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ビューティフル・ボーイ★★★・5

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優等生で心優しい青年が、ふとしたきっかけからドラッグに溺れ、治療と再発を繰り返し、依存克服までに8年を要した苦闘の日々を、彼を支え続けた家族との関係を通して描いた感動の実話ドラマ。音楽ライターの父親デヴィッド・シェフと、現在は作家や脚本家として活躍する息子ニックそれぞれが綴り、ともに全米でベストセラーとなった2冊の回顧録を映画化。主演は「君の名前で僕を呼んで」のティモシー・シャラメと「フォックスキャッチャー」「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」のスティーヴ・カレル。共演にモーラ・ティアニー、エイミー・ライアン。監督は「オーバー・ザ・ブルースカイ」のフェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン。

あらすじ:優等生でスポーツ万能な学生ニック。父デヴィッドにとっては自慢の息子であり、父と再婚相手カレンの間に生まれた幼い弟と妹にとっても良き兄だった彼は、ふとしたはずみでドラッグに手を出してしまう。最初は軽い気持ちだったが、気づいたときには底なしの泥沼から抜け出せなくなっていた。そんなニックの深刻な薬物依存を知ったデヴィッドは、息子の更正を信じて彼のリハビリを懸命にサポートするのだったが…。

<感想>エンディングで、「薬物過剰摂取は 50歳以下の米国人の死因1位」という文字に驚いた。日本では有名人はすぐに薬物で逮捕されると、名前が上げられ知れ渡るが、悲しいかなアメリカほど薬物で死亡記事が報道されることは無いと思う。

ドラッグ依存症に苦しむ息子・ニックを演じるのは、『君の名前で僕を呼んで』で年上の男に惹かれる美しくも聡明な少年を演じたティモシー・シャラメ。麗しいルックスだけじゃなく、名門高校の演劇科で学んだ確かな演技力も注目を集めた作品です。タイトルの「ビューティフル・ボーイ」は、そんな彼の繊細でエモーショナルな芝居に、最後まで惹きつけられるヒューマンドラマである。

実話ということで、製作はブラッド・ピットが代表を務め、『ムーンライト』や『それでも夜は明ける』などを手掛けたプランBエンターテインメント。ブラッド本人もプロデュースを手掛けている。

父親にはスティーヴ・カレルが扮していて、音楽ライターとして活躍するデヴィッドが頭を悩ませているのは、かつては成績優秀で健康的だった息子ニックのこと。離婚をして新しい家族と暮らしているとは言え、父親と息子の関係は良好なはずだったのに、けれどもニックはあらゆるドラッグに手を出し、後戻りが出来ないほどの依存症になってしまっていた。

更生施設に入っても、何度も再発を繰り返してしまうニックと、どうにかして息子のニックを救い出したいと奔走する父親。彼らの終わりの見えない日々が生々しいタッチで描かれている。

主人公のティモシー・シャラメは、家族にとっての自慢の“ビューティフル・ボーイ”であろうとするニックの葛藤や、ドラッグの誘惑に負けてしまう少年の揺らぎを細やかに体現していた。家族の愛とサポートによって再生していく姿が観る者の胸を熱くします。

ニックの実の母親に、エイミー・ライアンが扮しており、デヴィッドと別れてからはLAで暮らしており、再婚相手と共にニックを支えてあげたいと思っているのだが、どうしてもニックは父親に頼りっきりになってしまう。

デヴィッドの再婚相手であるカレンには、モーラー・ティアニが扮していて、画家であり、彼との間に息子と娘をもうける。息子のニックとの関係に悩む夫を支え、ニックの善き理解者であろうとしている。どちらかと言うと、実の母親よりも、ニックは継母のカレンに親しみを感じているようだ。まだ幼い弟や妹とも仲良く遊び、良き兄として頑張っているニック。

息子に何度も裏切られようが決して諦めずに、最善の道を模索する父親のスティーヴ・カレル。「40歳の童貞男」で脚光を浴び、「フォックスキャッチャー」でオスカー候補になるなど、コメディからシリアスな作品まで幅広く活躍する硬軟自在の演技派俳優である。途中で投げ出しそうになりながらも、息子ニックとの距離感に悩みながら、温かくも厳しく息子をサポートしようとする父親をリアルに演じている。やはり肉親が一番の支えであり、薬物中毒者の心の支えにもなっていると思う。この映画を観て、つくづくと両親の有難さに触れ、大きな愛に包まれているニックが羨ましくなりましたね。

原作はデヴィッド・シェフとニック・シェフによる2冊の著書。13回に及んだ依存症再発と7つもの治療センターを訪れた経験を、父と息子それぞれの視点で描き出した回顧録であります。8年間もかけてドラッグ依存という底なしの地獄から生還した赤裸々なノンフィクションを、1本の映画の脚本として自らまとめ上げている。ニックは現在、Netflixのドラマ「13の理由」の脚本家として活躍中です。

 

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