「月刊コミックアヴァルス」で2011~13年に連載され、14年にアニメ化、15年に舞台化された人気漫画「曇天に笑う」を実写映画化。福士蒼汰の主演はじめ、中山優馬、古川雄輝、桐山漣ら若手イケメン俳優の共演で実写映画化したアクション・エンタテインメント。「踊る大捜査線」「幕が上がる」の本広克行監督がメガホンをとった。
あらすじ:文明開化が進む明治初期の琵琶湖のほとり。数百年にわたって地元・大津の町の治安を守ってきたのが曇神社。お調子者の快男児・曇天火はその第14代当主。次男・空丸と三男・宙太郎、そして10年前に天火が助けた金城白子と4人で暮らしていた。そんな中、町では曇り空が続き人々が不安を募らせていく。それは、“三百年に一度、曇天が続くとき、すべてを滅ぼすオロチが復活する”という言い伝えがあったからだった。そして政府転覆を狙う忍者集団・風魔一族がオロチの力を利用しようと動き出す。やがて明治政府と風魔一族の争いに巻き込まれた空丸が風魔一族に連れ去られてしまうのだったが…。
<感想>原作を知らなかったので、どうかなと勘繰りましたが、良かったです。まず初めに、曇神社を継ぐ曇家(くもうけ)三兄弟の長男を演じる福士蒼汰君を始めとして、弟たち(中山優馬&若山耀人)兄弟仲良くくらしており、その中に10年前に天火が助けた金城白子と4人で暮らしていた。父親代わりでもある長男の福士蒼汰君のアクションのかっこいいのは、さすがに「仮面ライダーフォーゼ」の賜物かなぁなんて思ったりして、申し分なかったですね。
曇神社に居候するようになり、まるで曇家の母親のように三兄弟を世話して支えており、兄弟と仲良く暮らしている金城白子役の桐山漣が、クールで白子らしく、兄弟を見守っている感じがして好感が持てます。もう1人の兄のようでもある存在だったのですが、空丸と共に風魔一族に連れ去らわれてしまう。
それに、際立った個性あふれるイケメンたちが次から次へと登場し、明治政府右大臣・岩倉具視の直属部隊・犲(ヤマイヌ)、多彩な武器を持つ犲メンバーによるアクションも見どころの一つです。
5人のメンバーでは巨大な斬馬刀を振り回す鷹峯誠一郎役の大東は、「でっかいでっかい斬馬刀、まあとにかく重くて。インタビューで『10キロくらいの刀を振っていた』と言ったら、スタッフさんがパーッと来て、『2キロです』。むちゃくちゃ恥ずかしかった」と悲しいエピソードを披露した。続けて末っ子キャラ・武田楽鳥役の市川は“犲”は登場するタイミングと、仕方がもれなくかっこいいし、ピンチのときに来ますから。
そんな中で、曇天が続きオロチの復活が近いのではないかと不安を覚えていた。オロチとは300年に一度、曇天が続く時に憑依される人間“器”に相応しい人間の身体を利用して蘇り、すべてを滅ぼす巨大な力である。
忍者集団の風魔一族がオロチの力を利用して、政府転覆を狙う一方で、新政府側は、岩倉具視の東山くんの立派な趣も良しとし、管轄している安倍蒼世(古川)が隊長を務めている“犲”が、オロチ封印のために動いていた。実は、天火も以前は“犲”のメンバーで安倍蒼世とは親友だったのだが、両親を風魔一族に殺されたことで脱退したのだ。その後、弟の空丸が連れ去らわれてしまい、風魔一族は、拉致した空丸をオロチに変身させようと試みる。
兄の天火が弟の空丸を助けに行くのだが、体に銀色のウロコが出て来て、オロチに成り代わっていく様子が見えるのだ。天火が連れて帰るも、空丸の身体が大蛇のようにウロコが腕、体にと変化していく。大蛇を利用し政府転覆を目論む忍者集団・風魔一族の三つ巴の戦いを描いている。
本作の大きな見どころとなるのが、人気若手俳優が体当たりで挑んだアクションだ。キャストはクランクインの1カ月以上前からトレーニングを積み、キャラクターごとにスタイルの異なるアクションを構築。時代劇初主演となる福士は、ノースタントのアクションが多いなか、本広監督も見惚れるほどの美しい動きを見せている。
クライマックスでは、主人公・曇天火が敵との激闘のなかで、鉄扇を自由に操り戦う天火に釘づけですね。相手を殺さず戦う手法は観ていて気持ち良かったですが、観ていてハラハラドキドキでした。それは、複数の敵とのバトルなどを切り取っており、福士の渾身のアクションを垣間見ることができるのが良かった。
さらに犲メンバーが臨戦態勢に入り武器を構える、緊張感みなぎる場面も迫力あり。隊員役の古川、大東駿介、小関裕太、市川知宏、加治将樹は鋭い眼光を放ち、俳優陣の熱演が伝わってくる。残念なのが、メインキャストに女性は1人もいない点と言うことですかね。
物語の舞台となったのが、滋賀・大津にある名勝・旧竹林院での撮影風景も見ものです。それと、冒頭での明治政府右大臣・岩倉具視の直属部隊「犲(ヤマイヌ)」安倍蒼世くん他4人の、キレキレのダンスも練習の成果が出ていていいですよね。
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