マイケル・ダグラス、ロバート・デ・ニーロ、モーガン・フリーマン、ケヴィン・クラインら大物オスカー俳優たちが豪華共演を果たしたドラマ。老いても気持ちだけは子ども時代から変化のない友人たちが、ラスベガスを舞台に大騒ぎする一夜を描き出す。監督は『ナショナル・トレジャー』シリーズなどのジョン・タートルトーブ。友情に夫婦愛に恋愛などさまざまな要素が絡み合う極上の物語に引き込まれる。
<感想>少年の頃からの仲良し4人組。チームワークは抜群で、仲間がやられれば一致団結して立ち向かう?・・・そんな4人が腐れ縁といっていいのか、長い付き合いなのだ。住む土地が離れても、それぞれの人生を歩んでいても、コトがあれば連絡をとりあい、そして気が付けば60年近い年月が流れていた。4人共4立派なお爺ちゃんである。体のあちこちに不具合が生じ、つれあいには先立たれ、年寄り扱いが腹ただしくもあり、しかし実際に老境にあることも事実なのだ。
しかし、女同士の友情を描いた作品はあるにはあるが、傑作が多いのはなんたって“男の友情”映画だろう。タイトルを上げたらキリがないけれど、バチェラーパーティの話とくれば「ハングオーバー!」や「プライズメイズ」コメディだろうと犯罪アクションだろうとアメリカ人の人生の節目はラスベガスなのだ。ラスベガスに「ト」を挿入したのは上手いネーミングだと思った。寂しいけれど人生最後になるやもしれぬラスベガスに、いい歳こいた親父4人組がやって来るのだから、これぐらいのシャレもいいたくもなるもの。
なんたって顔ぶれがむちゃくちゃ豪華なのだ。最年長のモーガン・フリーマンにロバート・デ・ニーロ、マイケル・ダグラスに一番年下のケヴィン・クラインと、こんな4人が並んでいるのを見たら、取り敢えず観たくなるもんだ。
4人の中でただ一人独身だったビリー=マイケル・ダグラスが結婚を決意したのだ。それも娘のような、いや孫のような婚約者とのラスベガスでの挙式に、ビリーは仲間たちを招待する。
持病を抱えたアーチー=モーガン・フリーマンは、息子に内緒で家を抜け出し、フロリダで優雅に退屈な引退生活を送っていたサム=ケヴィン・クラインと合流。パディ=ロバート・デ・ニーロの元へと向かう。パディは1年前に最愛の妻を亡くして引きこもり状態で、ビリーが葬儀に参列しなかったことを恨んでいる。それでもアーチーとサムに無理やり引きずられるようにして、パディもラスベガスへとやってくる。久々に再会すれば憎まれ口を叩きながら、4人とも“少年”に戻ってしまうところが可愛らしい。
ジジイ軍団は再結集し、老骨にムチ打ってラスベガスでバチェラーパーティーを計画。孫のために貯めていた年金の半分を全部カジノにぶち込んだアーチー、みるみる間に10万ドルも勝ち喜ぶ。そして、年甲斐もなくこの年になると古女房も出来た女で、「一っ発、男の花火を上げてこい」とばかりにコンドームとバイアグラを持たしてくれたサムの妻。
バカ親父軍団は最上階のVIPルームを占拠し、賄賂を払ってビキニ美女コンテストに乱入したり、ディスコ若者と乱闘したり、恋にダンスに花を咲かせて大いに羽目を外すという筋立て。だが、気難し屋のパディだけがビリーとソリが合わない。彼には亡き妻を巡って、ビリーと確執があったのだ。
そのことが明かされるのが、ここでも二人共同時に好きになるのが、カジノの歌姫=メアリー・スティーンバージェンとの出会いに心揺れ、ビリーには若い婚約者もいるのに歌姫はビリーを選ぶ。
そして、ビリーが独身を貫き通した本当に愛した女性が、パディの妻だったこと。そして、ビリーを選んだその妻をパディに譲ったことなどが明かされる。今度もその様に、妻に死なれたパディを慰めようと自分ではなく彼にと促すビリーに、パディが傍で聞いていたのだ。
様々な波乱を含みながらも、「ハングオーバー!」のようなドラッグ騒ぎとかはなく、老人のやることなんで、若い美女とベッドインしても妻の顔がチラつくし、ドラッグと言えば血圧の薬のことだし、「セプテンバー」の歌に合わせて踊るモーガン・フリーマンのなんとチャーミングなこと。
すっかり若返ったつもりのかつての“少年”たちが、自分たちの眼の前に確実に迫ってくる老いと死を改めて意識させられることになる。それこそ、4人の名優たちが見せる演技には、それぞれの見せ場もあって見応えたっぷりでした。やっぱり、ビリーは若い娘との結婚を止めて、年相応になんと歌姫のメアリーと結婚することになるとは。
後半で、一番うるって来たのが、実はサム=ケヴィン・クラインのエピソード。この人はいい人生を歩んできたんだなぁ、としみじみ思った。下手をすると、薄っぺらな青春回顧の老人の冷や水的な、顔見世興行になりかねないところを、さすがにこの4人のそつなくこなして最後まで見せてくれる。
長いこと主役を張ってきたスター俳優だけに、演技はリアルだし、絡みの芝居も息が合っていうことなし。多少のシナリオが緩くても演技力でカバーといったところでしょうか。何気に全員がお互いに初共演という、コメディ版の「エクスペンダブルズ」みたいな企画でもありました。
2014年劇場鑑賞作品・・・238 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
<感想>少年の頃からの仲良し4人組。チームワークは抜群で、仲間がやられれば一致団結して立ち向かう?・・・そんな4人が腐れ縁といっていいのか、長い付き合いなのだ。住む土地が離れても、それぞれの人生を歩んでいても、コトがあれば連絡をとりあい、そして気が付けば60年近い年月が流れていた。4人共4立派なお爺ちゃんである。体のあちこちに不具合が生じ、つれあいには先立たれ、年寄り扱いが腹ただしくもあり、しかし実際に老境にあることも事実なのだ。
しかし、女同士の友情を描いた作品はあるにはあるが、傑作が多いのはなんたって“男の友情”映画だろう。タイトルを上げたらキリがないけれど、バチェラーパーティの話とくれば「ハングオーバー!」や「プライズメイズ」コメディだろうと犯罪アクションだろうとアメリカ人の人生の節目はラスベガスなのだ。ラスベガスに「ト」を挿入したのは上手いネーミングだと思った。寂しいけれど人生最後になるやもしれぬラスベガスに、いい歳こいた親父4人組がやって来るのだから、これぐらいのシャレもいいたくもなるもの。
なんたって顔ぶれがむちゃくちゃ豪華なのだ。最年長のモーガン・フリーマンにロバート・デ・ニーロ、マイケル・ダグラスに一番年下のケヴィン・クラインと、こんな4人が並んでいるのを見たら、取り敢えず観たくなるもんだ。
4人の中でただ一人独身だったビリー=マイケル・ダグラスが結婚を決意したのだ。それも娘のような、いや孫のような婚約者とのラスベガスでの挙式に、ビリーは仲間たちを招待する。
持病を抱えたアーチー=モーガン・フリーマンは、息子に内緒で家を抜け出し、フロリダで優雅に退屈な引退生活を送っていたサム=ケヴィン・クラインと合流。パディ=ロバート・デ・ニーロの元へと向かう。パディは1年前に最愛の妻を亡くして引きこもり状態で、ビリーが葬儀に参列しなかったことを恨んでいる。それでもアーチーとサムに無理やり引きずられるようにして、パディもラスベガスへとやってくる。久々に再会すれば憎まれ口を叩きながら、4人とも“少年”に戻ってしまうところが可愛らしい。
ジジイ軍団は再結集し、老骨にムチ打ってラスベガスでバチェラーパーティーを計画。孫のために貯めていた年金の半分を全部カジノにぶち込んだアーチー、みるみる間に10万ドルも勝ち喜ぶ。そして、年甲斐もなくこの年になると古女房も出来た女で、「一っ発、男の花火を上げてこい」とばかりにコンドームとバイアグラを持たしてくれたサムの妻。
バカ親父軍団は最上階のVIPルームを占拠し、賄賂を払ってビキニ美女コンテストに乱入したり、ディスコ若者と乱闘したり、恋にダンスに花を咲かせて大いに羽目を外すという筋立て。だが、気難し屋のパディだけがビリーとソリが合わない。彼には亡き妻を巡って、ビリーと確執があったのだ。
そのことが明かされるのが、ここでも二人共同時に好きになるのが、カジノの歌姫=メアリー・スティーンバージェンとの出会いに心揺れ、ビリーには若い婚約者もいるのに歌姫はビリーを選ぶ。
そして、ビリーが独身を貫き通した本当に愛した女性が、パディの妻だったこと。そして、ビリーを選んだその妻をパディに譲ったことなどが明かされる。今度もその様に、妻に死なれたパディを慰めようと自分ではなく彼にと促すビリーに、パディが傍で聞いていたのだ。
様々な波乱を含みながらも、「ハングオーバー!」のようなドラッグ騒ぎとかはなく、老人のやることなんで、若い美女とベッドインしても妻の顔がチラつくし、ドラッグと言えば血圧の薬のことだし、「セプテンバー」の歌に合わせて踊るモーガン・フリーマンのなんとチャーミングなこと。
すっかり若返ったつもりのかつての“少年”たちが、自分たちの眼の前に確実に迫ってくる老いと死を改めて意識させられることになる。それこそ、4人の名優たちが見せる演技には、それぞれの見せ場もあって見応えたっぷりでした。やっぱり、ビリーは若い娘との結婚を止めて、年相応になんと歌姫のメアリーと結婚することになるとは。
後半で、一番うるって来たのが、実はサム=ケヴィン・クラインのエピソード。この人はいい人生を歩んできたんだなぁ、としみじみ思った。下手をすると、薄っぺらな青春回顧の老人の冷や水的な、顔見世興行になりかねないところを、さすがにこの4人のそつなくこなして最後まで見せてくれる。
長いこと主役を張ってきたスター俳優だけに、演技はリアルだし、絡みの芝居も息が合っていうことなし。多少のシナリオが緩くても演技力でカバーといったところでしょうか。何気に全員がお互いに初共演という、コメディ版の「エクスペンダブルズ」みたいな企画でもありました。
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