アンディ・ナイマンとジェレミー・ダイソンの手による英国のヒット舞台をナイマンとダイソン自ら監督を務めて映画化した戦慄のホラー・サスペンス。オカルト否定派の大学教授が3つの調査依頼を受け、超常現象の解明に乗り出す中で体験する想像を絶する恐怖を描き出す。教授役は舞台版に引き続きアンディ・ナイマン自身が務め、共演にはポール・ホワイトハウス、アレックス・ロウザー、マーティン・フリーマン。
あらすじ:オカルトを否定し、英国各地で発生する様々な超常現象のトリックを暴いてきた心理学者のフィリップ・グッドマン教授。ある日、そんなグッドマンのもとに彼が憧れるベテラン学者から、どうしても解明できない3つの超常現象の調査を引き継いでほしいとの依頼が舞い込む。こうしてグッドマンは、妻に先立たれた初老の夜間警備員、両親との関係に悩むティーンエイジャー、妻が出産を控え入院中の金融マンという3人の超常現象体験者に話を聞くべく旅に出るのだったが…。
<感想>舞台劇を映画化したと言うが、イギリスのゴシック・オカルトホラー話かと思いきや、ラストで肩透かしをくらったみたいで残念でした。心理学者のグッドマン教授が、テレビ番組で「降霊術の嘘を暴く」を通じて世界各国の霊能者や超能力者の嘘を暴き続けてきました。
実は、子供の頃に同じような番組に出演していたキャメロン博士の影響を受けていたのですね。ところが、キャメロン博士は謎の疾走を遂げるのです。
そんな時に、グッドマン教授のところへ、写真とカセットテープが贈られてきたのです。写真は年老いたキャメロン博士で、カセットテープの中には、どうしても謎が解けない3つの心霊現象を調べて欲しいというメッセージが録音されていたのです。
住所を調べてグッドマン教授は、トレーラーハウスに住むキャメロン博士を訪ねて、カセットテープの3つの心霊現象のことを聞き、これは「私が間違っている」と言って欲しいと言うのですね。
1つ目の精神病院の廃墟となっている夜間警備員のこと。トニーが遭遇した怪奇現象でした。夜間パトロール中に突然電灯が点滅したり、ラジオに雑音が混ざって聞こえなくなったり、もう一人の警備員が別の棟を見回っているのに連絡が途絶えたりして、閉めたはずの扉が開いていたり、マネキンがあったりして、暗いし少しドキッとする気配もしました。
トニーは閉じ込め症候群という病気を患っている娘がいて、よく見舞いに行っていたのだが、最近は行っていないのだ。だから、きっと怪奇現象はその娘を見舞いに行っていないからなんだと、トニーは感じ取りました。だから、またもや、娘の病院へ見舞いに行くトニー、娘の容態も回復して来て、その後は怪奇現象なんて見なくなりましたとさ。
2番目のは、実家暮らしの青年サイモンの遭遇です。サイモンは両親に大学受験を失敗したことを両親に打ちあけていなかった。ある晩のこと、無免許運転で両親の車に乗り、ドライブに出かけて森の中で、車がないことに気づいて、両親からは電話で戻って来いと催促があるのだが、そこで人らしき者を撥ねてしまうのです。無免許運転でもあり、怖くなってその場を逃げてしまう。
ところが、途中で車が故障してしまい動かなくなってしまう。ロードサービスに電話をしている時に、またもや突然人影が現れて、怖くなったサイモンは車を捨てて森の中へと逃げてしまう。すると、今度は森の木までがサイモンに襲い掛かって来るのです。
グッドマン教授がその森へと入っていくと、そこには倒れた木の根っこが剥き出しになって盛り上がっており、それを人間だと恐怖のあまりに見間違えたのだろうと言うのです。
3番目の怪奇現象は、地元の名士であるマイクが、遭遇した怪奇現象であり、マイクには出産を間近にひかえた妻がおり、入院している間、一人で家で留守番をしていると子供部屋では、テッシュが舞い踊ったり、オモチャが回ったりしてポルターガイスト現象が起こるのですね。
夜になると子供部屋では、いるはずもない子供のベッドの中に赤ちゃんがおり、しかし、すぐに消えてしまう。それに、部屋の奥から妻が鬼のような形相をして襲い掛かってくるのですね。その後、マイクの妻は、出産後に死亡、生まれた子供は醜い姿をした奇形児だったのです。そのことを言うとマイクは、猟銃を取り出して、自殺をしてしまいます。
結果として、3人の男は、恐怖のあまりに判断力を失ってしまい、心霊現象などは存在しないということを、キャメロン博士に言うグッドマン教授。
ラストにはあっと驚くことが起こります。キャメロン博士が急に顔のマスクを剥がしてしまうと、そこから死んだはずのマイクの顔が現れるのですから。
それに、マイクがトレーラーハウスの中へと、隠された一次元の空間らしい場所へとグッドマンを導いて、教授の少年時代のことを見せる。そこでは、虐めっ子に虐められている教授の姿が映し出され、そのいじめっ子が次はターゲットを病気で髪の毛が抜け落ちた少年に切り替えるのですね。その少年には、トンネルの壁にある数字を読ませるのだった。
その数字は、トニーが勤務している精神病院の部屋番号であり、グッドマン教授があの頃のこと、トラウマから逃げようとすると、マイクは赤ん坊にキャットフードを食べさせたりして、消えてしまう。その少年は死亡して、ゾンビとなって同級生となり現れるのです。
そのままグッドマン教授は昏睡状態のまま、精神病院のベッドに寝ていて、どうやら自殺を図った模様です。それに、周りには、看護師となっているサイモンに、担当医師のマイクと、清掃員のトニーがおりましたとさ。この大逆転に笑ってしまった。
一人目の夜間警備員のエピソードでは、それなりに恐怖感があり少しは感慨深くもありました。2つ目の両親との関係に悩むティーンエイジャーの男の子は、大学受験に不合格したことを嘘をつき、その嘘に心がパニック状態になる。
3つのエピソードでは、妻の出産に立ち会わないで、留守番をしている旦那が見る怪奇現象。そして、グッドマン教授が精神病院に入院しており、今までの物語の主人公たちが、看護師だったり、清掃員に医師という設定でした。
だからつまり言いたいのは、恐怖のクライマックスの後が奈落の底に落とされたと言うか、騙された気になるのだ。
主人公のグッドマン教授は、最初から精神病院に入院していて、そこでオカルト否定派の大学教授であるマーティン・フリーマン医師が、超常現象の解明に乗り出すわけです。
何度か観れば内容がよく解り、感心することがあるのかもしれません。しかし、いやはや、真面目に観ていたので、本当に落胆しかありませんでした。
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