稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人が気鋭の4人を監督に迎えて贈るオムニバス・ムービー。episode.1からepisode.4までの短編で構成されながら、それぞれがつながりを持ち1本の映画となるスタイルで描かれる。それぞれのエピソードは稲垣吾郎と園子温監督による「ピアニストを撃つな!」、香取慎吾と山内ケンジ監督の「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」、草なぎ剛と爆笑問題・太田光監督の「光へ、航る」、そして児玉裕一監督とクソ野郎★ALL STARSで贈る「新しい詩(うた)」の4編。その他の共演陣は、浅野忠信、満島真之介、馬場ふみか、中島セナ、尾野真千子。
<感想>SMAPを解散してからの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人の姿を久しぶりに観て、元気でやっているのだと感慨深く思いました。4人ともチームワークが上手くいっていたように見受けられていたのに、SMAPの解散がいつかは来ると思っていてもかなりのショックでした。しかし、彼らが一人一人独立して、これから人生を歩んでいくことに応援するしかありません。
さて、本作品は2週間限定上映でした。最終日に観たのですが、1番目の稲垣吾郎と園子温監督による「ピアニストを撃つな!」には、浅野忠信、満島真之介が共演していて、吾郎ちゃんはピアニストで、ストイックでかっこつけたがる吾郎ちゃんには、ハマリ役でしたね。彼は歌も踊りもそんなに上手いとは思いません。
だから、これからどのようにして40過ぎの大人が生きていくために、俳優の道しかないのかなぁとも思いますね。観ていて、何だか元気がないように思えて来るし、演技の方だってそう褒められるずば抜けて上手いという訳でもない。
共演者の浅野さんが、異常なまでの嗅覚という設定が、かなりキマって見えてコメディもいけると、子分の満島真之介が誤ってピアノ弾きの吾郎ちゃんの大事な指を金槌でつぶすと言う場面では、間違って浅野さんの指を潰してしまうという。機械の腕に喜んでいるような、何でもこなす実力俳優さんだと感心しました。
2番目の香取慎吾と山内ケンジ監督の「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」は、慎吾ちゃんの絵画が観られるし、彼は歌も踊りも上手いし、これからは舞台での仕事もいいのではないかと思いましたね。物語の歌を食う女の子が、トイレで色のついたウンチをするのには、抵抗がありましたが、そのウンチを食べると、また声が出て歌が歌えるという。つまりは、SMAPを解散した後、歌を歌うことが出来なくなったという彼らの、意志表示なのかなぁとも受け取れました。
笑ったのが、共演者の古舘寛治さんが、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」を歌う歌手を演じてましたが、彼も声が出なくなり、歌を歌食い娘に食べられたと言う設定で、ウンチを食べたらまた歌えるようになったという。淡々と演じる
古舘寛治さんの演技は、哀愁があって良かったです。
3番目の草なぎ剛と爆笑問題・太田光監督の「光へ、航る」では、ヤクザふうの草彅くんの演技が上手かった。彼にはこういう役柄がぴったりで、これからもTV、映画で活躍して欲しいですね。
妻役の尾野真千子さんも、息子を亡くして、子供の腕を移植手術した子供を探すという展開でも、沖縄にいるという子供を探し当て、砂浜でその子供とキャッチボールをする嬉しさに、何かしら涙が込み上げるものがあり、息子の腕が女の子の腕に移植されて、愛おしそうにその腕をなでる母親。これはいいお話でした。
ラストの児玉裕一監督とクソ野郎★ALL STARSで贈る「新しい詩(うた)」では、白塗りの支配人の池田成志さんが怪しく歌って踊る。
3人も楽しそうに歌って踊るという最後には、これからもSMAPを解散した後でも、4人が揃って笑ってTVとかに出てくれたらいいのに、なんて思ってしまった。
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