ハワイ・オアフ島を舞台に、毎晩パーティーに出掛けるヒロインのハイテンションな日々を、『図書館戦争』などの榮倉奈々を主演に迎えて描くコメディー。ハワイでの友人の結婚式の2次会を仕切ることになったヒロインが日本からハワイへ向かい、調査を口実にハワイの夜を満喫する姿を映し出す。ヒロインと共にハワイでハメを外す男女には、『ライク・サムワン・イン・ラブ』などの高梨臨と加瀬亮、『貞子3D』シリーズの瀬戸康史。監督を、『婚前特急』などの前田弘二が務める。開放的で爽快なストーリーとハワイの風景を楽しめる。
あらすじ:恋も仕事も普通の雑誌編集者の小山田みのり(榮倉奈々)は、ハワイで挙式をする友人の願いで2次会の準備をすることに。ハワイ特集の取材を口実に、さっそうとハワイに乗り込む。ハワイで金持ちとの結婚を夢見る吉村茜(高梨臨)と出会い、茜に連れられて夜な夜なパーティーに顔を出すみのり。さらには実業家の鎌田勉(瀬戸康史)や大富豪の息子・阿部知哉(加瀬亮)と出会い……。
<感想>ハワイには行ったことのない私が、ただの観光ガイド映画かと思ってみたら、それがいい意味で裏切られた。仕事も恋も頭打ちを感じた女性編集者・みのりが、無理やり通したハワイ取材にかこつけて、エイヤっとばかりに日本を脱出。そこで新しい出会いを通して自分を見つめ直し、新たな人生を歩みだすまでが描かれる。
しかし、取材も兼ねてハワイに来たみのりは、会社の経費でリゾートを満喫し、現実逃避している彼女だが、聞いてみればみのりは、会社の年下で結婚している男と不倫してたのだ。その男の妻が妊娠をしており、都合よく遊ばれていたというわけ。てっきり、バリバリのキャリア・ウーマンで、男なんて馬鹿にしているとばかり思っていた。そのこともあって、ハワイに憂さ晴らしに来たんですね。
ヒロインの“嫌な女か共感できるか”のギリギリラインは、前作「婚前特急」より和らいだが、建前を排除した潔いリアルな本音が詰った台詞に、思わずプっと噴出してしまった。みのりを演じる榮倉奈々が、そんな崖っぷち女子を体当たりで熱演。スタイル抜群でサバサバとした男の子みたいな性格で、それにドレス姿が綺麗だ。
観光ビザで来たのに、昼はアルハシャツ店で、夜はレストランでバイトをしながら、ハワイでセレブ婚を目指す茜に高梨臨、自称起業家の勉には瀬戸康史が扮して、若さゆえの無鉄砲と、可能性を感じさせるフレッシュな魅力を振りまく。
身なりは貧乏くさいが、御曹司の阿部知哉を演じる加瀬亮は、言わずもがなの熱妙な空気で屈折と繊細さを表現している。祖父の膨大な財産でハワイの別荘暮らし、いつもはボロ服でペットボトルや空き缶を拾ってゴミ掃除をしている。日本から遊びに来た若い男たちが、それを見て知哉にインネンをつける。たまたま居合わせたみのりが、助け舟を出して声をかける。
それが、まわり回って、ただ酒が飲めればいいと高梨臨に付いて行き、セレブパーティの席で彼と偶然出会う。何と彼は大富豪の御曹司だったのだ。
だが、みのりが友達気分で付きあい好きになったのは、自称実業家という男の鎌田勉(瀬戸康史)。この男が軟弱者でみのりには見ていられない。若いんだから失敗を苦にしたら何も出来ない。自分が思った通りにチャレンジしてみればと。お茶漬け屋を開いたが、全然客が入らないし、その店で寝泊まりしている。次はパイナップルのお酒を売ろうと、顧客を探しているのだ。お茶漬けをアメリカ人に売ろうと頑張っているのに、駄目だからと途中で止めるのは日本男子らしくないと、「屋台でも出して一から始めれば」とみのりがハッパをかける。まさか、それが実行に移して、ライトバンの移動茶漬け屋をするとは。草食男子系の彼を応援をしたいみのりが、そのままハワイに居ついてしまうのも分かる気がする。
加えて4人に負けない存在感を放ち、物語を滑稽だけど何かすごくイイ話に持って行く、茜一筋の本間ちゃん、宇野祥平の存在にも要注意。ハワイ在住の保険営業マンで、茜に惚れていて常に追い掛け回しては結婚を迫る。でも女に取り入るために顧客情報を流出させる男が「いいヤツ」っていう設定も倫理的に問題だと思います。
いかんせんハワイのイメージが、ステレオタイプなので、トレンディドラマ風に見えてしまうのが、チョイ勿体ないきがした。ここぞというところで流れる音楽が、大滝詠一の「337秒世界一周」であるのがいいし、最後の竹内まりや「アロハ式恋愛指南」の歌も、エンドロールの横の幸せカップル写真に添えていい感じでした。
締めはお約束通りとはいえ、有産階級と庶民の距離をさらりと示すあたりも悪くないです。
ですが、舞台がハワイというだけで、観ていて気分爽快なのだが、みのりの目的が「地元の人しか知らないような情報満載のデープな観光ガイド作り」だけに、知らなかった観光スポットが多数登場します。
本格ガイドブックのような楽しみ方もできるお得感も本作の魅力なんですね。アサイーボウルの美味しい「BOGART‘S CAFE」や、地元の人御用達の総菜店「Fresh Catch」を始め、安くて美味しそうなお店や絶景スポットの情報もたっぷり見せてくれます。
2014年劇場鑑賞作品・・・233 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:恋も仕事も普通の雑誌編集者の小山田みのり(榮倉奈々)は、ハワイで挙式をする友人の願いで2次会の準備をすることに。ハワイ特集の取材を口実に、さっそうとハワイに乗り込む。ハワイで金持ちとの結婚を夢見る吉村茜(高梨臨)と出会い、茜に連れられて夜な夜なパーティーに顔を出すみのり。さらには実業家の鎌田勉(瀬戸康史)や大富豪の息子・阿部知哉(加瀬亮)と出会い……。
<感想>ハワイには行ったことのない私が、ただの観光ガイド映画かと思ってみたら、それがいい意味で裏切られた。仕事も恋も頭打ちを感じた女性編集者・みのりが、無理やり通したハワイ取材にかこつけて、エイヤっとばかりに日本を脱出。そこで新しい出会いを通して自分を見つめ直し、新たな人生を歩みだすまでが描かれる。
しかし、取材も兼ねてハワイに来たみのりは、会社の経費でリゾートを満喫し、現実逃避している彼女だが、聞いてみればみのりは、会社の年下で結婚している男と不倫してたのだ。その男の妻が妊娠をしており、都合よく遊ばれていたというわけ。てっきり、バリバリのキャリア・ウーマンで、男なんて馬鹿にしているとばかり思っていた。そのこともあって、ハワイに憂さ晴らしに来たんですね。
ヒロインの“嫌な女か共感できるか”のギリギリラインは、前作「婚前特急」より和らいだが、建前を排除した潔いリアルな本音が詰った台詞に、思わずプっと噴出してしまった。みのりを演じる榮倉奈々が、そんな崖っぷち女子を体当たりで熱演。スタイル抜群でサバサバとした男の子みたいな性格で、それにドレス姿が綺麗だ。
観光ビザで来たのに、昼はアルハシャツ店で、夜はレストランでバイトをしながら、ハワイでセレブ婚を目指す茜に高梨臨、自称起業家の勉には瀬戸康史が扮して、若さゆえの無鉄砲と、可能性を感じさせるフレッシュな魅力を振りまく。
身なりは貧乏くさいが、御曹司の阿部知哉を演じる加瀬亮は、言わずもがなの熱妙な空気で屈折と繊細さを表現している。祖父の膨大な財産でハワイの別荘暮らし、いつもはボロ服でペットボトルや空き缶を拾ってゴミ掃除をしている。日本から遊びに来た若い男たちが、それを見て知哉にインネンをつける。たまたま居合わせたみのりが、助け舟を出して声をかける。
それが、まわり回って、ただ酒が飲めればいいと高梨臨に付いて行き、セレブパーティの席で彼と偶然出会う。何と彼は大富豪の御曹司だったのだ。
だが、みのりが友達気分で付きあい好きになったのは、自称実業家という男の鎌田勉(瀬戸康史)。この男が軟弱者でみのりには見ていられない。若いんだから失敗を苦にしたら何も出来ない。自分が思った通りにチャレンジしてみればと。お茶漬け屋を開いたが、全然客が入らないし、その店で寝泊まりしている。次はパイナップルのお酒を売ろうと、顧客を探しているのだ。お茶漬けをアメリカ人に売ろうと頑張っているのに、駄目だからと途中で止めるのは日本男子らしくないと、「屋台でも出して一から始めれば」とみのりがハッパをかける。まさか、それが実行に移して、ライトバンの移動茶漬け屋をするとは。草食男子系の彼を応援をしたいみのりが、そのままハワイに居ついてしまうのも分かる気がする。
加えて4人に負けない存在感を放ち、物語を滑稽だけど何かすごくイイ話に持って行く、茜一筋の本間ちゃん、宇野祥平の存在にも要注意。ハワイ在住の保険営業マンで、茜に惚れていて常に追い掛け回しては結婚を迫る。でも女に取り入るために顧客情報を流出させる男が「いいヤツ」っていう設定も倫理的に問題だと思います。
いかんせんハワイのイメージが、ステレオタイプなので、トレンディドラマ風に見えてしまうのが、チョイ勿体ないきがした。ここぞというところで流れる音楽が、大滝詠一の「337秒世界一周」であるのがいいし、最後の竹内まりや「アロハ式恋愛指南」の歌も、エンドロールの横の幸せカップル写真に添えていい感じでした。
締めはお約束通りとはいえ、有産階級と庶民の距離をさらりと示すあたりも悪くないです。
ですが、舞台がハワイというだけで、観ていて気分爽快なのだが、みのりの目的が「地元の人しか知らないような情報満載のデープな観光ガイド作り」だけに、知らなかった観光スポットが多数登場します。
本格ガイドブックのような楽しみ方もできるお得感も本作の魅力なんですね。アサイーボウルの美味しい「BOGART‘S CAFE」や、地元の人御用達の総菜店「Fresh Catch」を始め、安くて美味しそうなお店や絶景スポットの情報もたっぷり見せてくれます。
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