「クレイジー・リッチ!」のコンスタンス・ウーと「ザ・セル」のジェニファー・ロペスが実在のストリッパーたちを演じ、リーマンショック後のニューヨークで起きた驚きの実話を映画化した社会派犯罪ドラマ。景気悪化のあおりを受けたストリップクラブで働く4人のダンサーたちが、そもそも原因を作っておきながら今ものうのうと暮らすウォール街の男たちに仕返しをしようと企てた大胆な犯罪計画の行方を描く。共演はジュリア・スタイルズ、キキ・パーマー、リリ・ラインハート、リゾ、カーディ・B。監督は「エンド・オブ・ザ・ワールド」のローリーン・スカファリア。
あらすじ:祖母に育てられたデスティニーは、年老いた祖母を養うため、ストリップクラブの門を叩く。やがてトップダンサーとして活躍するラモーナと出会い、彼女からストリッパーのイロハを学び、2人は姉妹のような強い絆で結ばれていく。ラモーナのおかげで稼げるようになり、ようやく生活も安定したデスティニーだったが、そこへリーマンショックによる大不況が押し寄せる。ダンサーたちはそれぞれに事情を抱え、コツコツと真面目に働いてきたにもかかわらず、自分たちとは無関係な理由で追い詰められることに。しかも、その張本人であるウォール街の金融マンたちは、誰も責任を取らずにいまだ裕福な暮らしを続けていた。これに納得のいかないラモーナとデスティニーは、他のダンサー仲間とともに、ウォール街の男たちから大金を巻き上げる計画を企てるのだったが…。
<感想>好景気の中で稼いでたストリッパーたちが、リーマン・ショック以降の不況のために苦境に陥り、数年後には人気も若い娘たちにとられ、どん底の生活になる。やがて、ウォール街の裕福な男たちから大金を巻き上げる計画を実行した実話を映画化したもの。
とは言っても、その手口が、バーで男を引っかけて、MDMなどを酒に混ぜて飲ませて酩酊状態にして、暗証番号を聞き出し、クレジットカードで大金を引き出すという、ぼったくりバーそのもののやり方だからね。はっきり言ってえげつない犯罪行為なんだけれど、映画を観ていて彼女たちを憎む気にはならなかった。それはあまりにも男どもがバカばっかりだから。
男社会の倫理で生きてきて、女は金を出せば寄ってくると思っているしね、しかもウォール街の連中は、経済危機を自分たちが招いているのに、多くの人が家や仕事を失ったにもかかわらず、変わらず優雅な生活をしているんだから、ひどい目に遭っても当然のことだと思ってしまう。
実際に被害に遭っても、奥さんや会社の手前、被害届を出して名前を知られるのを恐れて、黙っていた人たちも結構いたみたいだし。コンスタン扮するデスティニーの視点で描かれているから、ジェニファー・ロペスは、時にはアンチヒーロー的な役割も果たす複雑な存在。単なる犯罪映画じゃなくて女性同士の友情を描いた作品にもなっている。それに、ジェニファーの筋肉美というか、素晴らしいボディでポールダンスを踊るのには、さすが演技者と思った。
全編にわたって流れるダンスミュージックや、女性たちのファッションがとてもおしゃれでいい。でも、女性って男性がお金をもっているかを、靴を見て品定めしているのに驚いたね。これからは、私も男を見るときは、よくよく靴を見てからにしょうっと。
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