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魔女の宅急便 ★★★

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宮崎駿によってアニメ化もされた、角野栄子の名作児童文学を原作にしたファンタジードラマ。一人前の魔女になるための修行として、知らない町で1年間生活する13歳の少女キキがさまざまな出来事を通して成長するさまを見つめる。監督は、『呪怨』シリーズの清水崇。キキを演じるのは、オーディションで選出され、角野も太鼓判を押したという新星・小芝風花。尾野真千子、宮沢りえ、筒井道隆といった豪華な顔ぶれの共演陣はもとより、原作の世界観を再現した美術や衣装にも注目。
あらすじ:魔女の家系である少女キキ(小芝風花)は、13歳になったのを機に魔女になるための修行をすることに。それは見知らぬ町で、1年間だけ生活するというものだった。黒猫ジジと空飛ぶホウキに乗って旅に出た彼女は、海辺の町コリコへとたどり着く。やがて、パン屋の女主人おソノ(尾野真千子)の家に居候し、宅急便屋を開業する。つらい出来事があっても、母コキリ(宮沢りえ)に言われた笑顔を忘れずに働く中、空を飛びたいと願う少年とんぼ(広田亮平)と出会う。
<感想>85年に児童文学として産声をあげ、89年には宮崎駿監督の手でアニメーション映画となり大ヒットした。それが実写化されると聞いた時には、どうしてもアニメの鮮烈なイメージが強すぎて、実写版が再現ドラマのような印象がした記憶がある。
ところがである、リアルなのに、まるで絵本に飛び込んだみたいな世界観のもと、魔女となることを夢見るキキの物語に魅了された。ほうきで空を飛ぶシーンでは、ワーヤーとCGを駆使したキキの飛行シーンが見られ、ほうきにまたがりグラッ、フワリと身体が持ち上がる浮遊感や、風を切る爽快感もとても自然でいい。風を感じて眼下の風景に息を飲む、空飛ぶ気持ちが体感できる。
キキの両親には、宮沢リエさん、父親には筒井道隆さんと、出番少ないですから。

キキが修行の場に選んだコリコの町は、瀬戸内海の小豆島がロケ地。海に囲まれて緑があふれ、街並みはカラフルで郷愁漂う東洋の島。ファンタジックな雰囲気に包まれ、魔女の存在をすんなり受け入れる人々のおおらかさも魅力で、キキが直感で決めたのも納得できる世界。この町にキキがドラマチックな数々の出会いをもたらしていく。
それに、グーチョキパン屋のおソノさんが優しくキキの面倒を見てくれる。そこで始めたほうきに乗って荷物を届ける「魔女の宅急便」を開業。アニメにはなかった物語として、魔女に対する世間的通念を悪用して、荷物じゃなく呪を運ばせたと、人々に信じ込ませたりするような下劣な人間が登場する。

呪を運ぶ魔女と忌み嫌われ、キキは失意から飛ぶ力を失ってしまう。その場面はほうきで飛んでいる時に、急に落下していくキキ。黒ネコのジジも乗っていたのに何処かへ行ってしまった。果たして彼女は、無事に修行を達成できるのか。
傷ついたり、ひざを擦りむいたりしながらも、修行に励むキキの奮闘や苦悩が、演じている新星・小芝風花という生身の肉体を通してリアルに伝わってきます。

空を飛ぶ夢に挑み続ける少年、とんぼの広田亮平。人力飛行機のテストで負傷したところをキキに助けられ仲良くなる。それに、自転車に乗れなかったキキを、後ろから押して練習させる。
呪を運ぶ魔女として嫌われ、運んだ荷物が全部返品されてくるのにはガッカリだよね。それでも、めげずに何とか呪をぬぐおうと奮闘するキキに応援したくなります。呪いなんて、監督らしさが出ていていいのだが、しかし、歌を失ったディーヴァが再起して、少女を歌声で勇気づけるクライマックス。これが何か押し付けまがしく感じて、これがなくても魔女の少女は自力でどうにかするんじゃないかと思ったのにね。

始めに着地をした動物園には、カバの親子がいて、子供が尻尾をライオンに咬まれたと大騒ぎ。このカバの子供が最後の方で、病気になり離れ島までキキが運んで連れて行く場面では、暴風の中、方向も分からないし、キキのほうきで運ぶにはかなり重量オーバーで、それでも頑張って無事離れ島まで届けるキキの姿に感動します。出番が少ない医師には、浅野忠信さんでした。
それでも、アニメとは一味もふた味も違う、リアルな少女が届けてくれる心地よい感動がありますよ。
2014年劇場鑑賞作品・・・53 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング


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