージの中で震えていました。そして、安否を気遣うメールが家族から届き、返信を打ちながら家の中を見回して、とにかく何もかもが倒れて粉々になり、足の踏み場もないというのはこのことなのかと、掃除は後でとにかくお隣さんに声をかけて、外は吹雪で風も強く直ぐに夕暮れになりライフラインが全てダメで、真っ暗になるのが速いことといったらない。

そんなことを思いだしながら、この映画を観てまたもや恐怖を思いだして、でも、この作品の主人公は麻酔科医の川村医師をモデルとした、麻酔科医の川島隆子さんの物語でした。震災から3年後の仙台の総合病院で麻酔科医として働く彼女が、被災地で診療所を立ち上げて診療にあたっている夫の貞一を休みごとに訪ねては、週末夫婦生活を続けている。
麻酔科医の妻には鈴木京香さんが演じて、それはプロフェッショナルとして凛として働く姿を見せています。一方の夫の貞一は、理屈よりも行動が先に立つ男で、三浦友和が誠実に演じている。

そんな夫を温かい目で見守る妻の隆子。しかし、夫はそんな妻を深く愛しつつも、医者としての使命を優先させて活動してしまう。
共に医師である二人が、直接の被災者ではないという設定であるためか、「もし自分が彼らと同じ立場だったら、今、何が出来るだろうか」と何度も考えさせられます。
映画の中で三浦友和が、被害者を困らせる人物あいてに、見事な柔道の技を披露するシーン、貞一が柔道がもの凄く強いということなんだろうが、何だかユーモラスなアクションとなっている。
そんな隆子と貞一の周りには、津波によって肉親を亡くしたり、日々の糧を得るために必要な工場や養殖場を失ってしまった人々、住む家をなくして仮設住宅で暮らす人々など、震災によって傷を負った様々な人々がおり、それぞれの立場で「震災後を生きる」ということへの意味が伝わってくる。
そして、隆子の部下の麻酔科医純子(貫地谷しほり)が、父親を震災で亡くしたトラウマから逃れられないお話と、吉田美菜の話に集約しているのだ。
2014年劇場鑑賞作品・・・358 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング


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