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ジヌよさらば ~かむろば村へ~★★★★

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人気漫画家いがらしみきおの「かむろば村へ」を基に、お金アレルギーになり東北の寒村に移り住んだ元銀行員が、お金を全く使用しない生活に挑むさまを描くコメディー。劇団「大人計画」を主宰する俳優の松尾スズキ監督と『舟を編む』などの松田龍平が、『恋の門』以来となるタッグを組む。主人公を取り巻くくせ者ぞろいの村人たちには、『夢売るふたり』の阿部サダヲと松たか子、『ヒミズ』などの二階堂ふみ、ベテラン西田敏行ら豪華キャストがそろう。
あらすじ:お金アレルギーになってしまった銀行マン高見武晴(松田龍平)は会社を辞め、お金を使わない生活をすべく東北の寒村に移住。そこには謎めいた過去を持つ世話焼きな村長(阿部サダヲ)や、自ら神と称し周囲から人望のある老人(西田敏行)など、強烈な個性を持つ村人たちがいた。一筋縄ではいかない彼らと向き合い自給自足の生活を目指すうちに、高見の生活は予期せぬ展開を見せ……。

<感想>俳優、演出家など、あらゆるメディアでマルチに活躍する松尾スズキが、7年ぶりにメガホンを取った話題作ということで観賞。原作が漫画なので、ユーモアたっぷりの喜劇です。主演が「恋の門」でタッグを組んだ松田龍平。そして意外にも松尾スズキ監督とは初顔合わせの阿部サダヲがあらたな一面を披露しています。
冒頭で、村へ来たのはいいけれど田舎の夜の寒さをなめきっていて、結局は村長に火を焚いて貰い防寒具をもらって一夜を過ごすことに。一軒家を借りたのはいいけれど、電気も無し、水道も無し、ガスも無しで、村の人たちがいい人ばっかりで、特に村長の奥さん松たか子が食料を運んでくれる。

そして、田んぼに行っても、田植えのやり方も知らないで、村のオジサンが機械で田植えをしてくれる。そして、村長の妻が経営するスーパーで、バイトをしたいといい、給料は現物支給でと。
田舎でお金を使わず生きることを決めた“お金恐怖症の男”と、彼を取り巻く人々との生活を描く人情コメディになっている。とにかく、阿部サダの村長の怪演っぷりに目を奪われる。何だか、阿部サダヲに食われたような映画に見えてしょうがなかった。

ですから、主人公の飄々とした松田龍平の演技に、存在感の薄さも見えて、それにベテラン西田敏行さん、「マエストロ!」でもアドリブ全開で面白かったけれど、ここでは“なかぬっさん”として、村人から自他共に認める村の 神さまの西田敏行の、少し不思議な雰囲気を持った老人。目が黄金のようにキラリと光るあたりが、やっぱこの土地の神様なのかもしれませんね。西田敏行のアドリブともいえる演技のオンパレードに笑いが止まりません。

れに、監督の松尾スズキも阿部サダヲの過去を知る怪しき男、ヤクザの多治見役で出演。阿部サダヲ演じるかむろば村の村長の、異常なまでの世話好きに翻弄される松田龍平。その村長の妻に松たか子が扮して、美人で色っぽいしで松尾スズキが誘拐して監禁する場面では、下着(緑色のスリップ)一枚で熱演している。
それに、たった一人の村の女子高校生には、二階堂ふみが何かと松田龍平に近づき、パンツまで見せるエロエロシーンもあり、松田が持っているお金目当てでお色気を振りまいて100万円貰い村から逃げ出すも、金を全部使ってしまい村へ戻ってくる。何かもったいない使い方である。

中でも、上下の黒いレザーでハーレーに乗っている片桐はいりの存在感。真四角な顔して、何かにつけてよそもんの高見武晴の世話をやくのだ。

それに、村長選挙があるのですが現在の村長阿部サダヲが、ヤクザの男と大喧嘩をして留置所に入っているので、立候補出来ない。助役の男が町会議員の後ろ盾で、村長に立候補。そして、村の神様“なかぬっさん”の応援で松田龍平が村長に立候補することになる。
それが、とんとん拍子に村に来たばかりの高見武晴が村長になってしまう。銭、お金に頼らずに生きていけるかというテーマや物語よりも、次から次へと飛び出してくるキャラクターの面白さと、彼らが右往左往する様を眺めているだけで楽しくて、面白くて幸せになってくるのだから。
2015年劇場鑑賞作品・・・72映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング


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