見た目はキュートなティーンエージャー。けれどもその正体は、殺し屋という女の子二人組を描くバイオレンス・アクション。
「つぐない」「ハンナ」のシアーシャ・ローナンと「旅するジーンズと16歳の夏」「シン・シティ」のアレクシス・ブレーデルが、ティーンエイジャーの殺し屋に扮したアクションドラマ。ニューヨークでお手軽な仕事だけを請け負う殺し屋のバイオレットとデイジーは、あこがれの新作ドレス欲しさに、ある仕事を引き受ける。それは、自ら電話をかけ殺してほしいと頼んできた男を殺すだけの、ごく簡単な仕事のはずだった。しかし、男は別の殺し屋にも狙われており、2人は思わぬ事態に巻き込まれていく。「プレシャス」でアカデミー脚本賞を受賞したジェフリー・フレッチャーが、オリジナル脚本で初監督を務めた。
<感想>「大統領の料理人」と一緒に観てきた。18歳の少女二人の殺し屋コンビ、バイオレット&デイジー、普段は人気アーチストに憧れるような普通の女の子。キツイ仕事は引き受けない、気楽な殺し屋稼業なのだ。賞金稼ぎとは違い、拳銃一つで請け負った人間をバンバン撃ち殺してしまう。死人の後始末もしない。
雑誌で見た「バービー・サンデー」とかの新作ドレスが欲しくなり、二人は仲介人のダニー・トレホから依頼を受ける。この俳優さん、殺し屋ではないので、これで出番終りでつまんない。拳銃バンバン撃つところ見たかったのに。
ターゲットはトラック強盗を働いたマイケル(デブ・ハゲのジェームズ・ガンドルフィーニ)という中年男。部屋に侵入して、男の帰りを待つ間、二人はつい眠りこけてしまった。あわてて飛び起きて、銃を向けるも男はまるで動じない。それどころか、お腹空いてるだろうと、クッキーを焼いてくれた。
調子が狂った二人は、目の前の男をどうしても殺すことが出来ない。けれど、別の殺し屋集団も彼を狙っていることから、二人はピンチに陥るハメになる。
つまり、そこへ4人の男たちが拳銃を持って入って来て、すかさず拳銃裁きを見せつける二人。4人の死体を風呂場にぶちこんでと、拳銃の弾がなくなったので買いに行きたいというバイオレット。
外の金物屋へ行く彼女に、その店に強盗が入りそこへ警察が来てドンパチが始まる。そいつらを拳銃でみな殺しにしてしまうバイオレットって凄くない。
二人の天使が銃声の嵐を響かせる、この非現実的な話が好きなファンには最高なんでしょうが、殺されたいターゲットの男との交流により、少女が自分の時間を生き直すために、男の部屋でウダウダと長い時間をとっていたのか。
若くて可愛い女の子たちって、シアーシャ・ローナンは19歳だし、もう一人のバイオレットを演じているのは、32歳のアレクシス・ブレデル。30過ぎてロリで殺し屋って、無理過ぎてない。外には?1の黒人女スナイパーが控えているのに、撃って来ないのだ。
シスターの衣装を着せて、銃を握らせて殺し屋の真似事をさせる。それ自体は否定しないし、カッコ良ければいい。しかし、スタイルだけをなぞって戦う女への幻想を満たしたり、いたずらに過酷な運命を背負わせる向きにはへきえきしますね。
特にシアーシャは、格好の餌食にされているようだ。美女の殺し屋といえば「キック・アス」のヒットガールクロエちゃんですが、それを意地悪くカバーしたのが「スーパー!」のエレン・ペイジ。「スプリング・ブレイカーズ」が世に倦む女子大生の春休みの幻想だったら、こちらは永遠に続く殺人プリキュア少女かしら。
しかし、一事が万事行き当たりバッタリの、二人の行動と感情は不安定なのだ。その上、男は別々の殺し屋2組に狙われており、状況は二転三転。まったく先の読めない展開です。しかも、まさかの室内劇で、ターゲットの中年男との会話はかなりグダグダだし、タランティーノの撮るガールズ・トークシーンが、いかに優れているかが分かる。これ以上のないおバカな映画としか言いようがない。
そして、この辺りからただでさえ浮世離れした物語が、シュールな状況に。ドラマはバイオレット&デイジーの内面に入り込み、夢なんだか現実なんだか分からない少女地獄に、「人形病院」という謎の収容施設や、大量に飛来する爆撃機という幻想シーンがドラマを侵食し始めます。
いくらマンガでも、その幼さや動きが痛々しいですよ。演出がどうの、役者がどうのという気はもうとうないが、血糊の大盤振る舞いは感心しないし、終幕の父親のマイケルと、暫く会っていない娘の湿っぽいシーンのあざとさには呆れ果てました。
2013年劇場鑑賞作品・・・344 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
「つぐない」「ハンナ」のシアーシャ・ローナンと「旅するジーンズと16歳の夏」「シン・シティ」のアレクシス・ブレーデルが、ティーンエイジャーの殺し屋に扮したアクションドラマ。ニューヨークでお手軽な仕事だけを請け負う殺し屋のバイオレットとデイジーは、あこがれの新作ドレス欲しさに、ある仕事を引き受ける。それは、自ら電話をかけ殺してほしいと頼んできた男を殺すだけの、ごく簡単な仕事のはずだった。しかし、男は別の殺し屋にも狙われており、2人は思わぬ事態に巻き込まれていく。「プレシャス」でアカデミー脚本賞を受賞したジェフリー・フレッチャーが、オリジナル脚本で初監督を務めた。
<感想>「大統領の料理人」と一緒に観てきた。18歳の少女二人の殺し屋コンビ、バイオレット&デイジー、普段は人気アーチストに憧れるような普通の女の子。キツイ仕事は引き受けない、気楽な殺し屋稼業なのだ。賞金稼ぎとは違い、拳銃一つで請け負った人間をバンバン撃ち殺してしまう。死人の後始末もしない。
雑誌で見た「バービー・サンデー」とかの新作ドレスが欲しくなり、二人は仲介人のダニー・トレホから依頼を受ける。この俳優さん、殺し屋ではないので、これで出番終りでつまんない。拳銃バンバン撃つところ見たかったのに。
ターゲットはトラック強盗を働いたマイケル(デブ・ハゲのジェームズ・ガンドルフィーニ)という中年男。部屋に侵入して、男の帰りを待つ間、二人はつい眠りこけてしまった。あわてて飛び起きて、銃を向けるも男はまるで動じない。それどころか、お腹空いてるだろうと、クッキーを焼いてくれた。
調子が狂った二人は、目の前の男をどうしても殺すことが出来ない。けれど、別の殺し屋集団も彼を狙っていることから、二人はピンチに陥るハメになる。
つまり、そこへ4人の男たちが拳銃を持って入って来て、すかさず拳銃裁きを見せつける二人。4人の死体を風呂場にぶちこんでと、拳銃の弾がなくなったので買いに行きたいというバイオレット。
外の金物屋へ行く彼女に、その店に強盗が入りそこへ警察が来てドンパチが始まる。そいつらを拳銃でみな殺しにしてしまうバイオレットって凄くない。
二人の天使が銃声の嵐を響かせる、この非現実的な話が好きなファンには最高なんでしょうが、殺されたいターゲットの男との交流により、少女が自分の時間を生き直すために、男の部屋でウダウダと長い時間をとっていたのか。
若くて可愛い女の子たちって、シアーシャ・ローナンは19歳だし、もう一人のバイオレットを演じているのは、32歳のアレクシス・ブレデル。30過ぎてロリで殺し屋って、無理過ぎてない。外には?1の黒人女スナイパーが控えているのに、撃って来ないのだ。
シスターの衣装を着せて、銃を握らせて殺し屋の真似事をさせる。それ自体は否定しないし、カッコ良ければいい。しかし、スタイルだけをなぞって戦う女への幻想を満たしたり、いたずらに過酷な運命を背負わせる向きにはへきえきしますね。
特にシアーシャは、格好の餌食にされているようだ。美女の殺し屋といえば「キック・アス」のヒットガールクロエちゃんですが、それを意地悪くカバーしたのが「スーパー!」のエレン・ペイジ。「スプリング・ブレイカーズ」が世に倦む女子大生の春休みの幻想だったら、こちらは永遠に続く殺人プリキュア少女かしら。
しかし、一事が万事行き当たりバッタリの、二人の行動と感情は不安定なのだ。その上、男は別々の殺し屋2組に狙われており、状況は二転三転。まったく先の読めない展開です。しかも、まさかの室内劇で、ターゲットの中年男との会話はかなりグダグダだし、タランティーノの撮るガールズ・トークシーンが、いかに優れているかが分かる。これ以上のないおバカな映画としか言いようがない。
そして、この辺りからただでさえ浮世離れした物語が、シュールな状況に。ドラマはバイオレット&デイジーの内面に入り込み、夢なんだか現実なんだか分からない少女地獄に、「人形病院」という謎の収容施設や、大量に飛来する爆撃機という幻想シーンがドラマを侵食し始めます。
いくらマンガでも、その幼さや動きが痛々しいですよ。演出がどうの、役者がどうのという気はもうとうないが、血糊の大盤振る舞いは感心しないし、終幕の父親のマイケルと、暫く会っていない娘の湿っぽいシーンのあざとさには呆れ果てました。
2013年劇場鑑賞作品・・・344 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング