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オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁★★・5

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標高8,848メートルを誇る世界最高峰のエベレストを舞台にした、日中合作のスペクタクル。救助隊が墜落した飛行機からの機密文書回収に挑む。監督と脚本をユー・フェイ、製作を『フェイス/オフ』などのテレンス・チャンが務める。『孤狼の血』などの役所広司、『ゴールデン・スパイ』などのチャン・ジンチューのほか、リン・ボーホン、ヴィクター・ウェブスターらが出演する。

あらすじ:ヒマラヤ一帯の平和を守るために、周辺国がヒマラヤ公約を締結する会議を開くことが決定した。しかし、ヒマラヤ地区の平和を揺るがしかねない内容が記された機密文書を載せた飛行機がエベレスト南部に墜落してしまう。ヒマラヤで活動する救助隊のWingsに、機密文書回収のために動いているというインド軍の特別捜査官からガイドの依頼が舞い込む。不審なものを感じながらも引き受けた隊長のジアン・ユエシュン(役所広司)は、隊員のシャオタイズー(チャン・ジンチュー)、ヘリパイロットのハン(リン・ボーホン)とエベレストの頂に向かう。

<感想>役所広司が救助隊の男気あふれるリーダー役を演じ、雪原でのタイマン勝負から氷柱につかまってのアクションまで、スタントに頼らず自分で挑戦したと言うから凄い。救助隊での仕事と思いきや、デスゾーンに墜落した飛行機の中から、重要機密文書を回収せよとの仕事に、初めは断っていたが、会社が赤字続きで金になるからと引き受けたはいいが、それが一緒に登山をする2人のインド軍の特別捜査官という男2人が怪しいときてる。

しかし、背に腹は変えられぬと金になる仕事とあらば引き受けてしまった以上やるしかないのだ。エベレスト登山といえば、途中で死人が大勢出るという冬山。ベテランの登山者でも、山の天気には苦労の連続で、隊長でさえ山の天気を見て下山を選ぶ時もあるのだ。女のシャオタイズーが一番先に狙われて、雪の谷へ突き落とされてしまうが、途中で気を失っただけで立ち直る。

そこへ救助のヘリが来るも、悪党がヘリを機関銃で撃ち、ヘリが墜落してしまう。それにパイロットのハンは、助かったものの悪党の拳銃で撃たれ重傷を負ってしまう。その悪党をうまく谷へ落として2人が助かるものの、シャオタイズーが、デスゾーンまで男子顔負けのロッククライミングで氷の壁を上り、デスゾーンの墜落飛行機まで登るのに感心した。

だが、そこにも残った悪党の一人が来て、拳銃を使ってシャオタイズーの持っている重要機密書類を渡せと詰め寄る。その書類を発煙灯で燃やしてしまうシャオタイズーの勇ましさに拍手。もう一つは、そこからがまたもや格闘がある。悪党とシャオタイズーに、生き残ってた隊長の役所の3人が、生きるか死ぬかのシーンには、悪党のしぶとさに呆れかえり、頭のいいシャオタイズーが背中のパラシュートを開くシーンにも感動した。だが、そこで役所隊長と悪党の2人が、手を放してエベレストの餌食となる。

ですが、武器商人である悪党の2人連れが、銃を片手に一人ずつ隊員を殺していくのには、隊長も怒り心頭。しかし、吹雪に視界がダメで、前に進めない時もある。デスゾーンが近くになると邪魔者の隊員たちは、始末してしまうというのだ。吹雪いている中での格闘や、ナイフやピッケルでの格闘では、隊長が腹を刺されるし、手に汗にぎる登山テクニックの数々は迫力満点ですから。

カトマンズで平和のために、ヒマラヤ国際会議にまつわる怪文書取得の陰謀。開催までにその重要書類が必要だというが、それがあると戦争が勃発しかねないことを知り、シャオタイズーが燃やしてしまうシーンも良かった。

ですが、作劇も収まりが悪く、語りの浅い過去の出来事や、記憶に趣を置いたりして、危険な任務中の死が簡単すぎて呆気なかったりなどと、醍醐味に至らない徒労感が大きいのだ。

余りにも登場人物が死んでいくために、応援したくなるどころか、観ていて心の置き場がなくなり、投げやりな気分になってしまっていた。

さまざまな頂上を征服しようとする、人間の本能的欲望が交錯している。それが、この映画の在り方とも言えるのだが、しかしそれゆえに、余計に世界観が小さく見えてしまった。

2019年劇場鑑賞作品・・・173  アクション・アドベンチャーランキング

 

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