Quantcast
Channel: パピとママ映画のblog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2328

SUNNY 強い気持ち・強い愛★★★

$
0
0

高校時代の親友たちとの再会を、懐かしの洋楽ヒット・ナンバーとともに描き、日本でも評判を呼んだ2011年の韓国映画「サニー 永遠の仲間たち」を、「モテキ」「バクマン。」の大根仁監督が90年代の日本を舞台にリメイクしたノスタルジック青春音楽映画。それぞれに悩み多き日々を送るかつての親友たちの再会と、輝いていた彼女たちの高校時代の青春の日々を、珠玉の90年代J-POPをバックに綴る。主演は篠原涼子と広瀬すず、共演に小池栄子、ともさかりえ、渡辺直美、板谷由夏、三浦春馬、リリー・フランキー。

あらすじ:コギャルブームが巻き起こった90年代に青春を謳歌していた女子高生6人の仲良しグループ“サニー”。それから20年以上の時が経ち、高校生の娘を持つ専業主婦となっていた元サニー・メンバーの奈美は、リーダーだった芹香と思いがけない再会を果たす。独身の彼女は、末期ガンで余命わずかと宣告されていた。震災で淡路島の田舎から東京の高校に転校し、不安でいっぱいだった奈美をサニーに迎えてくれたのが芹香だった。その芹香から“死ぬ前にもう一度みんなと会いたい”という最後の願いを託された奈美。ある事件をきっかけに音信不通となってしまったかつての仲間を再結集すべく、探偵も使ってみんなの消息を調べ始めるのだったが…。

<感想>やはり避けては通れないオリジナルの韓国版2011年「サニー 永遠の仲間たち」と比較してしまって、もの凄く感動したので、その期待には応えられなかったというのが残念でなりません。オリジナル版を観た時には、こういう日本の映画もあってもいいのに、と思っていたのだが、実現するともちろん国と時代が変われば彩られる楽曲も変わって来るのでね。

それでも、90年代のいわゆるコギャル世代に対しては、何の感慨もない私にすれば、小室哲哉音楽に彩られたあの時代には、空虚以外のなにものでもないと思ったのですが、主人公の奈美(篠原涼子/広瀬すず)の立場は少し違ったのが良かった。

彼女は阪神淡路大震災の被災者で、家も父親の職も失い、引っ越してきたのに、阪神大震災に触れていないのが残念でならない。オリジナルの韓国版では、民主化に向けて激動の時代が背景にあったが、リメイク版では当時の女子高生をめぐる閉じた文化であり、奈美をめぐる震災後の話も冒頭以外は殆ど出てこないのだ。

広瀬すずが頑張っていたことは認めますが、友達の危機にカバンを投げ出して息巻くところ(奥歯ガタガタしてやろか)ちょっと困っている感じではあった。そして藤井渉扮する三浦春馬に恋する初恋が、失恋に終わってしまうところとかも。

コギャルに関しては完全再現で、茶髪に超ミニ、ラルフローレンのセーターにルーズソックスで、ガングロ。普通に、テレクラ、リーマン狩り、ドラッグ、援助交際といった、コギャル=こういう悪さをしてる子たちみたいなステレオタイプからも逃げずに描いてるのだ。

結局サニーが選んだのは、オザケンが筒美京平と組んで放った名曲「強い気持ち強い愛」であり、私にはさっぱり思い入れが無い曲なのでガッカリでした。オリジナルの「サニー」でもノリノリで良かったのにね。

それでも安室奈美恵の「SWEET19BLUES」とかTRFにglobe、水着のバトルシーンでは、PUFFYの「これが私の生きる道」が流れて懐かしい。

大人の女優さんたちでは、小池栄子と渡辺直美のさすがの芸達者ぶりが出ていて最高であり、おっぱいのことで、二人で罵声を浴びせ合う小競り合いが様になってた。この二人が暴れるもんだから、普通に振る舞う篠原涼子が活きてくるのよね。そして、久しぶりに観た心役のともさかりえでは、スナックの雇われママをしていて、アル中で見るも無残な女を見事に演じておりました。

あと、いい大人になった彼女たちが、ファミレスで今の女子高校生たちを見て、スマホをただ眺めているだけで静かでいいのだが、何を楽しみに生きてるんだろう、という目で見るシーンが、今昔の落差を思わせて面白かった。

それでも楽しく観られたので、キラキラしていた青春時代を懐かしむには十分であり、また、小室サウンドに身を委ね、「そうだったよねー」と懐かしみながら観ていたら、思いがけず胸に迫るシーンもありますから。

ラストでは、みんなで遺影の前で踊る姿が楽しそうであり、新旧メンバー・キャストがごちゃまぜになってのダンス場面が最大の見どころでした。昔のサニーのメンバーを探してくれた探偵には、リリー・フランキーさんが演じてくれました。

また、オリジナルでも感じたのですが、結局"お金"が解決策なのかというのが、本作でも同じだったのが、「この世は金次第でどうにでもなる」ってことか。ラストでちらっと顔を見せた、奈々役の池田エライザが綺麗でしたね。

2018年劇場鑑賞作品・・・173 アクション・アドベンチャーランキング

 

 「映画に夢中」のSUNNY 強い気持ち・強い愛

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30033708


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2328

Trending Articles