2011年サンダンス映画祭で審査員特別賞ほか2部門を受賞したSFヒューマンドラマ。
あらすじ:ある日、宇宙に地球と瓜二つの惑星が出現し、世間の注目を集める。17歳でMITに合格し、前途洋洋だった少女ローダは、夜空に浮かぶ惑星に気を取られ、その不注意が原因で交通事故を起こてしまう。妊婦と幼い子どもを死なせてしまったローダは刑務所に入り、4年の月日が流れる。刑期を終えたローダは謝罪のため被害者家族の男性ジョンを訪れるが、思わず身元を偽ってしまい、そのままジョンと交流を深めていく。一方、謎の惑星は現在の地球と同じ人間が住む「もうひとつの地球」であることが判明。ローダはその惑星に向かう第一陣のメンバーに選ばれるが……。
監督は、マイク・ケイヒル。(作品資料より)
<感想>ある日突然、地球から見える距離に“もうひとつの地球”が現れた世界のお話なんですが、SF映画のようにも見えるし、映画館で見た「メランコリア」という作品では、主人公やその姉が鬱状態で、月を見てそいう惑星が地球に近づいてくる幻覚に捉われるお話だった。
この作品もどちらかというと、主人公のローダが人身事故で相手の家族のことを想うために心を病んでしまったような感じがする。そんな時、惑星間旅行の参加者を一般公募しているのに応募する彼女。
それが、そのもう一つの地球も派手なCGで見せるわけでもなく、ローダが事故で残された一人の男の家へ、彼女のジョンに対する懺悔と贖罪の気持ちが、そうさせたのでしょう。
主人公のローダ役を演じたブリット・マーリングは、「ザ・イースト」(14)でも主人公で熱演しています。
ローダは、学歴もあるのになるべく目立たない清掃会社に勤め、高校の清掃の仕事をする。そんな彼女に優しく仕事を教える老人、その老人がある日のこと自分の目と耳に漂白剤を流し込み病院へ運ばれる。その老人も過去に過ちを犯し自分の罪を引きずって生きて来たのだろう。世間のことを何も見たくないし、聞きたくないという。自分を許せなかったし、変わろうとすることを諦めたのだろう。ローダが見舞いに行くと、「自分を許しなさい」と助言する。
それから彼女は身分を偽り、事故で残された一人の男の家へ、彼女のジョンに対する懺悔と贖罪の気持ちが、そうさせたのでしょう。
彼女は、自暴自棄となって生きているジョンの家に入り込み、掃除をしたり料理を作ったりしていくうちに、二人は互いに心に傷を持つどうし、自然と愛し合うようになる。
しかし、ジョンが彼女のことを自分の家族の命を奪った加害者だと知ると、拒否反応を示して家には来るなという。またもや家に閉じこもり切りになってしまったジョン。彼女のために、ノコギリで音楽を奏でるシーンもあったのに。
そんな時、その“もう一つの地球”へ行く当選者発表があり、なんとローダが当選する。でも、その惑星に行くと自分と同じローダがいて、人身事故も起こさず立派に就職して生活しているのを見にいくことをためらう彼女。
その権利を彼女は、ジョンに差し出すのである。きっと“もう一つの地球”では、ジョンの家族が事故は起こっていなく生きていて、奥さんや息子たちと幸せな生活を営んでいるだろうと想像したのだろう。
なんだか、ジョンにその権利を譲った彼女は、応募する時にはまだ自分がこの地球から逃避行しようと考えてのことだったのに、最後には彼、ジョンにその宇宙旅行を譲ってしまった心境が痛いほどに伝わってくる。
ラストに、ジョンが“もう一つの地球”へ旅だった後、数年経ち、ローダが仕事から帰ると、自分の家の前に自分とそっくりの女性がそれも素敵な洋服を着て立っている。まるで幻でも見ているかのように。そんな終わり方って、不思議な感じがした。自分も過去の過ちに、いつまでもウジウジしてないで、生き方を変えて新しい人生を歩みなさいということなのかもしれませんね。
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あらすじ:ある日、宇宙に地球と瓜二つの惑星が出現し、世間の注目を集める。17歳でMITに合格し、前途洋洋だった少女ローダは、夜空に浮かぶ惑星に気を取られ、その不注意が原因で交通事故を起こてしまう。妊婦と幼い子どもを死なせてしまったローダは刑務所に入り、4年の月日が流れる。刑期を終えたローダは謝罪のため被害者家族の男性ジョンを訪れるが、思わず身元を偽ってしまい、そのままジョンと交流を深めていく。一方、謎の惑星は現在の地球と同じ人間が住む「もうひとつの地球」であることが判明。ローダはその惑星に向かう第一陣のメンバーに選ばれるが……。
監督は、マイク・ケイヒル。(作品資料より)
<感想>ある日突然、地球から見える距離に“もうひとつの地球”が現れた世界のお話なんですが、SF映画のようにも見えるし、映画館で見た「メランコリア」という作品では、主人公やその姉が鬱状態で、月を見てそいう惑星が地球に近づいてくる幻覚に捉われるお話だった。
この作品もどちらかというと、主人公のローダが人身事故で相手の家族のことを想うために心を病んでしまったような感じがする。そんな時、惑星間旅行の参加者を一般公募しているのに応募する彼女。
それが、そのもう一つの地球も派手なCGで見せるわけでもなく、ローダが事故で残された一人の男の家へ、彼女のジョンに対する懺悔と贖罪の気持ちが、そうさせたのでしょう。
主人公のローダ役を演じたブリット・マーリングは、「ザ・イースト」(14)でも主人公で熱演しています。
ローダは、学歴もあるのになるべく目立たない清掃会社に勤め、高校の清掃の仕事をする。そんな彼女に優しく仕事を教える老人、その老人がある日のこと自分の目と耳に漂白剤を流し込み病院へ運ばれる。その老人も過去に過ちを犯し自分の罪を引きずって生きて来たのだろう。世間のことを何も見たくないし、聞きたくないという。自分を許せなかったし、変わろうとすることを諦めたのだろう。ローダが見舞いに行くと、「自分を許しなさい」と助言する。
それから彼女は身分を偽り、事故で残された一人の男の家へ、彼女のジョンに対する懺悔と贖罪の気持ちが、そうさせたのでしょう。
彼女は、自暴自棄となって生きているジョンの家に入り込み、掃除をしたり料理を作ったりしていくうちに、二人は互いに心に傷を持つどうし、自然と愛し合うようになる。
しかし、ジョンが彼女のことを自分の家族の命を奪った加害者だと知ると、拒否反応を示して家には来るなという。またもや家に閉じこもり切りになってしまったジョン。彼女のために、ノコギリで音楽を奏でるシーンもあったのに。
そんな時、その“もう一つの地球”へ行く当選者発表があり、なんとローダが当選する。でも、その惑星に行くと自分と同じローダがいて、人身事故も起こさず立派に就職して生活しているのを見にいくことをためらう彼女。
その権利を彼女は、ジョンに差し出すのである。きっと“もう一つの地球”では、ジョンの家族が事故は起こっていなく生きていて、奥さんや息子たちと幸せな生活を営んでいるだろうと想像したのだろう。
なんだか、ジョンにその権利を譲った彼女は、応募する時にはまだ自分がこの地球から逃避行しようと考えてのことだったのに、最後には彼、ジョンにその宇宙旅行を譲ってしまった心境が痛いほどに伝わってくる。
ラストに、ジョンが“もう一つの地球”へ旅だった後、数年経ち、ローダが仕事から帰ると、自分の家の前に自分とそっくりの女性がそれも素敵な洋服を着て立っている。まるで幻でも見ているかのように。そんな終わり方って、不思議な感じがした。自分も過去の過ちに、いつまでもウジウジしてないで、生き方を変えて新しい人生を歩みなさいということなのかもしれませんね。
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