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ザ・ブリザード3D ★★★★

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アメリカ沿岸警備隊史上最も困難とされた海難事故、SSペンドルトン号の救出劇を映画化。冬の寒さが厳しい北大西洋上で悪天候により遭難した巨大タンカーに残された生存者32人の救助に、4人の沿岸警備隊が定員12人の小型木製救助艇で挑む。監督は、『ラースと、その彼女』などのクレイグ・ギレスピー。主演を『スター・トレック』シリーズなどのクリス・パインが務めるほか、『トロイ』などのエリック・バナ、『ジェシー・ジェームズの暗殺』などのケイシー・アフレックらが共演。
あらすじ:真冬の大西洋でブリザードに襲われた巨大タンカーが大破し、船内に32人の乗組員が取り残されてしまう。生存者の救出にバーニー(クリス・パイン)率いる4人の沿岸警備隊員が向かうが、彼らが乗り込んでいるのは定員12人の木製小型救助艇であった。一刻を争う状況で、一行は決死の救助活動に挑む。

<感想>荒れ狂う氷点下の海に取り残されたタンカーの船員たちを救うため、大嵐に立ち向かった4人の男たちの物語で、アメリカ沿岸警備隊に今でも語り継がれている凍てつく海での、奇跡の救出ミッションを描く実話を基にした感動のアクション映画です。

1952年2月18日、マサチューセッツ州ケープコット沖を最大規模のブリザードが襲った。そんな嵐の中で、船長の命令で高波にもなれながら突き進んでいくタンカー、ペンドルトン号。その時、大きな衝撃と共に船内に海水が流れ込んでくる。甲板に上がった船員は、そこで信じられない光景を目にする。船体が真っ二つに裂け、操舵室のある船首は海中へと消えていったのだ。

そして、同時に起きた二つの遭難事故。同じ頃に、アメリカ沿岸警備隊のチャタム支局では、隊員の一等兵バーニーが吹き荒れるブリザードの中、海の監視を続けていた。そこへ、巨大タンカーのフォート・マーサー号難破の報せが入る。この大事故に沿岸のすべての支局が救助隊を派遣する。

それに、荒れ狂う海の中、船尾部分のペンドルトン号に取り残され、嵐の中を漂流する船員30余名。船首がないので舵の取れなければ無線も通じない。かろうじてプロペラが回っているため船は浮かんでいるが、浸水でエンジンが止まるのも時間の問題であった。みんなからリーダーに推薦されたのが、一等機関士シーバート、ケイシー・アフレックは大きな賭けに出る。それはわずかに操舵ができるようにして浅瀬に乗り上げ、救助を待とうというのだ。そのことで、反対の意見をいう男もいたが、多数決でシーバートの言うとおりにした。

そして、チャタム支局、主な隊員はみなマーサー号の救助で出払っている。それに、救助無線もなかったために、沿岸救援隊の司令官グラフは何かの見間違いではないのかと疑う。しかし、バーニーら4名の隊員に救助に向かうように指示を出すのだ。
そのころ、荒れ狂う嵐の中で、ペンドルトン号は即席の舵を必死に操り浅瀬に乗り上げ、なんとか漂流の危機からは脱したのだが、船の浸水は止まらずついには、エンジンがストップしてしまう。船内は闇に包まれ猛烈な寒さが襲ってくる。

沿岸警備隊の4人は、小さな救命艇に乗り救助に向かうも、1年前にバーニーは同じような状況で救助に失敗し、8人の命を救えなかったという苦い過去があったのだ。
その彼の心の傷を知る婚約者のミリアムは、沿岸救助隊の仕事の危険も分かり仕事を辞めて欲しいような顔をする。このミレアムに扮したのが、ホリデー・グレンジャーで「シンデレラ」の意地悪お姉さんを演じた女優さん。だから、気が強い女なのね。

だが、バーニーは今度こそ救助を待っている人たちを救おうと必死に頑張るのだ。バーニーと共に小さな救命艇に乗りこんだのは、彼と中違いをしているリヴシー、ベン・フォスターが演じているが、少し太っていて貫録があった。それに、これまでに出動経験のないフィッツにマスキーという心もとない顔ぶれである。それでも、バーニーは固く心に誓う、もう失敗は繰り返さないと。必ず見つけ出し助けを求める彼らを必ず救って見せると。

だが、猛烈なブリザードが吹き付ける中、大波が押し寄せてくるのもしっかりと舵を握りしめて波を乗り切る。観ていても怖いくらいの大波、何度も押し寄せては、小さな救命艇が木の葉のように波にのまれていくのだ。命がけの救難ミッションに挑んでいくのだ。
風速40メートルのブリザード、波の高さは20メートル以上、特にケープコット沖は、長い砂州が広がり、遠洋との境には巨大な高波が発生するというのだ。その高波に飲み込まれたら小型救命艇などひとたまりもない。巧みな操船で見事に遠洋へと抜け出したバーニーの舵とりも凄いが、その過程で羅針盤を失ってしまうとは。

それでも、地元の海を知り尽くしているバーニーは、大海原のブリザードの中で巧みな舵取りで、奇跡的に砂州にいたペンドルトン号を発見する。ところが、生存者の数が32人であり、小型船救命艇の定員は、わずかに12人。ですが、バーニーは全員を乗せて港まで行くと、決して諦めることはなかった。小型救命艇の上にはみ出るように、すずなりに32人と4人が乗って、救命艇が沈むのではないかとヒヤヒヤしながらも港へと向かう。

ところが、港ではブリザードで停電になり真っ暗、灯台なんかないし、船を迎えるべく灯りが無く真っ暗状態。心配して海を見つめる婚約者のミリアムが、車のライトを点ける。すると、港にいたみんなも車のライトを点けて、バーニーたちの救命艇に知らせるのだ。
真っ暗な海を航行してきたバーニーも、港の灯りを見つけてこれは助かると、冷えた心も温かくなりかじかんだ手も、強く舵を握っていたのでは。このラストの瞬間が一番嬉しくて涙が出ました。クリス・パインたちが、全身ずぶ濡れになっての演技に感心。エンドロールに、実際に任務に関わった人々が、今でも健在で映ってましたね。
2016年劇場鑑賞作品・・・48映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

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