「さよなら アメリカ」などの人気作家・樋口直哉の小説が原作の青春ドラマ。いいようのない焦燥や不安を抱える4人の高校3年生が、思春期を脱していく姿を見つめる。監督は『荒川アンダー ザ ブリッジ』シリーズなどの飯塚健。池松壮亮、橋本愛、小林涼子、前野朋哉らが出演。彼らが繰り出す自然体の演技に加えて、観る者に青春時代を思い起こさせる切なくて郷愁感が漂うストーリーも見もの。
あらすじ:高校最後の夏休みが迫る中、親友のハジメ(前野朋哉)から彼がひそかに思いを寄せている同級生・入江杏(橋本愛)とのデートの約束を取り付けるよう頼まれた浅井由(池松壮亮)。だが、それが原因となって入江を怒らせてしまい、仲直りできないまま夏休みが始まった上に、彼女は遠くへと引っ越してしまう。スッキリしない気持ちを抱える浅井は、思い切って入江に手紙を出すことに。届いた返事から学校を辞めた真の理由を知った彼は、ハジメと一緒に彼女に会おうと片道200キロメートルの旅に出る。
<感想>男の子は、女の子の後ろ姿を追っかけて大人になる、・・・なんて大人の目線で都合良く描かれるほど醜悪なものはない。大きな事件や深刻な悩みとは無縁の作品なのだが、女の子の存在が気になる男子高校生の自意識を描いているので、何やらこっちまでちょっぴり胸がうずき、飯塚健監督の前作より遥にいいと思った。
今回は、脚本、編集も監督が担当したという。主人公役の池松壮亮くんに、いちいち独白せりふを言わせているが、確かに効果的である。ですが、ずるいような手抜きのような気がした。すでに大人側に属したような橋本愛ちゃんが、いじらしく切ないような感じがいい。それと、冒頭で出て来るスケバン教師がナイスですよね。
モノローグで進むのは観ずらいが、というか見ないと先に勧めないので。主人公のモノローグによれば、色んな感情がほとばしっていたそうだが、画面からは何も伝わらず、非モテ男子の告白という物語の間に挟まれた短い話も、彼女のどこが好きと思っているのかまるで分からない。
高校生男女のこじれたダブルデートみたいな恋愛模様。でもちゃんと達成感はあり、納まる結末になっています。好きなのに上手くいかなかった二人。という副旋律が、何となくフランス映画の「シェルブールの雨傘」みたいなラストが効果的ですよね。
自分の想いが通じないのに、じれったくて他の男に走った、というもう一人の彼女の真実にも気づかないほど、主人公はウブなんですが、そんなもんだよね、童貞って。高校生時代が懐かしく感じられ、「あの時はどうしてたんだろう」なんて思い返すのもいいもんです。
作品の中で出て来る肝油ドロップの思い出は、私も小学校時代に栄養補給の意味だと思うのですが、毎日食べさせられました。砂糖をまぶした柔かいドロップというかゼリーみたいな感触が忘れられませんね。
2014年劇場鑑賞作品・・・79 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:高校最後の夏休みが迫る中、親友のハジメ(前野朋哉)から彼がひそかに思いを寄せている同級生・入江杏(橋本愛)とのデートの約束を取り付けるよう頼まれた浅井由(池松壮亮)。だが、それが原因となって入江を怒らせてしまい、仲直りできないまま夏休みが始まった上に、彼女は遠くへと引っ越してしまう。スッキリしない気持ちを抱える浅井は、思い切って入江に手紙を出すことに。届いた返事から学校を辞めた真の理由を知った彼は、ハジメと一緒に彼女に会おうと片道200キロメートルの旅に出る。
<感想>男の子は、女の子の後ろ姿を追っかけて大人になる、・・・なんて大人の目線で都合良く描かれるほど醜悪なものはない。大きな事件や深刻な悩みとは無縁の作品なのだが、女の子の存在が気になる男子高校生の自意識を描いているので、何やらこっちまでちょっぴり胸がうずき、飯塚健監督の前作より遥にいいと思った。
今回は、脚本、編集も監督が担当したという。主人公役の池松壮亮くんに、いちいち独白せりふを言わせているが、確かに効果的である。ですが、ずるいような手抜きのような気がした。すでに大人側に属したような橋本愛ちゃんが、いじらしく切ないような感じがいい。それと、冒頭で出て来るスケバン教師がナイスですよね。
モノローグで進むのは観ずらいが、というか見ないと先に勧めないので。主人公のモノローグによれば、色んな感情がほとばしっていたそうだが、画面からは何も伝わらず、非モテ男子の告白という物語の間に挟まれた短い話も、彼女のどこが好きと思っているのかまるで分からない。
高校生男女のこじれたダブルデートみたいな恋愛模様。でもちゃんと達成感はあり、納まる結末になっています。好きなのに上手くいかなかった二人。という副旋律が、何となくフランス映画の「シェルブールの雨傘」みたいなラストが効果的ですよね。
自分の想いが通じないのに、じれったくて他の男に走った、というもう一人の彼女の真実にも気づかないほど、主人公はウブなんですが、そんなもんだよね、童貞って。高校生時代が懐かしく感じられ、「あの時はどうしてたんだろう」なんて思い返すのもいいもんです。
作品の中で出て来る肝油ドロップの思い出は、私も小学校時代に栄養補給の意味だと思うのですが、毎日食べさせられました。砂糖をまぶした柔かいドロップというかゼリーみたいな感触が忘れられませんね。
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