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ロード・オブ・セイラム ★★★

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ミュージシャン、ホラー映画監督として人気の高いロブ・ゾンビが、『ハロウィンII』以来およそ3年ぶりにメガホンを取ったオカルトホラー。1692年に、アメリカの片田舎セイラムで起こった魔女裁判を題材に、魔女の呪いが引き起こした地獄絵図がゾンビ監督独自の映像センスで展開する。主演は、ゾンビ監督作品には欠かせない妻のシェリ・ムーン・ゾンビ。共演には、『ハウリング』などのディー・ウォーレス、『悪魔の受胎』などのジュディ・ギーソンらが名を連ねる。
あらすじ:1692年、アメリカの地方にある街セイラム。「ロード・オブ・セイラム」と自らを呼ぶ7人の女性が魔女裁判で死刑を宣告され、執行間際に判事に呪いをかける。数百年後の現代、ラジオ局のDJハイジ(シェリ・ムーン・ゾンビ)のもとに、「ザ・ロード」と名乗る差出人から1枚のレコードが届く。判事の子孫にあたるハイジがレコードを再生したことで、魔女たちの呪いが解放されてしまい……。

<感想>17世紀のセイラムでの有名な魔女狩りと、現在に至る呪いを映画化。昔々の因縁がよみがえり、主人公たちを禍い事態に引き込むという点では、「ビザンチウム」と同じ話なのに、こちらはまったく他人事として傍観できてしまうのは何故だろう。
どうやら、この映画のいわゆる17世紀アメリカのセイラム魔女裁判と、現代の悪魔ロックが交錯する、流血と裸女、ブラック・メタルに彩られた魔女の末裔たちのお話らしい。それが陰々滅滅とした画面の中で語られる。

制作・脚本・監督は、世界的なロックスターであり、人気ホラー映画の監督でもあるロブ・ゾンビで、主演は奥方の美人女優であるシェリ・ムーン・ゾンビ。映画は真正面からセイラムの魔女の末裔のお話を、大真面目に珍品というか、あるいは恐ろしい呪いの映画というべきか、とにもかくにもホラー好きには堪りません。

映画は月曜日から始まり、謎のレコードのバンド「ローズ・オブ・セイラム」のコンサートが予定されている土曜日に向けて描かれています。主人公のハイジは、深夜ラジオの人気DJだが、謎のレコードを聴いてトランス状態になり、それ以来、身の回りで怪事件が頻発する。
実は、1696年に死刑になったマーガレット・モーガンと6人の魔女の呪いによって、ハイジの身体を利用した悪魔の復活が計画されていたのだ。

いやいや、魔女モーガンを怪演しているおばさんだが、正面ヌードは特殊メイクだろうと思うが、ババアの裸なんて見たくないのに、それにしても驚いた。
この映画は「ローズマリーの赤ちゃん」と何だか似ているようなところがあるのだが、悪魔崇拝とか、アパートの隣人が魔女だとか、ヒロインが悪魔の赤ちゃんを産むなど共通点が多い。
それに、悪魔のイメージが、山羊、魔女、巨人、炭化した顔、サタン、そして新生命と形を変えて、これでもかというくらい真正面から登場する。

それに、幻覚や夢の中の出来事を思わせるためらしいが、寝室、廊下、街の中まで現実にはあり得ない、左右対称の構図が見られ、非現実感が出ている。
主人公の葛藤が弱いせいなのだろうか。悪魔崇拝の肯定者である監督が、この題材で見る者の興味を惹きつけたり、スリルを与えたりするには、かなりのひねりが必要なのかもしれませんね。
それでも、根強いファンの存在には堪らないのでしょうね。あらゆる映画を見ることの出来る、日本の幸せを痛感します。様々な映画へのオマージュやパロディとあわせて、舞台はラジオ局で、下宿屋で、古い劇場で、ポイントはレコードで、とその20世紀さが楽しく、ついニヤリとしてしまった。魔女も映画の王道3人構成である。

怪奇なモチーフも、同じ演出パターンで反復されるばかりに思えて、クライマックスになるころには、もはや何一つ怖く感じられずに残念です。
まぁ、それでも、実際にロケ撮影したマサチューセッツ州セイラム。アパートの建つ十字路、街路、公園、墓地など、秋から冬にかけての寂しい風景をふんだんに見せてくれるのがいい。「悪魔の音楽」をテーマにした映画だけに、音響効果も抜群なセンスでいい。呪いのレコードの、ドローンとした効果のある音が強調されていて最高ですね。
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