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サクラダリセット 後篇★★★

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超能力者が集う街・咲良田を舞台に、“記憶保持”能力を持つ少年・浅井ケイと“リセット”能力を持つ少女・春埼美空の活躍を描く河野裕の人気ライトノベル・シリーズを「神様のカルテ」「先生と迷い猫」の深川栄洋監督で実写映画化したSF青春ミステリー。本作は前後編の後編。主演は「ちはやふる」の野村周平と「ストロボ・エッジ」の黒島結菜。共演に平祐奈、健太郎、玉城ティナ、恒松祐里、及川光博。
あらすじ:特殊な能力を持つ人々が半数を占める街、咲良田。2年前にリセットの影響で死んだ同級生・相麻菫を取り戻すために街中の様々な能力を組み合わせ、ついに相麻菫の再生に成功した浅井ケイと春埼美空。しかしそれを境に、平穏だった咲良田のいたるところで“能力の暴発事件”が発生する。そのため管理局の対策室室長・浦地正宗は街から能力を消滅させるべく“一掃計画”を断行するのだったが…。

<感想>きっと前篇を観ていない人は後篇も観ないだろう。特殊な能力を持つ人々が半数を占める街、咲良田。なんて聞くと、ハリウッドの「X-MEN」のようなものだと思いがちだろうが、そうでなくて超能力者の高校生が、タイムスリップする物語みたいな感じがした。
リセットとか記憶操作とか、能力コピーといった、その特殊能力自体が映画になりにくいストーリーを、一生懸命に映画にしようとしているのにも興味が惹かれる。

最初っから、問題になっている平祐奈扮する同級生・相麻菫の溺死の真相が明らかにされる。本当は自殺だったのではないかと。前篇での加賀まりこが演じた魔女。後篇に出て来るのは “二代目魔女”と称する相麻菫である。それが、トリックと密接に関わっているので、観客はつじつまが合っているのか、今一つ納得しないままカタルシスを得ることになるのだが。

時間を “リセット”する能力を持つ少女・春埼美空の活躍と、記憶保持”能力を持つ少年・浅井ケイとの活躍が描かれており、後篇でも2人の活躍で同級生・相麻菫を蘇らせるのだ。それは、2年も前に時空が戻るわけで、何だか現在の2人は、高校3年生になっているのが、高校1年に逆戻るってことなのか。
主人公を巡る美少女2人、相麻菫の平祐奈と春埼美空の黒島結菜の二人の確執も陰険じゃないのがいい。

後篇では、超能力者と管理局の局長として新たに出て来る及川光博との抗争が鍵で、及川ミッチーがその悪玉側のボスという設定。青春SFミステリー仕立てなのだが、タイムトラベルものが好きな私には、大いに満足でした。

後篇での最大の魅力は、やっぱり悪玉側のボス、及川ミッチーであり、この俳優さんの存在感が圧倒的にスクリーン映えしており、この人さえいれば困難な実写化映画もなんとかしてしまうという。

だから、主人公の“記憶保持”能力を持つ少年・浅井ケイを演じている野村周平くんたちと、対決する際でも、ナメてかからず、この徹底した虚構の世界かんを信じ切って演じてくれるので、少し魅力に欠けるロケセットすらも苦にならない。

ですが、前篇ではもの珍しさで鑑賞したが、後篇は、その弱点がもろに出て惹かれるところが無いのだ。物語だけは一応、前篇を引き継いで繋がっていくのだが、画面の中では同じようなことの繰り返しで、前篇を知らないとつまらなく思えるのではないかと。

管理局の悪玉親分の及川ミッチーが、サクラダの街にいる超能力者たちを、全員その能力を使えなくしてしまおうと、能力を消滅させるべく“一掃計画”を実行するのだが、野村周平くんだけはそのサクラダの街にいなかったのか、削除されていなくて、ラストで及川ミッチーと野村周平くんの対決が見どころと言っていいでしょうね。
それでも、冒頭で親切に前篇のあらすじを映してくれるのは、ありがたいですよね。それでも、前篇、後篇と2つに話を絞らなくとも一本にした方が良かったかと思いましたね。
2017年劇場鑑賞作品・・・114映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング/

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