ブラジルが世界に誇る名サッカー選手、ペレの伝記ドラマ。スラム育ちの少年だった彼がFIFAワールドカップブラジル代表に選ばれ、奇跡的な活躍を繰り広げるさまを描く。『ファヴェーラの丘』などのジェフ・ジンバリストと、兄弟のマイケル・ジンバリストがメガホンを取り、ペレ自身が製作を務める。『ジュラシック・ワールド』などのヴィンセント・ドノフリオ、『チリ33人 希望の軌跡』などのロドリゴ・サントロらが出演。波瀾(はらん)万丈なペレの人生と臨場感に満ちた試合シーンに引き込まれる。
あらすじ:ブラジルのスラム街で育った少年ペレ(ケヴィン・ヂ・パウラ)は、類いまれなサッカーの才能に恵まれていた。1950年にFIFAワールドカップのブラジル大会が開催され、父と共に優勝を確実視された自国チームを応援するが、彼らがまさかの敗北を喫してしまう。ペレは、ショックを受けて涙する父を目にし、ワールドカップでブラジルを優勝させると決意する。そして1958年、ペレはワールドカップのスウェーデン大会に向けたブラジル代表チームのメンバーに選出され、父のため、国のために優勝を目指す。
<感想>弱冠17歳にしてブラジルの10番を背負い、母国をワールドカップ初優勝に導き、その後も2度の優勝に貢献するなど史上最も偉大なサッカー選手と称えられる“サッカーの王様”ペレの波乱万丈の半生を映画化したドラマ。
ペレと呼ばれた少年は、バウルという貧しい村で育ち、友人たちと共に洗濯物を丸めたものをボールがわりにサッカーをする日々を過ごしていた。
1950年、自国開催のW杯でブラジルは決勝で敗れ、ペレは涙に暮れる父親ドンジーニョに大胆な約束をする。「いつか僕がブラジルをW杯で優勝させる。約束する」 しかし、ペレの母親セレステは彼がサッカーをすることに反対した。サッカー選手だったドンジーニョが膝の怪我をきっかけにサッカー選手を引退、貧しい生活を余儀なくされていたからである。
スラムしか知らないペレの人生はここから始まる。ペレが歩むこととなる道は決して平坦なものではなかったー彼を待ち受けている困難とは?彼はいかにして世界を変えたのか?
サッカー界のレジェンドであります、ペレが貧困の中から頭角を現していく少年時代の姿を描いているサクセス・ストーリー。サッカーファンでなくとも、正攻法に盛り上がるスポーツ映画として楽しめるのではないかしら。
ご存じペレが初出場の世界大会で大活躍して、チームを勝利に導くまでを描いている。貧乏な子供時代から苦労してのし上がるプロセスは、お約束どうりの展開と演出であります。
その中でもペレを差別するエリート白色人種の描写が、型どうりの悪役タイプなので味気がない。ですが、彼らも欧州人に劣等感を持っていたと判るあたりにヒネリが効いておりよかった。ウルグアイに逆転負けしたショックで、チーム全体で得意の個人技を封印するという内幕も面白い。
そして、特に幼少より、ペレの身体に馴染むジンガというブラジル特有のテクニックにまつわる、文化的エピソードが面白かった。ヨーロッパに対してのブラジルという視点が生きていると思います。
注:ジンガとは、ブラジルの囚人たちが手を拘束されながらも動こうとする格闘技“カポエラ”の足技のことで「腰を落として横に動く」独特のスタイルは、サンバのステップの原点でもあるという。抑圧された民族の歴史が生み出した“土着”の足技。
最年少17歳で出場したワールドカップで、そのスタジアムを初めて踏んだペレが、観衆を悠然と見渡すショットが素晴らしくて感激しました。
最後に自国民族の誇りを謳いあげるのは、いかにも今風の感じでありました。
2016年劇場鑑賞作品・・・145映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:ブラジルのスラム街で育った少年ペレ(ケヴィン・ヂ・パウラ)は、類いまれなサッカーの才能に恵まれていた。1950年にFIFAワールドカップのブラジル大会が開催され、父と共に優勝を確実視された自国チームを応援するが、彼らがまさかの敗北を喫してしまう。ペレは、ショックを受けて涙する父を目にし、ワールドカップでブラジルを優勝させると決意する。そして1958年、ペレはワールドカップのスウェーデン大会に向けたブラジル代表チームのメンバーに選出され、父のため、国のために優勝を目指す。
<感想>弱冠17歳にしてブラジルの10番を背負い、母国をワールドカップ初優勝に導き、その後も2度の優勝に貢献するなど史上最も偉大なサッカー選手と称えられる“サッカーの王様”ペレの波乱万丈の半生を映画化したドラマ。
ペレと呼ばれた少年は、バウルという貧しい村で育ち、友人たちと共に洗濯物を丸めたものをボールがわりにサッカーをする日々を過ごしていた。
1950年、自国開催のW杯でブラジルは決勝で敗れ、ペレは涙に暮れる父親ドンジーニョに大胆な約束をする。「いつか僕がブラジルをW杯で優勝させる。約束する」 しかし、ペレの母親セレステは彼がサッカーをすることに反対した。サッカー選手だったドンジーニョが膝の怪我をきっかけにサッカー選手を引退、貧しい生活を余儀なくされていたからである。
スラムしか知らないペレの人生はここから始まる。ペレが歩むこととなる道は決して平坦なものではなかったー彼を待ち受けている困難とは?彼はいかにして世界を変えたのか?
サッカー界のレジェンドであります、ペレが貧困の中から頭角を現していく少年時代の姿を描いているサクセス・ストーリー。サッカーファンでなくとも、正攻法に盛り上がるスポーツ映画として楽しめるのではないかしら。
ご存じペレが初出場の世界大会で大活躍して、チームを勝利に導くまでを描いている。貧乏な子供時代から苦労してのし上がるプロセスは、お約束どうりの展開と演出であります。
その中でもペレを差別するエリート白色人種の描写が、型どうりの悪役タイプなので味気がない。ですが、彼らも欧州人に劣等感を持っていたと判るあたりにヒネリが効いておりよかった。ウルグアイに逆転負けしたショックで、チーム全体で得意の個人技を封印するという内幕も面白い。
そして、特に幼少より、ペレの身体に馴染むジンガというブラジル特有のテクニックにまつわる、文化的エピソードが面白かった。ヨーロッパに対してのブラジルという視点が生きていると思います。
注:ジンガとは、ブラジルの囚人たちが手を拘束されながらも動こうとする格闘技“カポエラ”の足技のことで「腰を落として横に動く」独特のスタイルは、サンバのステップの原点でもあるという。抑圧された民族の歴史が生み出した“土着”の足技。
最年少17歳で出場したワールドカップで、そのスタジアムを初めて踏んだペレが、観衆を悠然と見渡すショットが素晴らしくて感激しました。
最後に自国民族の誇りを謳いあげるのは、いかにも今風の感じでありました。
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