イタリアのアカデミー賞にあたるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で作品賞と脚本賞の2冠に輝いた大人のブラック・コメディ。幼なじみの3組の夫婦と一人の独身男性が集ったディナーを舞台に、それぞれのスマホに掛かってきた電話やメッセージを共有し合うというゲームを始めたことから、思いがけない秘密が次々と露呈していく悲喜劇の人間模様をスリリングに綴る。出演は「ベニスで恋して」のジュゼッペ・バッティストン、「夏をゆく人々」のアルバ・ロルヴァケル、「天使が消えた街」のヴァレリオ・マスタンドレア、「カプチーノはお熱いうちに」のカシア・スムートニアックほか。監督は本作が日本初紹介のパオロ・ジェノヴェーゼ。
あらすじ:ある月食の夜、幼なじみの男4人とそのパートナーが集まり、食事会を開くことに。しかし一人だけバツイチのペッペは、連れてくるはずの婚約者が来られなくなり、結局7人でテーブルを囲み、美味しい食事と会話を楽しむ。そんな中、一人があるゲームを提案する。それは、秘密なんてないという彼らの信頼度を確認するため、今からそれぞれのスマホに届いたメールや電話は全員に公開すること、というもの。行きがかり上、誰も異議を唱えることもできず、不安を抱えながらも、それを悟られないよう平静を装いゲームを始める一同だったが…。
<感想>これは大変に面白かったです。他人の不幸は蜜の味と申しますが、自分は携帯電話も未だにガラ系であり、友達の電話やメールもそれなりに機能しているので問題ありません。だからって分けではないのですが、お国柄とでも言うのでしょか、フランス人とかイタリア人のご夫婦は、戸籍も入れずに子供を産んで育てているご夫婦が多いようですよね。
それでも最近の日本人もフランスやイタリアに引けを取らないくらいに、浮気とか不倫とかでマスコミを賑わわせている議員さんや、歌手、に俳優、コメディアンなど、つまり有名人ですね。一般の方でも、妻に飽きると傍に若い女がいれば手を付けるという殿方もいるようで、これは何処の国でも殿方の体質というか治らないようであります。
完全に室内劇であり、友達夫婦が集まってパーティをするんですが、主催者の夫婦には、年頃の17歳の娘がいて、男友達と今夜はデートだっていうんです。父親としても心配で、コンドームをそっと渡してあげたり気配りするし、母親の方は、何とか男女の関係にならないようにと心配する。
そうして、やって来た2組の夫婦に恋人が都合が悪いといって一人で来たおでぶちゃんの男性。主催者の奥さんが、どういうわけか、いたずらにケータイをテーブルの上に出して、メールや電話が鳴ったら「電話にはスピーカーに切り替えて話すこと」と、みんなに聞かせるというルールを設定し、提案をします。
中には、ちょっと気マズイ展開になったという殿方も出てきたりして、でも、何も問題ないなんて人はいないんですね。誰しもが秘密を抱えていて、夫は妻に内緒で会社の女の子と不倫関係になっていたり、妻もケータイで知り合ったセックス・フレンドと会話のお楽しみをしていたり、中には、男同士で恋愛しておりゲイだということをカミングアウトを公表したり。
ところが、男が友達のスマホとそっくりなのを良いことに、取り換えて置くのだ。それで、かかって来た電話は、デブちゃんの電話で、女性からなのね。これは浮気をしていた夫が取り換えたのだ。やれやれ、デブちゃんも隅におけないわね、なんて笑い話ですめばいいものを。
しかし、デブちゃんんお電話には男の恋人からの電話なの、つまり交換したスマホで、それを聞いた奥さんが、自分の夫がゲイでホモセクシャルだと疑われ今まで知らなくて、物凄い剣幕になり離婚だと言い出すしまつ。
デブちゃんは、この機会に自分がゲイで恋人は男性であることをみんなに知らせておこうと思っていた矢先だった。しかし、友達全員が、普段はゲイに偏見などないと言っていたのに、身近にそんな人がいたら嫌だと露骨に罵倒してしまったり、ゲイに対してあからさまに嫌なムードになり、ゲイのことをなじり出すのだ。ゲイのどこが悪いのか、デブちゃんはしよんぼりして帰ると言い出す。
それに、倦怠期の夫婦の妻が、SNSで知り合った男とテレホンセックスをしていることもバレてしまう。怒った亭主に、ここ半年夫婦生活なんてしてないとバラスし、その亭主は他の女と浮気をしているしで。
新婚さんの夫婦は、子供が欲しいという妻に、夫は外で浮気をしていて、その女から妊娠したという電話をもらう。みんなの前で赤っ恥をかき、妻は自分が子供ができないのに、浮気相手が妊娠しているとはと怒る。
やがて携帯電話を巡っててんやわんや。くれぐれも自分には秘密なんてないと言ってはいけませんという教訓劇です。せっかくのパーティも険悪ムードでお開きになる。それでも、主催者の夫婦は、娘が何事もなく、12時まえに帰ってきて一安心。それに、倦怠期の夫婦は、仲良く元通りになるし、デブちゃんのゲイは、かかって来た恋人の進めで、車を止めて痩せるための体操をするのに、何だかいい感じでした。
それぞれの家に帰っていく友達夫婦、そこまでに張り巡らされた伏線が一つづつ意味をなしていく細かいカットで結ぶラストが見事です。あの、新婚で夫が浮気をしていて、妊娠を伝えた女性からの電話は、いくらなんでも一番キツイよね。妻が、テーブルに結婚指輪を外して帰るところが意味深でした。
日本人の夫婦や恋人同士でも、集まればこんなゲームは止めておいたほうがいいですね。笑いごとで済まされませんから。それでも、サスペンスふるな演出は冴えわたっており、明らかにされる秘密も、グサグサと胸に刺さるものばかりで、ラストまで持っていかれてしまった。何もかもが知っているつもりの親友同士でも、結局のところは秘密を抱え込んだものばかり。大人の友人関係の人間模様の面白さが、絶妙の作品でした。
2017年劇場鑑賞作品・・・118映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング/
あらすじ:ある月食の夜、幼なじみの男4人とそのパートナーが集まり、食事会を開くことに。しかし一人だけバツイチのペッペは、連れてくるはずの婚約者が来られなくなり、結局7人でテーブルを囲み、美味しい食事と会話を楽しむ。そんな中、一人があるゲームを提案する。それは、秘密なんてないという彼らの信頼度を確認するため、今からそれぞれのスマホに届いたメールや電話は全員に公開すること、というもの。行きがかり上、誰も異議を唱えることもできず、不安を抱えながらも、それを悟られないよう平静を装いゲームを始める一同だったが…。
<感想>これは大変に面白かったです。他人の不幸は蜜の味と申しますが、自分は携帯電話も未だにガラ系であり、友達の電話やメールもそれなりに機能しているので問題ありません。だからって分けではないのですが、お国柄とでも言うのでしょか、フランス人とかイタリア人のご夫婦は、戸籍も入れずに子供を産んで育てているご夫婦が多いようですよね。
それでも最近の日本人もフランスやイタリアに引けを取らないくらいに、浮気とか不倫とかでマスコミを賑わわせている議員さんや、歌手、に俳優、コメディアンなど、つまり有名人ですね。一般の方でも、妻に飽きると傍に若い女がいれば手を付けるという殿方もいるようで、これは何処の国でも殿方の体質というか治らないようであります。
完全に室内劇であり、友達夫婦が集まってパーティをするんですが、主催者の夫婦には、年頃の17歳の娘がいて、男友達と今夜はデートだっていうんです。父親としても心配で、コンドームをそっと渡してあげたり気配りするし、母親の方は、何とか男女の関係にならないようにと心配する。
そうして、やって来た2組の夫婦に恋人が都合が悪いといって一人で来たおでぶちゃんの男性。主催者の奥さんが、どういうわけか、いたずらにケータイをテーブルの上に出して、メールや電話が鳴ったら「電話にはスピーカーに切り替えて話すこと」と、みんなに聞かせるというルールを設定し、提案をします。
中には、ちょっと気マズイ展開になったという殿方も出てきたりして、でも、何も問題ないなんて人はいないんですね。誰しもが秘密を抱えていて、夫は妻に内緒で会社の女の子と不倫関係になっていたり、妻もケータイで知り合ったセックス・フレンドと会話のお楽しみをしていたり、中には、男同士で恋愛しておりゲイだということをカミングアウトを公表したり。
ところが、男が友達のスマホとそっくりなのを良いことに、取り換えて置くのだ。それで、かかって来た電話は、デブちゃんの電話で、女性からなのね。これは浮気をしていた夫が取り換えたのだ。やれやれ、デブちゃんも隅におけないわね、なんて笑い話ですめばいいものを。
しかし、デブちゃんんお電話には男の恋人からの電話なの、つまり交換したスマホで、それを聞いた奥さんが、自分の夫がゲイでホモセクシャルだと疑われ今まで知らなくて、物凄い剣幕になり離婚だと言い出すしまつ。
デブちゃんは、この機会に自分がゲイで恋人は男性であることをみんなに知らせておこうと思っていた矢先だった。しかし、友達全員が、普段はゲイに偏見などないと言っていたのに、身近にそんな人がいたら嫌だと露骨に罵倒してしまったり、ゲイに対してあからさまに嫌なムードになり、ゲイのことをなじり出すのだ。ゲイのどこが悪いのか、デブちゃんはしよんぼりして帰ると言い出す。
それに、倦怠期の夫婦の妻が、SNSで知り合った男とテレホンセックスをしていることもバレてしまう。怒った亭主に、ここ半年夫婦生活なんてしてないとバラスし、その亭主は他の女と浮気をしているしで。
新婚さんの夫婦は、子供が欲しいという妻に、夫は外で浮気をしていて、その女から妊娠したという電話をもらう。みんなの前で赤っ恥をかき、妻は自分が子供ができないのに、浮気相手が妊娠しているとはと怒る。
やがて携帯電話を巡っててんやわんや。くれぐれも自分には秘密なんてないと言ってはいけませんという教訓劇です。せっかくのパーティも険悪ムードでお開きになる。それでも、主催者の夫婦は、娘が何事もなく、12時まえに帰ってきて一安心。それに、倦怠期の夫婦は、仲良く元通りになるし、デブちゃんのゲイは、かかって来た恋人の進めで、車を止めて痩せるための体操をするのに、何だかいい感じでした。
それぞれの家に帰っていく友達夫婦、そこまでに張り巡らされた伏線が一つづつ意味をなしていく細かいカットで結ぶラストが見事です。あの、新婚で夫が浮気をしていて、妊娠を伝えた女性からの電話は、いくらなんでも一番キツイよね。妻が、テーブルに結婚指輪を外して帰るところが意味深でした。
日本人の夫婦や恋人同士でも、集まればこんなゲームは止めておいたほうがいいですね。笑いごとで済まされませんから。それでも、サスペンスふるな演出は冴えわたっており、明らかにされる秘密も、グサグサと胸に刺さるものばかりで、ラストまで持っていかれてしまった。何もかもが知っているつもりの親友同士でも、結局のところは秘密を抱え込んだものばかり。大人の友人関係の人間模様の面白さが、絶妙の作品でした。
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