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世界の果ての通学路★★★.5

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『MASAI マサイ』のパスカル・プリッソンが監督を担当し、四つの異なる地域で長時間かけて通学する子どもたちの姿を追ったドキュメンタリー。学校で勉強するため、それぞれ何十キロもの困難な道のりをひたすら進む児童たちの日常を追い掛ける。登場するのは、ケニアをはじめ、それぞれの地域の個性豊かな子どもたち。将来の夢をキラキラとした瞳で語る彼らの純粋さとひたむきにほだされる。

あらすじ:ジャクソンと妹は野生の象やキリンを避けながらサバンナを駆け抜け、カルロスと妹は雄大なパタゴニア平原を愛馬でひた走る。ザヒラはモロッコのアトラス山脈を臨む山奥の村から寄宿学校へと通い、インドで暮らす生まれつき足が不自由なサミュエルは弟たちの引く車いすで登校。彼らは危険も顧みず、学校に向け道なき道を進んでいく。

<感想>象などの野生動物が生息するサバンナ、アンデスの山々の中など、学校へ数時間かけて通う4カ国の子供たちを負ったドキュメンタリー。
なるほど、通学路を描くことで、世界が見えてくる。それは、学校までの15キロを象の群れを避けながら、前方をキリンの群れが歩き、背後をシマウマが駆け抜ける中を、2時間で駆け抜けるケニアの少年の姿に現れる。

険しい山岳地帯を4時間かけて歩く少女たち。

手製の車いすに乗った兄を前後から支える二人の弟。川にハマり、陸に上がれば外れるタイヤと、格闘しながらやっと辿り着いた校庭に入った途端、級友たちが車いすに駆け寄る瞬間のなんと劇的なことといったら。
遅刻せずに学校へ行く、ただそれだけの道中が、危険と喜びに満ちているのだ。
世界の辺境の、信じられないような遠距離通学の子供たちを追って、一切の説明も講釈もなしに、教育について考えさせられます。

それに、仕込みに抜かりがないのがいい。入念な準備のおかげで、子供たちがスタッフを信頼しきっているのだ。さらに、雄大な自然を景観として観客へ見せているのもいい。たとえばケニアの大草原を走る兄妹の姿にふと胸をつかれたりもする。
そこでは、毎日が危険と隣り合わせのようで、それでもめげずに学校へ通う子供たち。子供たちの明るさと希望に泣けます。小中学校の教材としてはお薦めしたいですね。子供たちに将来への希望を語らせて終わるというのも良かった。
2014年劇場鑑賞作品・・・254 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング


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