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パーフェクト・レボリューション★★★

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障害者の性について積極的に発信する活動を続ける熊篠慶彦の実体験をもとにした物語を、かねてから親交のあるリリー・フランキーを主演に迎えて映画化したエンタテインメント・ラブストーリー。ヒロインは「TOKYO TRIBE」の清野菜名、共演に小池栄子、岡山天音、余貴美子。監督は「まだ、人間」「最後の命」の松本准平。

あらすじ:幼少期に脳性麻痺を患い、手足を思うように動かせず車椅子生活を送るクマ。身体は不自由ながら、女の子への興味も性欲も旺盛。世間が決めつける障害者像に違和感を募らせ、その誤解を解くべく“障害者だって恋もするし、セックスもしたい”と訴え、様々な活動を通じて障害者の性について世間の理解が深まるよう奮闘していた。そんなある日、彼の講演を聞いた美少女風俗嬢ミツが激しく共感し、たちまち恋に落ちてしまう。以来、ミツのなりふり構わぬ猛アタックに戸惑いつつも嬉しさを隠せないクマ。長年クマを介助してきた恵理の応援を受けながら、少しずつ愛を育んでいくクマとミツだったが…。

<感想>無謀だなんて、誰が決めた?泣いてもいい、笑われてもいい。障害なんて二人で超える。革命は起こせる。前にDVDで観た邦画の「暗闇から手をのばせ」(2014-04-01)や、ハリウッド映画の「セッションズ」(2014)2,27
でも在宅身体障害者向けの風俗嬢として働くヒロイン(ヘレン・ハント)を描いている。正直、同じ人間なのにどうして性に対して区別つけるのかと。

リリー・フランキー演じる障害者のクマさん、頭は正常でありただ体全体が麻痺している。なんと健常者を演じている時よりも、生き生きとしているように見え、淡々としつつも欲望に忠実に生きる姿が実に人間らしい。彼の演技のふり幅の大きな人だと感じた。
リリーさんが本作で演じたクマは、幼少期に脳性マヒを患い、車椅子生活を余儀なくされた人物。リリーさんは、演じるに当たってモデルとなった熊篠氏を徹底的に観察し、手の動きやしゃべり方、目線やまとっている空気まで本人を“完コピ”したようです。

そんなクマさんの世話をするのが小池栄子の福祉の人で、夫もいるのに献身的に世話をしている。つまり、洗濯や掃除に食事の支度と食べさせる補助まで。

だが、そんなクマさんの目の前に若いミツが現れ、好きだ、愛している、結婚したいと申し出るのだ。ミツを演じているのは清野菜名、難しい役を体全体で表して頑張って演じていた。彼女は、人格障害者であり、どういうわけか一人ぼっちになると手首を切り自殺未遂をする。彼女の仕事は風俗嬢であります。だからなのか、セックスをすることを卑猥な妄想とかではなく、美しい愛だと決めつけて仕事だと割り切っているのだ。彼女の母親には余貴美子が扮して、目を離せない状態の娘に手を焼いているように見えた。

ですが、ただ若いだけでセックスするにはいいだろうが、家事全般がまるでダメなミツで、レストランで食事をするにも、自分だけ食べてクマさんの介助まではしないのだ。だから、好きだ、愛しているなんてことで、結婚しても無理難題が付き纏うのだ。

クマさんが父親の法事で実家へミツを連れて行く。母親に兄弟、親せきがミツを好奇心がてらに見て、不謹慎な発言をする。親戚縁者がみんな陰険そうでいい。ミツに全部やっかい者を押し付けて、ヤレヤレという感じに見えたので。

しかし、ミツの人格障害という性格が災いして、車椅子のクマさんを海辺に連れ出し、そのまま海の中へと、まるで2人で心中でもするかのように。それには驚いたし、誰か助けにくるかと期待してしまった。とにかく2人とも助かって良かったのだが。
クラブで2人がダンスを踊るシーンは、ミツが、無理やりクマにダンスをしようと車椅子の上に乗り、音楽に合わせてクルクル回って、本作の中で随一のロマンティックな場面なのだ。本作は何を隠そう、心底ピュアなラブストーリーになっていた。
ここで終わってもいいのにと思ったのだが、それではタイトルの流れに沿わないだろうと。
だから、クマさんと海で心中しようとしたことで、クマさんの親戚にでも苦言されたのだろう、ミツが精神患者扱いをされ病院へ入れられるラスト。何だか可哀そうなミツに同情してしまった。
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