Quantcast
Channel: パピとママ映画のblog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2328

ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷★★★

$
0
0

「クィーン」「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」のヘレン・ミレンが、銃の製造販売で富を築いたウィンチェスター家の未亡人サラ・ウィンチェスターを演じる異色の伝記ホラー・サスペンス。今では幽霊屋敷として実際に観光名所にもなっている“ウィンチェスターハウス”を題材に、屋敷に巣くう亡霊たちを恐れて妄信的に増改築を繰り返した未亡人の姿を描く。共演はジェイソン・クラーク、セーラ・スヌーク。監督は「プリデスティネーション」「ジグソウ:ソウ・レガシー」のピーター&マイケル・スピエリッグ。

あらすじ:ウィンチェスター銃を開発し、莫大な資産を築いたウィンチェスター一族だったが、娘や夫に先立たれてしまった未亡人のサラ・ウィンチェスターは、高名な霊媒師から一族の不幸はウィンチェスター銃によって死んだ亡霊たちの仕業で、彼らを閉じ込めるために屋敷の建築を止めてはならないと告げられる。それを鵜呑みにして増改築を延々と続けるサラ。彼女の行動に疑問を抱いたウィンチェスター社の経営陣は、精神科医のエリックを屋敷に送り込むのだったが…。

<感想>「ジグソウ:ソウ・レガシー」のピーター&マイケル・スピエリッグ兄弟監督による、世界で最も呪われた幽霊屋敷の実話を基にしたホラー最新作。西部開拓時代に飛ぶように売れたライフルで莫大な財産を受け継いだ未亡人役を「クィーン」のヘレン・ミレンが演じていて、その屋敷を舞台に起こる奇怪な出来事を描いている。

夫と娘相次いで亡くし、ボストンの著名な霊媒師に見てもらったところ、銃で命を失った者の怨霊の祟りであることが判明。西部の果ての地に悪霊の怒りを鎮める屋敷を建てるよう助言される。彼女が没する1922年まで、館はひたすら増築された。

彼女が38年に渡り、昼夜、作り続けてきた建物には、銃により殺害された男たちの亡霊がとり憑いているという。自分の夫が売り捌いた銃の犠牲者に脅かされる恐怖と、その銃の利益で巨万の富を得た罪悪感にさいなまれる。

呪いという葛藤を抱えて生きる彼女は、亡霊たちの存在を認めることは、恐怖を克服して物事を直視すること。または、眼をそらさずに過去と向き合うことに等しいのだと、観ているうちに分って来るのだが、「そんなこと、私は最初から分かっていたわよ。いまごろ気づいたの」と言わんばかりの微笑みを見せるヘレン・ミレンが魅力的でした。

事実に基づくというタイトルを見ただけで、わくわくしたが隠し部屋や秘密の通路など美術が凝っており、ホラー仕立てに話が進むと、黒衣を身にまとった亡霊が見えるという、謎めいたサラ夫人の伝記映画が見たいような気がしました。ヘレン・ミレンの黒のレースのドレスに、頭から被ったレースで顔が良く観えないが、大女優である彼女にはさすがの貫禄さえ漂っていた。

空撮でウィンチェスター・ハウスを捉えたオープニングには燃えるのだが、地の利ならぬ、家の利を活かしてないのがもったいなかったですね。隠し部屋&通路が無数にあった迷路でもあったわけで、幽霊うんぬんの前に、屋敷の異様さを恐怖のベースにするべきだがそれがないのが残念。

従って単に幽霊が驚かせて暴れるだけになっており、さらには24時間増築していて、職人や業者やらがうろうろしているのも、怖さを和らげているのでホラーらしくない。だから、ホラーを撮るのには絶好の場所になのに、ピントがずれていた。

小道具を使った演出のタイミングの絶妙さ、クライマックスに西部劇の要素が入って来るのも面白いですね。アヘン依存やサンフランシスコ大地震と、絡めてあるのもミソでした。

夫や娘を亡くした未亡人が、残された遺産でカリフォルニアに屋敷を構えるが、毎日24時間、家を改装し続けるという奇妙な生活を始める。そのため、彼女の屋敷は部屋数が500を超えることになっていた。盲信的に改築を続けて財産を食いつぶす未亡人サラを、ウィンチェスター社の経営陣は怪しく思い、精神不安定を理由に経営権を奪うために、精神科医のエリックを彼女の元へ送り込むわけ。

未亡人サラによると、一族に起こる不幸は、開発した銃によって命を落とした亡霊による仕業と信じており、彼らを閉じ込めるべく部屋を作り続ける必要があると、霊媒師に告げられていたが、精神科医のエリックの診断によると、未亡人サラには異常があるとは思えなかった。

怨霊を閉じ込める部屋を作り続ける夫人が、夜中に設計図を描いている。深夜の12時になると金が鳴り、怨霊たちが出て来るというのだが、本当に音がけたたましく響き、亡霊たちの騒ぎで建物が壊れるという、だから毎日大工が立て直しても、すぐに壊されてしまう。ガーデニングの部屋には、板が13本の釘で扉を閉め切っていた。そのガーデニング部屋が気になり、エリックが入っていくと、たくさんの銃で亡くなった怨霊たちが現れるも、亡くなった自分の妻の亡霊が出て来て、勇気づけられ慰められる。

そんな中、一緒に住んでいる姪っ子の息子ヘンリーが、夜な夜な、何者かにとり憑かれる。それは、頭巾を被った南北戦争の勇士。サラ未亡人を襲ってくる恐怖、ヘンリーにとり憑いて暴れては、未亡人サラに復讐をするという。

精神科医のエリックが、夜に起こる怪奇現象に立ち向かうのだが、若い使用人は銃で命を亡くした霊だったとか、老人の執事もかんたんに殺されてしまうし、建築家の社長も、亡霊に襲われる。釘を13本扉に打ち込むのも、亡霊を閉じ込めるという意味があるのか、あまり意味がないように思われた。

 注:深夜の12時に鳴り響く鐘の音。迷路の通路の奥にある階段の上には、閉ざされている屋根裏部屋がある。そこに潜んでいるたくさんの亡霊たち。

頭巾の将軍の霊。自分の兄をウィンチェスター銃で殺された南北戦争の勇士、彼は人殺しの道具で巨万の富を築いたウィンチェスター家に復讐を誓い、亡霊として出て来る。

インディアンの霊、ウィンチェスター銃によって最も大きな被害を受けたのは、アメリカ先住民たちだった。一族が全滅させられことも多かった彼らの怨念も、ウィンチェスター館に封印されていた。

黒人奴隷の霊、アフリカから商品として無理やり新世界に連れてこられ、人間として扱われることのなかった黒人奴隷たち。反逆すればウィンチェスター銃の餌食になる。彼らの無念も館に宿っている。首に鉄の鎖に繋がれた奴隷が亡霊となって出て来る。

 

2018年劇場鑑賞作品・・・134アクション・アドベンチャーランキング

 

 「映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29925527


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2328

Trending Articles