唐沢寿明が「20世紀少年」3部作完結以来5年ぶりに映画主演を務めたオリジナル作品。特殊スーツに身を包み、映画やドラマでヒーローや怪獣の役割を演じるスーツアクターの主人公・本城渉を、下積み時代に「仮面ライダー」や「スーパー戦隊」シリーズでスーツアクターを務めた経験のある唐沢が演じた。
素顔で役を演じることのないスーツアクターの多くは、いつかアクション俳優として主役を演じることを夢見ている。ブルース・リーにあこがれる熱血漢の本城渉は、25年間スーツアクターとしてのキャリアを重ねるも、顔出しでの映画出演がかなわず、ついに妻子に逃げられてしまう。さらに、新人の一ノ瀬リョウの台頭によって追い詰められていたある日、千載一遇のチャンスが舞い込むが、その仕事は命を落としかねない危険なスタントだった。
<感想>子供たちだけでなく大人をも魅了する特撮ヒーロー作品。本作はその立役者でありながら、これまであまり日の目を見る機会がなかった“スーツアクター”に、初めてスポットを当てた青春エンターテインメント。
アクションスターになる夢を抱き続ける主人公のベテラン、スーツアクター役を演じたのは、自身もスーツアクター出身の唐沢寿明だ。撮影前からトレーニングを重ねて自らスタントにも挑戦しており、東映アクションクラブ時代の仲間も応援に駆け付けたという、クライマックスの白忍者100人斬りシーンは本当に見応えあった。
その他にも、唐沢さんはこの役を演じるにあたり、約4か月間のトレーニングで肉体改造を行ったそうです。飛び込みスタントや、ド迫力の殺陣や、高さ8.5メートルからの落下など極限に挑んだスタントは、50歳とは思えない圧巻のキレっぷりでした。当然、自身に重ね合わせる部分もあったと感じましたね。
物語は、主人公本城が演じるはずだった映画版の“顔出し“役を、新人の人気アイドル・一ノ瀬リョウに取られてしまう。しかも、彼のマネージャーから殺陣の指導をお願いされ、仕方なく引き受けることに。それに、肝心のスーツを着てのアクションシーンは、もちろん本城がすることになるのだ。
その一ノ瀬が、現場での生意気な態度に眉をひそめるのだが、彼の隠していた幼い妹に弟を養っている事を知り、仲間たちとスタントを教える内に交流が深まっていく。どうりで、弁当をたくさん持っていくと思った。
細身の福士蒼汰が演じる生意気な新人くんの夢は、ハリウッドで成功して、自分たちを捨てて行った母親に逢いたいという望みに、本当だったら恨み辛みを思い絶対に許せないのに、幼い弟妹のことを思うとやっぱり母親に逢わせてあげたいのだ。福士蒼汰は、「仮面ライダーフォーゼ」(11)の顔出し主人公を務めた経験もあり、最近ではラブコメの「好きっていいなよ」で高校生役で出ています。
そして、本城が代表を務める「下落合ヒーローアクションクラブ」の面々も個性派ぞろいだし、強面の寺島進が、ブラジャーを付けてピンク役をし、黒谷友香が身長をいかして男役のブルーを演じるなど、彼らの真剣でコミカルな仕事ぶりにも注目したい。ほっこりは、中盤に寺島進がスタッフの女性との結婚式も描かれていいですよね。
その他にも、東映スター大御所の松方弘樹が、本城の味方であり、黒忍者の親分として出演したりして、なんとその他にも劇中映画の監督役に、韓国映画「王の男」の、イ・ジュニク監督が出演しているのだ。本城の別れた妻には、和久井映見が、その妻とお見合いする相手には及川光博など主演級の俳優陣が集結。
ベテランの寺島進らが扮するスーツアクターの仲間たちも味があり魅力的でしたね。「神龍戦士ドラゴンフォー」のメンバーの中に、一人女性の黒谷友香がいて、口が悪くて少々荒っぽいが情に熱く、最初はいがみ合っていたリョウの事情を知って、食事を作ったりして協力してやる。
それに、リョウがハリウッド映画の「ラストブレイド」への出演が決定。だが、その映画の最中に主役の中国人・白忍者役者が突然降坂する。つまり、監督がワーヤーなしのCGなしで、主役の白忍者のアクションシーンがハードなことに腹を立てての降坂なのだ。じゃ、日本の撮影を取り止めにしようということになるも、そこでプロデューサーの加藤雅也が、本城に代役として選ばれるも、危険なアクションが多く、見せ場の2階から落下する下のは何も敷いていない。それに、100人の黒忍者との対戦も休まず撮り続けるハードなもの。
クライマックの身体中に火が回っても戦い続ける、本城のスーツアクターとしての意地と度胸、熱演には驚き、下積生活の辛い経験をした唐沢さんだからこそ、「オレがやらなきゃ誰も信じなくなるぜ、夢は必ず叶うってことを」。熱い人間ドラマも映し出され、一生懸命にやっている姿に胸が熱くなり、映画人たちの生き様を見せつけられる感動作です。
2014年劇場観賞作品・・・283 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
素顔で役を演じることのないスーツアクターの多くは、いつかアクション俳優として主役を演じることを夢見ている。ブルース・リーにあこがれる熱血漢の本城渉は、25年間スーツアクターとしてのキャリアを重ねるも、顔出しでの映画出演がかなわず、ついに妻子に逃げられてしまう。さらに、新人の一ノ瀬リョウの台頭によって追い詰められていたある日、千載一遇のチャンスが舞い込むが、その仕事は命を落としかねない危険なスタントだった。
<感想>子供たちだけでなく大人をも魅了する特撮ヒーロー作品。本作はその立役者でありながら、これまであまり日の目を見る機会がなかった“スーツアクター”に、初めてスポットを当てた青春エンターテインメント。
アクションスターになる夢を抱き続ける主人公のベテラン、スーツアクター役を演じたのは、自身もスーツアクター出身の唐沢寿明だ。撮影前からトレーニングを重ねて自らスタントにも挑戦しており、東映アクションクラブ時代の仲間も応援に駆け付けたという、クライマックスの白忍者100人斬りシーンは本当に見応えあった。
その他にも、唐沢さんはこの役を演じるにあたり、約4か月間のトレーニングで肉体改造を行ったそうです。飛び込みスタントや、ド迫力の殺陣や、高さ8.5メートルからの落下など極限に挑んだスタントは、50歳とは思えない圧巻のキレっぷりでした。当然、自身に重ね合わせる部分もあったと感じましたね。
物語は、主人公本城が演じるはずだった映画版の“顔出し“役を、新人の人気アイドル・一ノ瀬リョウに取られてしまう。しかも、彼のマネージャーから殺陣の指導をお願いされ、仕方なく引き受けることに。それに、肝心のスーツを着てのアクションシーンは、もちろん本城がすることになるのだ。
その一ノ瀬が、現場での生意気な態度に眉をひそめるのだが、彼の隠していた幼い妹に弟を養っている事を知り、仲間たちとスタントを教える内に交流が深まっていく。どうりで、弁当をたくさん持っていくと思った。
細身の福士蒼汰が演じる生意気な新人くんの夢は、ハリウッドで成功して、自分たちを捨てて行った母親に逢いたいという望みに、本当だったら恨み辛みを思い絶対に許せないのに、幼い弟妹のことを思うとやっぱり母親に逢わせてあげたいのだ。福士蒼汰は、「仮面ライダーフォーゼ」(11)の顔出し主人公を務めた経験もあり、最近ではラブコメの「好きっていいなよ」で高校生役で出ています。
そして、本城が代表を務める「下落合ヒーローアクションクラブ」の面々も個性派ぞろいだし、強面の寺島進が、ブラジャーを付けてピンク役をし、黒谷友香が身長をいかして男役のブルーを演じるなど、彼らの真剣でコミカルな仕事ぶりにも注目したい。ほっこりは、中盤に寺島進がスタッフの女性との結婚式も描かれていいですよね。
その他にも、東映スター大御所の松方弘樹が、本城の味方であり、黒忍者の親分として出演したりして、なんとその他にも劇中映画の監督役に、韓国映画「王の男」の、イ・ジュニク監督が出演しているのだ。本城の別れた妻には、和久井映見が、その妻とお見合いする相手には及川光博など主演級の俳優陣が集結。
ベテランの寺島進らが扮するスーツアクターの仲間たちも味があり魅力的でしたね。「神龍戦士ドラゴンフォー」のメンバーの中に、一人女性の黒谷友香がいて、口が悪くて少々荒っぽいが情に熱く、最初はいがみ合っていたリョウの事情を知って、食事を作ったりして協力してやる。
それに、リョウがハリウッド映画の「ラストブレイド」への出演が決定。だが、その映画の最中に主役の中国人・白忍者役者が突然降坂する。つまり、監督がワーヤーなしのCGなしで、主役の白忍者のアクションシーンがハードなことに腹を立てての降坂なのだ。じゃ、日本の撮影を取り止めにしようということになるも、そこでプロデューサーの加藤雅也が、本城に代役として選ばれるも、危険なアクションが多く、見せ場の2階から落下する下のは何も敷いていない。それに、100人の黒忍者との対戦も休まず撮り続けるハードなもの。
クライマックの身体中に火が回っても戦い続ける、本城のスーツアクターとしての意地と度胸、熱演には驚き、下積生活の辛い経験をした唐沢さんだからこそ、「オレがやらなきゃ誰も信じなくなるぜ、夢は必ず叶うってことを」。熱い人間ドラマも映し出され、一生懸命にやっている姿に胸が熱くなり、映画人たちの生き様を見せつけられる感動作です。
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