Quantcast
Channel: パピとママ映画のblog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2328

群盗 ★★★★

$
0
0
『テロ,ライブ』『ベルリンファイル』などのハ・ジョンウと『デュエリスト』『超能力者』などのカン・ドンウォンが共演を果たしたアクション。朝鮮王朝末期を舞台に、屠畜(とちく)人から、民衆を解き放つ義賊となった男の活躍を追い掛ける。メガホンを取るのは、『悪いやつら』などのユン・ジョンビン。『ファイ 悪魔に育てられた少年』などのイ・ギョンヨン、『さまよう刃』などのイ・ソンミンらが共演。壮大でドラマチックな物語に加え。包丁を用いた奇抜かつ壮絶な立ち回りに引き込まれる。
あらすじ:1862年、王朝末期の朝鮮。人々は悪徳官僚や貴族の支配下に置かれ、自由を奪われた上に貧しい生活を強いられていた。極貧に苦しむも圧政に従って生きる屠畜(とちく)人のを殺すように(ハ・ジョンウ)は、貧しいながらも母親と妹の3人で平穏に暮らしていた。

だが、大富豪チョ家の長男で、人並み外れた剣の腕を持つ武官ユン(カン・ドンウォン)と出会い、ある仕事を依頼される。だが、ユンに依頼された仕事に失敗したため家族を殺されてしまい、家を焼かれてその焼け跡から重症を負いながらも助かったトルムチは、死刑を宣告される。
絶望のふちに立たされる中、それを救ってくれたのが、義賊の一団だった。盗賊団に助けられた彼はトチと名前を変え、復讐に燃えた彼は、仕事道具だった包丁を武器にして、修行を積み義賊の一員となる。そこから、ユンと義賊たちの激しい戦いが何度も繰り返されていく。トチは、圧政を打ち砕く義賊として活躍するようになり……。

<感想>1860年代朝鮮の義賊と悪徳官史の戦いを描くアクション時代劇である。野盗軍団の圧政への戦いを描くこの映画は、時にはかつてのマカロニ・ウェスタン調でもあり、西部劇に似た場面もあるが、茶系色のしぶく抑えた色調が、砂埃の中から夕陽に向かって馬を蹴る群盗たちの情景に味わいを与えているのがいい。

圧政者は白装束(喪中の着物)を際だたせた剣裁きの鮮やかな、イケメンのカン・ドンウォンであり、貧困にあえぐ庶民を踏みにじる悪らつな貴族を演じているのだ。悪役キャラなのに目だっていて画面を引き立てているのが憎い。今作では、何故か悪役だが、生まれが遊郭の女が母親で、生まれたのが男の子のユン。大富豪チョ家の跡取りとして男の子が生まれなかったために、幼いころから一変して、妓生の子というハンディを背負いながらも大富豪の長男として迎え入れられる。

ですが、本妻が夫にまたがって妊娠し男の子を産み落とす。そこからユンの人生は天国と地獄の境い目で、運よく弟が病死をして死んでしまった。ですが、その弟の嫁が妊娠をしており、ユンがその身籠った嫁を殺すようにと殺し屋トルムチに依頼する。だが、トルムチは、身籠った嫁の前で義賊たちに囲まれ、逃げてしまう。
山奥の谷間に住む義賊に助けられ、そこで男の子を産むも嫁は亡くなってしまう。

その後継ぎの赤ん坊を育てる、弓の名人の女の活躍ぶりも必見です。秘密の秘境にユンが兵隊を引き連れて押し寄せるシーン、20人以上の盗賊を一人で斬りまくる圧巻の剣裁きにお見事というしかない。

それでも、義賊たちには、生臭坊主のテンチュに、イ・ギョソンが、怪力戦士のチョンボには、マ・ドンソク他、ブサイクで小汚いがカッコいい彼らのキャスティンにもあっ晴れといいたい。

アクションシーンのカット割りの多さに、始めはどうなることやらと思ったのだが、見せ場はきっちりと見せてくれるのでいいとする。しかし、これはどうみても美男子カン・ドンウォンの映画だろう。美貌も流れるような殺陣も、華やかな女優がいないので、それを補っているような余りある鮮烈なる美しさにうっとりするしかない。
対する屠畜人のハ・ジョンウは、老け役でなんか坊主頭で、『テロ、ライブ』の眼鏡のキャスター役がイケメンに映っていたのに、しかし、今回は、義に厚くピュアすぎるところがたまにキズである義賊の役にぴったりで、さすが役者ですよね。。

クライマックでの対決では、カン・ドンウォンは弟の赤子を抱いてのハンディを負わされての戦いなのだ。彼を追う義賊のトチのハ・ジョンウとの、竹林の対決は、華麗な剣裁きで竹林を切り落とすカン・ドンウォンの見事な剣さばきに、ハ・ジョンウの肉切り包丁の二刀流との戦いは、まるで「グリーン・デスティニー」のような美しさと華麗さで、カン・ドンウォンのハンディが、圧倒的な悲哀を醸し出すラストにもカン・ドンウォンの憐れな最後に感無量であった。

さすがに、いいアクション映画の絶対条件には、悪役が魅力的なこと。華麗な剣裁きに身のこなしといい、文句のつけようがない悪役のカン・ドンウォンに魅了されました。
2015年劇場鑑賞作品・・・151映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2328

Trending Articles