『ゼロ・グラビティ』などのアルフォンソ・キュアロンがプロデューサー、息子のホナス・キュアロンが監督を務めたサバイバルスリラー。砂漠の国境地帯を舞台に、メキシコからアメリカへ不法入国を試みる移民たちと、彼らを狙う襲撃者の攻防を描く。主人公を『天国の口、終りの楽園。』などのガエル・ガルシア・ベルナルが演じ、『ウォッチメン』などのジェフリー・ディーン・モーガンらが共演。灼熱(しゃくねつ)の砂漠の絶望的な状況で展開する決死の逃走劇に息をのむ。
あらすじ:メキシコとアメリカの国境地帯で、モイセス(ガエル・ガルシア・ベルナル)と仲間がアメリカに密入国しようと灼熱(しゃくねつ)の砂漠を歩き続けていた。突如何者かに次々と狙撃され、訳もわからぬまま逃げ惑う一行は銃撃だけでなく、摂氏50度の過酷な環境にも苦しめられる。水も武器も逃げ場もない絶望的な状況で、アメリカを目指す彼らの運命は……。
<感想>家族に会うためにメキシコからアメリカへと不法入国を試みる密入国者たち。初めは、仲買人が2人いて密入国者が13人くらいいた。途中で車の故障で歩くことになり、砂漠の中を国境目がけて歩いていく。国境には、トランプ大統領が言っていた、ドイツの東西を隔てるコンクリート壁はなく、有刺鉄線が張りめぐされており、そこを難なく潜り抜ける。
それからが、50度を超える太陽が照り付ける中、砂漠を歩くだけなのだが、平坦な道ではなく、険しい岩山やサボテン群の中、それにガラガラ蛇の巣窟など、そこへ不法移民を嫌うアメリカ人ハンターが登場してきて、皆殺しにしていくシーンもあり、ハンターの男は腕が良くて100発100中狙撃が命中するという凄腕であります。それに、賢いシェパード犬も一緒にいて、鼻が利くしご主人様の言うことをよく聞く名犬でもあります。ですが、国境の保安官や、麻薬のギャングたちが襲って来るということもありません。
この密入航者の素性も分からなく、二手に分かれて歩いていたので、先頭の8人が先に狙われ、そのハンターに撃たれて死んでしまう。そして、犬をけしかけて、残った密入国者の5人を追いかけることになる。
水も武器も通信手段もないという最悪の状況で繰り広げられる、手に汗を握る逃走劇。隠れる場所が見つからないシチュエーションを、リアルに切り取った映像が、人間の小ささを炙り出すと同時に、一瞬先すら予想できない緊迫感を生み出しているのだ。
まさに、メキシコとの国境に壁を作ると宣言していた米トランプ大統領政権下の今だからこそ観たい、社会派とも言える題材を骨太なエンターテイメントに昇華させた作品でもあります。
このハンターなるアル中のおっさんの名前も分からず、ただ、殺人鬼となって射撃をして撃ち殺すという、その中でも犬も獰猛で人間の首に食らいつき噛みつき殺すという恐怖も。
残ったメキシコ人たちも、犬の餌食になるものや、スナイパーの銃弾に倒れる者など、最後に残ったのが、メキシコを代表する人気俳優のガエル・ガルシア・ベルナルと、若いメキシコ人の女性。その女もスナイパーに肩と腕を撃たれて怪我をしてしまう。
観ていて、ハラハラ、ドキドキするシーンが満載であり、アル中ハンターオジサンが、乗っていたトラックを奪い取ろうとするガエルくん、メキシコ人女性は野原でトイレをするも、そこがガラガラ蛇の巣であってピンチになるも巧く抜け出す。
50度の熱さにぐったり。車を奪還するシーンも、ハンターと犬をガエルくんが持っていたぬいぐるみ作戦で上手くいくのだが、車を奪った後がいけない。直ぐに猟銃でタイヤを撃たれてトラックが横転して、車は破壊されてしまう。
そこからは、怪我をしている女をサボテンのところに置いて、自分が囮になってハンターの相手になる。
岩山を上り、サボテンの下をかいくぐり、犬がサボテン畑の下へ来た時に、車から盗んだ照明弾を犬の口の中へと打ち込むという。
アル中ハンターオジサンは、犬が死んでしまい怒り心頭となりガルシアを必死に殺そうと追いかけるも、こちらは若い青年であり、ハンターはいつもバーボンを呑んでいるアル中、だから急な岩山を上り下りは肉体的に厳しくて息が上がるのだ。
岩山の下にいるハンターに、うえから石を落とせばいいのに、石をたくさん手に持ち投げつければいいのに、なんて思っていたら、ハンターが銃を持ちながら崖下を覗いている。そこを狙って体当たりをかますガエルくんのお手柄でした。
どうか命だけは助けてくれと命乞いをするハンター、しかし、ガエル君は脚の骨を折っているハンターに、この暑さでは水もなく動けないなら、砂漠での厳しさを知っているはずのハンターおじさん。このままにしておいても充分命を失くすことを知っている。
女を背負って、ひたすら歩くガエルくん、真っ白い大地の塩湖が広がる。もうすぐハイウェーだ、二人だけが助かるという運命に、神に感謝を、祈りたい。
2017年劇場鑑賞作品・・・99アクション・アドベンチャーランキング
あらすじ:メキシコとアメリカの国境地帯で、モイセス(ガエル・ガルシア・ベルナル)と仲間がアメリカに密入国しようと灼熱(しゃくねつ)の砂漠を歩き続けていた。突如何者かに次々と狙撃され、訳もわからぬまま逃げ惑う一行は銃撃だけでなく、摂氏50度の過酷な環境にも苦しめられる。水も武器も逃げ場もない絶望的な状況で、アメリカを目指す彼らの運命は……。
<感想>家族に会うためにメキシコからアメリカへと不法入国を試みる密入国者たち。初めは、仲買人が2人いて密入国者が13人くらいいた。途中で車の故障で歩くことになり、砂漠の中を国境目がけて歩いていく。国境には、トランプ大統領が言っていた、ドイツの東西を隔てるコンクリート壁はなく、有刺鉄線が張りめぐされており、そこを難なく潜り抜ける。
それからが、50度を超える太陽が照り付ける中、砂漠を歩くだけなのだが、平坦な道ではなく、険しい岩山やサボテン群の中、それにガラガラ蛇の巣窟など、そこへ不法移民を嫌うアメリカ人ハンターが登場してきて、皆殺しにしていくシーンもあり、ハンターの男は腕が良くて100発100中狙撃が命中するという凄腕であります。それに、賢いシェパード犬も一緒にいて、鼻が利くしご主人様の言うことをよく聞く名犬でもあります。ですが、国境の保安官や、麻薬のギャングたちが襲って来るということもありません。
この密入航者の素性も分からなく、二手に分かれて歩いていたので、先頭の8人が先に狙われ、そのハンターに撃たれて死んでしまう。そして、犬をけしかけて、残った密入国者の5人を追いかけることになる。
水も武器も通信手段もないという最悪の状況で繰り広げられる、手に汗を握る逃走劇。隠れる場所が見つからないシチュエーションを、リアルに切り取った映像が、人間の小ささを炙り出すと同時に、一瞬先すら予想できない緊迫感を生み出しているのだ。
まさに、メキシコとの国境に壁を作ると宣言していた米トランプ大統領政権下の今だからこそ観たい、社会派とも言える題材を骨太なエンターテイメントに昇華させた作品でもあります。
このハンターなるアル中のおっさんの名前も分からず、ただ、殺人鬼となって射撃をして撃ち殺すという、その中でも犬も獰猛で人間の首に食らいつき噛みつき殺すという恐怖も。
残ったメキシコ人たちも、犬の餌食になるものや、スナイパーの銃弾に倒れる者など、最後に残ったのが、メキシコを代表する人気俳優のガエル・ガルシア・ベルナルと、若いメキシコ人の女性。その女もスナイパーに肩と腕を撃たれて怪我をしてしまう。
観ていて、ハラハラ、ドキドキするシーンが満載であり、アル中ハンターオジサンが、乗っていたトラックを奪い取ろうとするガエルくん、メキシコ人女性は野原でトイレをするも、そこがガラガラ蛇の巣であってピンチになるも巧く抜け出す。
50度の熱さにぐったり。車を奪還するシーンも、ハンターと犬をガエルくんが持っていたぬいぐるみ作戦で上手くいくのだが、車を奪った後がいけない。直ぐに猟銃でタイヤを撃たれてトラックが横転して、車は破壊されてしまう。
そこからは、怪我をしている女をサボテンのところに置いて、自分が囮になってハンターの相手になる。
岩山を上り、サボテンの下をかいくぐり、犬がサボテン畑の下へ来た時に、車から盗んだ照明弾を犬の口の中へと打ち込むという。
アル中ハンターオジサンは、犬が死んでしまい怒り心頭となりガルシアを必死に殺そうと追いかけるも、こちらは若い青年であり、ハンターはいつもバーボンを呑んでいるアル中、だから急な岩山を上り下りは肉体的に厳しくて息が上がるのだ。
岩山の下にいるハンターに、うえから石を落とせばいいのに、石をたくさん手に持ち投げつければいいのに、なんて思っていたら、ハンターが銃を持ちながら崖下を覗いている。そこを狙って体当たりをかますガエルくんのお手柄でした。
どうか命だけは助けてくれと命乞いをするハンター、しかし、ガエル君は脚の骨を折っているハンターに、この暑さでは水もなく動けないなら、砂漠での厳しさを知っているはずのハンターおじさん。このままにしておいても充分命を失くすことを知っている。
女を背負って、ひたすら歩くガエルくん、真っ白い大地の塩湖が広がる。もうすぐハイウェーだ、二人だけが助かるという運命に、神に感謝を、祈りたい。
2017年劇場鑑賞作品・・・99アクション・アドベンチャーランキング