世界初の長編フルCGアニメーションとして誕生し、人とおもちゃの心温まる絆をユニークかつ濃密なストーリーで描いたディズニー/ピクサーの人気ファミリー・アドベンチャーのシリーズ第4弾。新たな持ち主ボニーの部屋から逃げ出したおもちゃを追って外の世界へと飛び出したウッディらが、驚きと感動の冒険を繰り広げる。声の出演は引き続きトム・ハンクス。「インサイド・ヘッド」の脚本に参加したジョシュ・クーリーが監督を務める。
あらすじ:ある日、新たな持ち主の女の子ボニーを見守るウッディ、バズたちの前に、彼女が幼稚園の工作で作った手作りおもちゃのフォーキーが現れる。しかし、フォークやモールでできた自分をゴミだと思い込んだフォーキーは、部屋を抜け出して逃走。ボニーのお気に入りであるフォーキーを連れ戻すため、ウッディたちは新たな冒険へと踏み出し、やがて、一度も愛されたことのないおもちゃとの出会いや、かつての仲間ボーとの再会を経て、初めて目にする新しい世界へとたどり着く。
<感想>劇中の「おもちゃにとって、幸せとは何なのか」という問いを通じて、「私たちにとって、幸せとは何なのか」というテーマをも描出してきた本シリーズ。世界中を情動の渦で包み込むであろう「トイ・ストーリー4」が、ついに幕をあける。日本語吹替版での鑑賞です。完璧な吹き替えの元祖って、今やもう、唐沢寿明&所ジョージしかありえませんね。
1995年にシリーズ第1作が産声を上げた「トイ・ストーリー」。もしもおもちゃが生きていて、人間に見られないよう生活していたら……。想像をかきたてられるユニークすぎる設定はもちろん、おもちゃなのに人間味あふれるキャラクターが繰り広げる冒険は、世界中の子どもたちのみならず、大人たちをも夢中にさせてきた。前作から約9年の時を経て公開される最新作「トイ・ストーリー4」は、私たちシリーズファンの期待を軽々と超える“本当の結末”をつむいでいく。
今回は新たな持ち主ボニーを優しく見守るウッディや、その大親友であるバズらお馴染みの仲間たちに加えて、シリーズ初の“手作りおもちゃ”のフォーキーらが新たに登場します。ボニーの一番のお気にいりのフォーキーを守る役目に必死のウッディ。
逃げ出したフォーキーを探すウッディたちの大冒険、かつての仲間ボー・ピープとの再会、そして最後にウッディが選択する“驚きの決断”が描かれていく。
“手作りおもちゃ”のフォーキーは、天然なのに鋭いその発言に爆笑必死!ウッディたちの持ち主の女の子ボニーが、先割れスプーンを使って作った手作りおもちゃ。自分のことをゴミだと思っていて、目を離すとすぐにゴミ箱の中へ入りたがる困ったフォーキー。
この手作りおもちゃに振り回されて、ウッディは一度も愛されたことのないおもちゃ、ギャビー・ギャビーという可愛らしい人形と出会い、彼女が製造不良のため、お喋りができない。その彼女がウッディの背中にあるお喋りの機械を盗もうと計画をする。これはちょっとした事件ですね。でも、大親友のバズが助けに来てくれました。
ウッディたちはボニー一家とともに、キャンピングカーで旅行することに。道中は楽しく順調で……なんてわけもなく、またまた騒動が勃発する。フォーキーが自分をゴミだと思い込んで逃げ出してしまうんです。
ボニーのためにフォーキーを探す冒険に出たウッディは、アンティークショップに迷い込み、ギャビー・ギャビーという女の子の人形と不気味な腹話術人形たちと出会うのです。彼女たちは、ウッディが持つ“ある物”を狙って襲撃。一方でバズら仲間たちにもピンチが降りかかり、“まさか”の事態に巻き込まれていく……。
キャンピングカーから飛び出したウッディとフォーキーを追って、バズがたどり着いたのは、おもちゃにとって楽園のような移動遊園地。轟音を立てて稼働するメリーゴーランドなどが子どもたちを楽しませるなか、バズはひょんなことから従業員に拾われ、射的場の景品として磔(はりつけ)にされてしまう。そこには可愛らしい見た目の、射的の景品のぬいぐるみ。フワフワ、モフモフの可愛らしい見た目のあひるのダッキーとウサギのバニー。毒舌ぬいぐるみコンビがいて、バズと“乱闘”を繰り広げるわけ。
そして、カナダのスタントマン人形、デューク・カブーン(声はキアヌ・リーヴス!)が反則級の面白さ!結構活躍するも、臆病で度胸がないのに笑える。それよりも大事件だったのが、「トイ・ストーリー2」以来20年ぶりにシリーズに再登場したボー・ピープ。
ウッディと心を寄せ合う存在だった磁器製の美しい羊飼い人形。アンティークショップで埃をかぶって飾られる2年間を過ごした後、自分の意思で外の世界へ飛び出したのだ。
フォーキーを探して、アンティークショップに飾られているボー・ピープを見つけたウッディは、心が躍るくらい嬉しくて、彼女と今後一緒に暮らすことを決断することに。これには驚きでした。ウッディが恋をしていたボー・ピープと、これからは、サーカスの車に乗って一緒に世界中を旅することに決めたのですからね。
注目すべきは、それらを描写する深みのある映像美ですね。技術の格段の進歩により、「トイ・ストーリー」の世界観を保ちつつも、これまで以上に豊かな映像表現が可能に。プロローグでの迫力ある豪雨、美しくもダークなアンティークショップ、約30000点のライトが点滅するノスタルジックな移動遊園地の情景など、美しい映像に満たされ、物語の感動をさらに盛り上げてくれる。
オモチャにとって一番に大切なことは、いつも子供たちのそばにいること。でも、この映画の中のオモチャは、人間のように心があるので、だから人生を変える出逢いや、見たことのない新しい世界など、いつも持ち主の子供の傍にいることよりも、“ウッディ“が自分の思い通りの人生を生きる決断をすることを、選ぶことだったのですね。小さな子供には、オモチャの“ウッディ“の選択なんて理解できるわけもなく、大人のための物語だったようです。最後のオチに、ボニーが幼稚園で、フォーキーのために手作りナイフの人形を、作ってくれたことですかね。
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