「オーシャンズ11」シリーズの女性版として、ジョージ・クルーニーが演じたダニー・オーシャンの妹デビーを主人公に贈るクライム・エンタテインメント。デビーが結成した女性だけの個性派犯罪ドリーム・チームが、全世界に生中継されている“メットガラ”を舞台に、1億5000万ドルの宝石を盗み出す前代未聞の計画に挑むさまをスリリングに描く。主演はサンドラ・ブロック、共演にケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイ、リアーナ、ヘレナ・ボナム・カーター。監督は「ハンガー・ゲーム」のゲイリー・ロス。
あらすじ:犯罪界のカリスマ、ダニー・オーシャンを兄に持つデビー・オーシャンは、刑務所での務めを終え仮出所を果たすや、5年8ヵ月の服役中に練りに練った計画を実行に移すべく右腕ルーとともにその道のプロたちに声をかけ、最強の犯罪集団、新生“オーシャンズ”を結成する。狙うは世界最大のファッションの祭典“メットガラ”でハリウッド女優ダフネが身につける1億5000万ドルの宝石。しかし会場には防犯カメラが1ミリの隙もなく張り巡らされ、至る所で屈強な男たちが目を光らせている。その上、祭典の模様は全世界に生配信されることになっていた。そんな到底実現不可能と思われる前代未聞の計画に、緻密かつ大胆不敵に挑んでいくデビーとその仲間たちだったが…。
<感想>ジョージ・クルーニーの「オーシャンズ11」の女性版。今回はサンドラ・ブロック主演であり、代々続く犯罪者一家の一員であり、チームのリーダーとして宝石強奪計画を立案。しかし彼女には別の目的もあったという秘密もある。兄妹という設定だから血は争えないということかな。そこであえて似た展開にしたお遊びでした。
オーシャンズ11」で襲ったのがラスベガスのカジノだったけど、今回の標的はNYのメットガラ。そのメットガラって何なの?・・・「ヴォーグ」アメリカ版のアラ・ウィンター編集長の主催で、NYのメトロポリタン美術館で、毎年5月の最初の月曜日に行われる世界最大のファッションの祭典。
錚々たるセレブたちが正体され、その衣装はつねに話題になっている。ちなみに、A・ウィンターは、「プラダを着た悪魔」の編集長のモデルで、今回の映画にもチラッと出てきます。
今回のターゲットは、カルティエ本社の地下金庫に眠る、1億5千万$相当の宝石で飾られた門外不出の首飾り“トゥーサン”なんですね。とにかく物凄いところを狙うんですね。
大女優のダフネの首に掛けてメットガラに参加させるために、それを借り出し、さらにはそのために、トゥーサンに合う彼女のドレスをデザインをするという手間をかけた計画。
カルティエのシーンでは実際に本社の建物内を撮影され、出て来る宝石も本物ばかりなんですからね。12月のホリデーシーズンのかき入れ時のお店を2日間も休んで撮影された前面強力作品ですから。
「ヴォーグ」の編集部でも実際に撮影が行われている。一部はセットを使っているけれど、閉館後のメトロポリタン美術館でも、夜間の数時間だけ撮影が許可されたそうです。
それぞれが騙されたり盗まれたりする設定の映画なのに、ちゃんと協力してくれるなんて、さすが一流どころは懐が深いですよね。
個性豊かなキャストも適材適所で大活躍するし、11人から8人に減っているので、最初は小粒になるのではないかと心配したそうです。実を言うと、以前の作品はメンバーが多すぎて、後の方の作品になると「この人、何のためにいるんだろう?」というメンバーも出て来てしまったような気もしました。だから、このぐらいの規模の方が、それぞれ個性を活かせると思う。
見せ場では、二転三転する状況にハラハラしながら、今どこで何が起こっているのかは、ちゃんと把握できる演出になっている。だから、???になることはない。お宝を奪って目出度し目出度しではなく、その後のひねりが数回あるだけに、良く出来た映画だと感心しました。
貫禄のサンドラ・ブロック、男前なケイト・ブランシェット、すっかり大女優なアン・ハサウェイ、天才ハッカーのリアーナ、挙動不審なヘレナ・ボナム・カーターを筆頭に、どのメンバーもしっかりとキャラクターが立っているのだ。
今回の監督・制作を手掛けているのは、ゲイリー・ロス。「ハンガー・ゲーム」の監督として知られているが、もともとは「ビッグ」や「デーヴ」の脚本家としてアカデミー賞にノミネートされたことのある才人。だから、見せ場を散りばめながら最後まで楽しませてくれます。
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